【随筆】 義父と暮らせば
義父は92歳
肺に持病があり、「きつかー」を連発しながらも
花の手入れや草取りに精を出しています。
このごろめっきり耳が聞こえにくくなり
つい大声で話をしたり返事をしたりすると「そげん怒らんで」と言います。
「怒ってないよ、聞こえないと思ってつい大声出してしもうたネ」と言うと
聞こえているのかいないのか、優しく笑っています。
こんな時の義父はなぜか優しく可愛く映ります。
いつもは昔かたぎの頑固な人なのです。
義父のおかげで今の私がいる。
「大声出し合っていこうネ、お義父さん」
この随筆はがん闘病中の祖母が趣味で始めたもの。
決められた文字数で、祖母が見たこと感じたことを綴り
できあがった随筆を新聞社へ投稿しては
掲載作品に選ばれるのを楽しみにしている。
祖母の随筆は思わずクスッと笑ってしまうような微笑ましいものから
ふと考えさせられるものまでさまざまだ。
そんな祖母の随筆を好きなときに読めるよう残しておきたい
そう思ってnoteに少しずつ投稿している。
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