題名はまだありません

夜中 コンビニ ココアをひとつ
「すき」の言葉と手を繋いで
「誰かに見られたらまずいね」って笑って歩く2人
知らなかったんだ いつか終わりが来ることを
願っていたんだ いつまでも終わらないことを
湿ったベッドが朝を知らせて
帰っていく君は「また来るね」って
言ってたんだよ 言ってたんだよ

「前から好きじゃなかった」の告白
体の繋がりをなくした私達は
もう何物でもない
「すき」の言葉に意味がないことを知った
私は一人部屋で泣いて
寂しさを埋めてくれる誰かを探した
合わないパーツ 割れたマグカップ
増えていくのはいみをなくしかけた燃えないゴミ

夜中 コンビニ オレンジジュース
「すき」の言葉はもう聞こえない
「誰か」と目を合わせないようにつま先だけ見て
知っていたんだ いつか終わりが来ることも
願っていたんだ いつまでも終わらないことも
乾いたベッドが朝を知らせて
鳴らないドア鍵電子音を
待っていたんだよ 待っていたんだよ

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