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【9/6】名古屋まつり郷土英傑行列コースを毎日歩く 『背徳のメス』(黒岩重吾)

9月6日のウォーキングコース
若宮大通(7:44)~大津通北上~栄交差点~伏見~納屋橋~笹島交差点~名古屋駅ミッドランドスクウェア前(8:24)

 今日も朝からウォーキングをしました。以前、歩き終わった後汗だくになってるのでカフェで汗を引かせてから帰る、なんてことをしてましたが、今朝はスタートをミッドランドではなくあえて若宮大通(矢場町駅)にしてみました。すると、高畑行きは名古屋駅で人がどっと降りるので閑散としており、汗が引いていない状態でもあまり周りの人に気を遣わなくてすみます。
 やっと気づいたのが2年間続けた夏の終わりだったとは(苦笑)。

 先日『背徳のメス』(黒岩重吾)を読了しました。

復刻版です

 この作品で黒岩重吾氏は第44回直木賞を受賞し、今でいうメジャーデビューを果たした作品とされています。もう60年以上も前の作品のため、社会情勢も生活様式も今とは相当違います。が、僕はそれを読みたくて同氏や松本清張氏の作品を読んでるわけです。というわけで今では聞かない、当時を物語る単語で気になったのは
・ビート族
・ダンスホール
・深夜喫茶
・ダスター(コート)
・ジルバ
・マンボズボン
・オールドミス(33歳!)
 いやあ、時代を感じます。

 一応、元祖医療小説といえるものですが、舞台は場末の病院で設備もそろってなく客層も悪ければ勤務している医師のレベルも底辺という何とも厳しい設定から始まります。その後の医療小説がたいてい「大病院」「医科大学」が舞台となっているのと全く異なるのが面白いところです。主人公の植医師も当直勤務中に抜け出して同僚看護師とホテルに行ってるという全く共感できないキャラクターですが、仕事には誰よりも熱心で分け隔てなく診療を行う点では共感したくなる、いわゆる「ダークヒーロー」という感じでしょうか。物語は推理小説風に展開していき、最後に犯人が分かるという、本人曰く『社会派推理小説』というジャンルになります。

 また、60年も前の作品ですが、『クリスマス』『クリスマスパーティー』というイベントがすでに登場してます。まあ、横溝正史氏の「金田一耕助シリーズ」でも『悪魔の降誕祭』というクリスマスの殺人事件の話があるので、今ほど一般的ではないものの、当時からあったんでしょう(ネタバレですが両作品とも毒を飲んで人が死にます)。

 ですが『クリスマスイブ』という言葉はこの時期はなかったようですね。ただ単に「クリスマスの前日」としか表現されてませんでした(笑)。現在では『イブ』の方がなぜか盛り上がってますが。

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