猫と飼い主
猫の部屋に寝転んで床の合板の合わせ目を見ていたんだよね。
板と板の間の掃除機をかけても残っている小さな汚れをぼんやりと見ていたの。
クモとか小さな虫の視点から見る部屋は広大で違う世界にいるみたい。
でね、そうやってしばらく寝転んでいると猫が駆けて来て顔を舐め、髪の毛を噛んで引っ張るんだよね。
ふふふ・・飼い主を助け起こそうとしてくれてる?
・・ありがとう。
食う寝る遊ぶ。
好きなものは好き、だけどすぐに飽きる。
本能に従って生きる君には邪心は無い。
天気の良い日には窓辺で日向ぼっこ。
お日様の中でフワフワの毛が輝いてほんとにきれい。
君の目を通してみる世界を見てみたいな。
道行く人々はどんな風に見えるの?
空を飛ぶ鳥は?
ああ・・一日でいいから猫になりたいな。
そしたらもっと世界を美しく感じられると思うんだ。
君の目で見る世界はきっと美しい。