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美味しいの創造Vol,2

ボランティアで考えさせられた、当たり前に美味しいが幸せの訳

2014年頃からお手伝いをさせて頂いているNPO法人キープママスマイリングの活動の
メイン軸でもある食の提供。
私は成育医療センター内 ドナルド・マクドナルドハウスで毎月第二日曜日(変更有)に
私が考えたメニューを5,6名のボランティアの方と共に50食前後作ります。
ご飯、主食、副菜(1,2品)を3時間弱で作ります。

さて、この食事は誰が食べるのか?

成育医療センターは日本でも屈指の小児科がとても充実している病院です。ここに日本全国から難病を抱えたママやそのご家族が大切な家族の為に入院します。
入院できるのは勿論当事者のみなので、ご家族は泊まれません。
ここにドナルド・マクドナルドハウスの存在意義があります。
(これに関しては話がそれるのでリンクをご参照ください)
https://www.dmhcj.or.jp/

ここに泊まられているママは大切な子供の付き添いで泊まっています。殆ど食事や休息は取らず、子供のケアに全身全霊を注ぎますので、帰ってきてもコンビニのおにぎりやサンドイッチ、カップ麺などを食べるのが殆どみたいです。
そこで、お野菜をたくさん使い、季節を感じて頂ける様な美味しいお食事をご用意しましょう。月に一度かもしれないけどゼロよりはイチの方が絶対にいいですよね!

と言うところから始まり、この活動の初期からレシピを作り発注をし、当日も調理指導をしながら味を決めていきます。

ここに美味しいの創造における私が考える根本があります。

レストランにくるお客様は本当に様々。理由も様々ですが非日常を感じて貰いたい。
家で食べる食事ではなく、何かスペシャルな食事を食べたい。と言うのが基本的な欲求だと思います。勿論 業態により多少は変わってくると思いますが。

でもマクドナルドハウスに泊まられている方は違うんです。
美味しくて、優しくて、ほっとする。でも普段と何か少し違う味わい。
私がいつも気にしている部分はここの部分。
また味わいをなるべく食材で出す!勿論ですが、化学調味料は使いたくないし、調味料も沢山使いたくない。なるべく自然な味わいで美味しいを創造したいと思っています。
だから殆どの場合、塩と果実のジュースやハーブで味を構成しています。

そして、色んな方に色んな美味しいを感じて頂きたい。
そこに高級食材が無くても、奇麗なグラスやお皿が無くても、それぞれの環境における美味しいを創造出来るシェフになりたい。
そんな風に思い始めたのもこの頃かも知れないです。

翌日には毎月必ずハウスのマネージャーから沢山のお礼のお手紙を頂きます。
その方達の子供は本当に生きているのが奇跡の様な方もいらっしゃいます。
病気が治ったら娘と一緒に米澤シェフのお店に必ず食事に伺わせてください。それを目標に頑張ります!
こんな事言われたら嬉しくなりますよね!
美味しい物を食べれるのが当たり前ではなく、ありがたいと言う事を本当に気付かされています。

だから続けられるのかもしれないです。そしてここで色んな方と一緒に美味しいの創造をするのは原点回帰になり、個人的にも楽しいんです。
娘も一度連れて行き、また行きたいといってました。
是非皆さんも参加してみてください。

次の美味しいの創造はもう今となっては4年ぐらいお手伝いをしている
越後妻有 大地の芸術祭 を含む地方イベントのお話です。

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