『夢の叶え方』あります。 その19 素直に受け取る
誰かから褒められた時、あなたはどのように対応しますか?
絵が上手だね
仕事が早いね
段取りがいいね
上手に話すね
と言われるとつい、
「いいえ、そんなことありませんよ」
「たまたまです」
などと相手の褒め言葉を打ち消していませんか?
あなたは謙遜しているつもりで言っているのでしょうが、相手に対してもあなた自身に対しても快いものではありません。
それは何か物を差し出された時も同じです。
「お菓子でもいかが?」
と勧められた時、あなたは遠慮の意味を込めて
「いいえ、けっこうです」
と断っていませんか?
相手の褒め言葉や施しを断るというのは、相手のまごころを否定すると同時に、あなたの才能や可能性までも否定する行為なのです。
私が四国遍路を歩いた時、それはたくさんのお接待を受けました。
「お接待」というのは、遍路を歩く人に食べ物や宿などを施す行為です。
施しを受けた私は、その恩を受けた相手ではなく、また別の機会に別の誰かに施すことで、恩の輪を広げていく。
恩返しではなく、恩送りをするのです。
もし私がお接待を断ったら、その人が放とうとした優しさの連鎖は途切れてしまうのです。
暑い日の午後、歩き疲れた時に差し出される一杯の麦茶が、どれほどありがたかったことか。その感謝の気持ちが、私に誰かに手を差し伸べてあげたいという気持ちを思い起こさせます。
言葉だってそうです。
子どもの頃を思い出してください。
描いた絵を褒められ、皿を並べただけで褒められ、駆けっこの途中でこけて泣いて帰っても、
「よく頑張ったね」と褒めてくれた。
あなたはそれらを否定せず、きっと少し誇らしく感じたのではありませんか?
誰かがあなたを褒める時、それは完璧な仕上がりを求めているのではありません。彼らは物事の長所を見つけてあなたに声をかけているのです。
え、お世辞はどうかって?
それは論外。むしろ相手が本心で言っていない賞賛も、大げさに感謝して飲み込んでしまえばよいのです。
相手から与えられた恩は、言葉であれ物であれ、素直に受け取って次に必要な人に送っていきましょう。
その行為はあなたを必ず、
心身ともに豊かにしてくれます。
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