世界飯の流儀
世界を旅していても腹は減る。
食事は新たな風景に出会うのに等しく楽しい時間です。
場所が変われば味も変わる。海外で聞き慣れた名前の料理を頼んだ時、未知なる姿となって現れることも珍しくありません。サニーサイドアップが両面こんがりの目玉焼きだったとしても、かわいいものです。
私は旅先ではできるだけ現地の料理を味わうようにしています。新たな調理法や食材に出会うと感動をおぼえるのですが、たまに
「ケッ」
てやつもあります。そういう時は、いかに日本が食材、味覚ともにいかに豊かな国かと痛感します。
さて、いろんな料理をいただいていて思うのは、
私の味覚の守備範囲の広さに対するありがたさです。
先ほども述べたように、どうだかなあと首を傾げたくなる料理に出会うことがありますが、とりあえず口に入れることができる。そして、「そうきたかぁ」と受け止めるのです。
口に合わないのはしょうがないし、私の味覚が世界の基準でもなんでもないのは明らかなので、当然、美味しさを理解できない料理があります。けれども、よっぽど異臭を放つとか慣れない物を除いて、積極的に新たな食べ物に挑戦するように心がけています。なぜなら、食事は文化の中で大きな割合を占める要素だと捉えているからです。
塩漬けの魚を多用する国、野菜を主として扱う国、料理の種類が極めて少ない国など、それらには地理や歴史に起因した理由があって供されています。
海が遠い、宗教上の理由、作物が育ちにくいなど、料理はその地域の一面を表していて、味の濃い薄いひとつとっても地域性を伺い知ることができます。
皆さんの中には、体質的な理由以外で食べ慣れたものしか食べられないという人もいるでしょう。生魚が苦手、いつもの味付けしか受け付けない、見たこともない食べ物はいっさい🙅♀️
食べ物の好き嫌いがあることに対して良いとか悪いとかいうつもりはありませんが、嫌いだから全く現地の料理に手をつけない、というのは食から文化を知る機会を逃すようでもったいないなぁと感じます。
なぜなら頭だけで地理がどうとか歴史がどうとか知るよりも、味覚と知識が結びつくほうが、ぐっと理解度が深まると考えるからです。
それになんと言っても、現地の人から料理について話を聞く時間が楽しい!まさに旅の醍醐味です。時々明らかに外国人が苦手とする食べ物を勧められることがあるのですが、
「ウヒャーー😝💦」
なんてリアクションをすると、その場は大爆笑‼️そして私の横で現地の人が同じものを涼しい顔で食べる。
私「キツくない👀❓」
現地人「ぜんぜん。美味いよぉ😋」
何でも美味しく食べられるのは理想ですが、どうしたって受け付けられない食べ物はあります。私などパクチーに遭遇するたびにテンションちょい下げ⤵️😓になりますが、まったく食べないということはありません。
口に合わないもの、どうしても好きになれない食べ物をを無理に完食しようとする必要はないでしょうが、ひと口だけ試してみることはできるのではないでしょうか。
少し味わってみるのと全く口にしないのでは大きな違いがあるような気がします。
極端に言ってしまえば、
まずい料理にも理由がある、
それを
身をもって知るということです。
郷に入っては郷に従え
慣れた物ではないからこそ知る文化や背景が食の中には潜んでいるのです。