「気づき」 (薬物依存編)
【春代さんからの珠玉の言葉集】その15
どんなに 辛いことか
手を出さずに 見守ること 子を信じて待つことが
薬を止められずに苦しんでいる我が子を目の前にして 何もしないでいることは
でも 私は気付いてしまった
薬をやり続けられる状況を 私が 家族で整えていたことに
それも 親だから 家族だからと 良かれと思って
だから もう手・口出しを 子の尻ぬぐいを やめなければならない
でも 世間の目が 気になってしまう
”何もせず放っているからダメ親” ”だから子どもが・・・”とささやく声
そして 背を向けられてしまうことへの恐れ
考えてみれば それは これまで私がやってきたこと
だから 後ろ指さされないために 手・口出しをして世間体を取り繕うとしたのだ
それを知ってか どうか 子どもは どんどんひどくなっていった
警察につかまり 刑務所と精神病院を 行ったり来たり そして自殺を繰り返す
どうすることも出来ず 絶望した時 やっと気付いたのだ
追い詰められた私が最後にできることは ”良い親” をやめること
世間にとらわれて 胸を張っていたい “我” を壊すこと
そして 子どもの言動に巻き込まれずに 自分の人生を 夢を大切にすること
と、頭では分かっているのだが つい手が 口が動いてしまう
子どもが薬をやめられないように 私も ”良い親” をやめられないのだ
でも、あきらめずに 希望を持っていられるのは ひとりではないかから
家族の薬物問題に悩み、苦しんで 立ち直ろうとしている仲間がいるから
こうして 仲間と支え合いつつ回復を目指して 一生を歩んでゆくのだ
こんな体験をして つくづく思う
親は子供によって育てられてゆく と
(萩原春代 2004年8月)
--------------お知らせ----------------
春代さんからメッセージがありました。 (2019.4.25)
「縁あって、薬物依存症の家族を支援するセルフサポート研究所に15年ほど関わった。本人と家族合同のグループカウンセリングのファシリテーターをやらせてもらった。そこで見聞きしたことを文章にしてきた。
子育ての体験と共に人間や生き方を考える基盤になっている。」
とのことでした。
セルフサポート研究所にも春代さんは関係されていて、多くの困難を抱えている方と接してきました。そのセルフサポート研究所もここでご紹介させていただきます。
特定非営利活動法人 セルフ・サポート研究所
依存症相談
東京都江東区亀戸3-61-22-201
電話相談:03-3683-3231 FAX:03-3683-3237
火曜〜土曜 9:30〜18:30
※定休日(日・月)のカウンセリング応相談
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プライムまざー:萩原春代さんをプロデュース
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『ピンチはチャンス』が合言葉。アドラー心理学を学び、NPO支援団体などで経験を積んだ人気の春代さんが、子育て、夫婦関係、はたまた心のお悩みまで、人生の円熟期に到達されたいま、知恵と経験を惜しげなく披露してくれます。
なんといっても、その人と接する時のお優しさ。春代さんにぞっこん惚れ込んだ三河屋幾朗が、対談形式でそのノウハウを引き出し、皆さんに提供差し上げます。
【三河屋幾朗責任編集】
このコンテンツに関しての一切の管理責任は三河屋幾朗にあります。
内容についてのお問い合わせは三河屋幾朗にお寄せください。
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