フリーランスが業務委託契約で必ずチェックしておくべき項目
いきなり結論から述べると、フリーランスとして仕事するのであれば、ちゃんと契約締結してからにしましょう。私のようなライター(もちろん他職種)であれば、基本的には「業務委託契約」がこれに該当するはずです。その理由はとても簡単。仕事を始めてから待っているかもしれない、トラブルを回避するためです。例えばフリーランスによく起きる以下のような事態も、ちゃんと契約書面に記載して締結していれば「ほら、ここに書いてあるじゃない」と証拠になって解決に導ける可能性は高いでしょう。最悪、例えば法手続きみたいな話になっても、業務委託契約書は重要な証拠の一つとして使えます。
・いつまでも検収完了とならず支払いが滞っている
・仕事で関わるとはいえ勝手に第三者へ連絡先を共有された
・口頭で説明された期日までに報酬が入金されない
・しばらく依頼がないから契約解除を申し入れたら受け入れられない など
実際のところ、契約未締結のまま仕事している方は多いでしょう。クライアント側も業務委託に不慣れだと「契約って必要なの?」みたいなケースが考えられ、こちらから言い出さないと話題にすら挙がらないかもしれません。そして契約未締結でも特に問題なく日々が流れていくと、どんどんその必要性を感じなくなっていくでしょう。むしろ面倒にすら感じて、契約の話が挙がった際に「特に結ばなくても大丈夫ですよ」なんて言ってしまう方すらいます。しかし残念...トラブルの可能性は誰にでもあり、しかもそれは突然です。実際、私は何度かトラブルに巻き込まれた経験がありますが、「契約書って超重要!」と痛感しています。
とはいえフリーランスの多くは、あまり法律など詳しくないはずです。そういう私自身も、多少は会社員時代で学んだものの疎い方でした。務めていた企業では業務委託なんて関わりなかったので、“業務委託契約”について考えたのは独立してからです。最初はテンプレートを見比べたり関連法規について調べたり、会社員時代の法務担当者にコソッと質問したり。もちろん現段階でも法律の専門家ではないものの、ある程度の知識は身につけていて業務に臨んでいます。ちょうど先日も新規顧客との取引に向けた業務委託契約の締結で、事前確認用の雛形に対して赤入れを戻させていただいたところです。相手側が「契約書の用意がない」と言った場合に備えて、ちゃんとこちら側でもサンプルを用意してあります。
フリーランスについては社会的地位が低いなど、未だに色んなデメリットが聞かれます。もちろん、それは実態なのでしょう。しかしフリーランス自身も周囲に「なんとかしてよ!」と言うだけでなく、ちゃんと自らを守るための知識くらいは持つべきだと思います。そこで、あくまで経験則からの内容ではありますが、フリーランスに向けて業務委託契約でチェックしておくべき事項をまとめました。「これは記載しておけ」「こんな内容は危険」といったものをトラブル例などを盛り込みつつ書いていますので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。ただし私は法律の専門家ではないので、あくまで経験則によるものであることをご理解ください。
「一方的な内容」は要注意!
業務委託契約でよく見落としがちなのが、本来なら双方向性があるべき事項が一方のみになっていること。例えば「機密情報保護」「個人情報保護」「損害賠償」について、受託者のみが責任を負うようになっている。あるいは逆に、「契約解除」が委託者からしか行えないようになっているなど。この場合、例えば以下のようなトラブルが考えられます。
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