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手がき(意味深)の効能

気づけば、2月も終わりの日。
あたふた、ジタバタしているうちに冬は終わり、暦の上では春が来ようとしております。
みなさま、いつもありがとうございます。
まだまだ不安定な気候、寒い日々が続きます。お体をご自愛なさって頂き、すこやかに日々を、来たるべき春をお迎えください・

・Meet1 手書き

そんな冬の、或日。
頂いているお仕事や、こちらのnoteの企画などで、いつものようにT氏と会議しているおり、話題のひとつに――

T氏「いつものことではあるが。考えがまとまらない、プロットが組み立てられない、展開が行方不明。そういうときには、作業の方法を変えてみるのも一手かもしれんな」
不肖「メモするアプリを別のものにするとか?」
T氏「俺がいろいろアプリとか便利ツール紹介してやっても、使いこなせない老頭児ロートルがよぉおお! もっと根本的にだな―― 紙。 紙のメモ帳に、手書きで書いてみるのはどうだ」
不肖「手書きの原稿とか懐かしい。上京して苦悩していた青年時代を思い出します」
T氏「なんでも、目から情報をいれるときも――発光するモニタで視覚するより、紙の本などを目で見て読んだほうが理解力、記憶力も高まるというしな」
不肖「なるほど。最近、日課にしている朗読の効能とも関係がありそうですね」
T氏「そこで、手書きだ。原稿を全部、手で書けとはいわん。最初のアイディア、プロットをだな。まずは紙のノートに、ペンで書いてまとめてみるというのはどうだ。なんか、刺激になっていろいろ捗るかもしれんぞ」
不肖「たしかに……。伝説の自動車工も『男は度胸!なんでもためしてみるものさ』と言っていますし。……よし(チャキ)」

翌日―― テテーン時間経過の効果音

不肖「ひさしぶりに、紙にいろいろ書き出しましたよ。最初は、なんかこんがらがって書き込みが進まないな……だった、のですが。アイディアとか、予定、仕掛けやキャラクターが出てくるようになったら、すらすらと」
T氏「字の汚いというかオワットルのはこのさい置いておいて。進んだようじゃないか」
不肖「ありがとうございます。このネタ、いまいちまとまらなくて保留になってたやつですが――なんとか、最初の数話を形にできそうです」
T氏「手書きの効能はあったということか」

――ありました。
今までは、頭の何処かに溜めておいたもの、思いついたものを、キーボード叩いてテキストに入力していたものを……キーボードを叩く指に鉛筆をもたせ、ブラウザではなく紙の上に、書く。
出力の工程を換えてみた、それでどんな効果があったのか――

・アイディアのムダを省く

まず、これを実感しましたね。
テキストで嗅いていると、入力が楽、ほぼ会話のスピードで書き込めるせいか……。
ひとつのアイディア、ひとつのセクトを書くときに、テキストだと不要な要素まで付け加えてしまう悪癖があって……たとえば。

/手書き/ カサブランカでリリーに因縁をふっかけるホーナス一味
      ショバ代の値上げ
/テキスト/ カサブランカ店内でカウンタの奥のリリー、
       GDギャングの若い衆を二人連れたホーナス。
       完全にリリーを舐めていて、ギャングは銃すら
       チラつかせている ショバ代の値上げ。
       「カサブランカ」のショバ代は、先代のマックロアの頃に
       決められていたのを無視。

……のように。
まずは、物語上で起こることをリスト化していくはずのプロット作業なのに、
「あー、ここの登場人物は」「この時代は、イーサンの支配力が」「先代とカサブランカの関係を」
とか、追加追加で書き出してしまって――
プロットをまとめる作業は遅れるわ、思考はとっ散らかるわ。そのうち、疲れてきて休止したり、他のことを始めたりする――
その、不肖の悪癖を。ローテク、手間がかかるゆえに封じ込められたのは大きいですね。

・脳の思考領域で、いつもと違う場所も使える

これは、脳科学とかだときちんとした理論があるのでしょうけれど。
ペンを握った手書きだと、キーボードとは違った形で手を動かすせいか、朗読をしているときのように――脳の一部が、そこに血が流れ込んで活性化している……ただの思いこみ、プラセボかもしれませんが、効果は効果。
手書きで、あるシーンの構想を書く → 次に繋がる場所、シーンの情景が紙に書いた矢印の先にもうある、あとはそれを文字に書くだけ。
の、ような感覚でプロットを埋められました。
キーボードのテキスト仕事だと、ある意味慣れすぎて……いつもの反復作業になって、まあいいか、と使わずにいた頭の一部を使えている? そんな感覚もありました。

・手間が掛かるぶん、シンプルに作業が進む

これはアイディアの無駄、のパートと重複するのですが。
手に持ったペンで、文字を書くというのは予想以上に手間、エネルギーを使いますね。
それで嗅いていると、思いつきを紙に記すときに……テキストだと、思いつきつらつら並べて、散漫になってしまっていたのが、
「面倒だから、要点だけ……『そのお菓子をイーサンは食べる、リリーはそれを見て笑う』 ……よし」
と。
まずシンプルに物語を構築、最後まで並べてみて――
ストーリーの設計図を、まず作る。という、プロットの基本に立ち返った作業ができた。
そんな感覚がありますね。

T氏「ふむ。まあ、俺も目を通してみたが――いいんじゃないか。物語の始まりとしては」
不肖「ありがとうございます。あとは、ここから繋がる話の設計をして、バグつぶしと仕掛けを……」
T氏「で。だ。 ↑ では綺麗事を並べていたが」
T氏「テキストと手書き、どっちがつらい?」
不肖「手書きのほうがつらいです……。ひさびさに、字を書くとですねえ」
不肖「……常用漢字を忘れている自分がいて愕然として。ひらがなも間違えるし……絶望しました」
T氏「でも、プロットは上がったじゃないか。それに、貴様はひとつ。 ↑ の効能以外の。手書きメモの、最大の効果、最強のチカラにまだ気づいておらんようだな」
不肖「えっそれは」

T氏「紙と鉛筆は ネットに繋がらんのだ!!」
T氏「キーボード叩いてると、すぐにサボってネットで遊ぶバカちんがー!!」

――冬の終わりの正論スマッシュでした…………。

――されど。
おかげさまで、 SS屋台通り 新作を更新できました…………。

――みなさま、ご愛顧とご声援、本当にありがとうございます…………!!

・Meet2 今日のチャボ

うちのチャボちゃんたち。

奥が妹のひめちゃん 野鳥の眼光が姉のはなちゃん です

はなちゃん、ひめちゃんは みなさまのおかげで、とっても元気です。
頂いたご支援で、この子たちのごはん、菜っ葉。各種ミネラル。
そして、おやつの「ミルワーム」などをあげております。

はなちゃんもひめちゃんも、めちゃくちゃ喜んで……と申しますか。
「はしたないですわよ」というくらいの勢いで、がっつきます、ミルワーム。
しかも……。

ミルワーム食べるようになってから、甘え方、否、ごはんの強請ねだorユスりかたが、なんだか激しくなってきたような……?
そして……。
ミルワームがあると、私の作ったシーバス煮干しを食べない……?

ふたりとも、舌のこえた「お嬢様鶏おぜうドリ」になっております……。

本日分のチャボまんじゅうです どうぞお収めください





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菅沼恭司
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