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瀧さんはこわくない

こんにちは。苞山(ツトヤマ|写真左)です。

私事ですが、マネーフォワードに入社して6年と少しが経ちました。

光陰矢の如しとはまさにこのこと。変化の激しいスタートアップの渦の中、気づけば会社は上場し、メンバー数は10倍くらいになってました。

先日、そんなよもやま話をしていたところ、創業メンバーの瀧さんから、ポロッとこんなお言葉が。

「最近、メンバーから、こわがられている気がするんですよね……」

(いや、まぁ、ちょっとだけね)

何ということでしょう。優しく気さく、お話はいつも機知に富んでユーモアたっぷり、そしてちょっとクレイジー(?)、それが瀧さんではないですか!

曰く、昔ほどみんなと気軽に話せる機会も少なくなり、「執行役員」などの肩書からか、初めましてのメンバーに話しかけると、緊張&恐縮されてしまい、一抹の寂しさを感じているとのこと。

入社以来お世話になってきた身としては、これは一肌脱ぐしかありません。完全なるお節介ですが、このnoteでお伝えします。

瀧さんはこわくない。

(ぜーんぜん、こわくない!)

まずは課題と向き合いましょう🙈🙉

私:本来であれば、才筆溢れる瀧さんを差し置いて、私がこのような記事を書くのははばかられるのですが、自分で「こわくないよ」っていう人はそれだけでこわいので、このような形を取らせていただきました。

瀧:そこまで悩んでたわけじゃないのに、大ごとになってしまった。

私:瀧さん、甘いです。

先日も、「管理職が周囲に感じさせてしまう威圧感を、ちいかわアイコンと気さくで解決する」というメソッドが、Twitterでバズっていました。つまり、「こわさ」とは、役職者としていつかは向き合うべき課題なんです。

ちなみに、このメソッド、すでに実践しているメンバーから「やめるタイミングが難しい」というアドバイスをいただいたので、半永久的にちいかわを背負う覚悟が無ければやめときしょう。

瀧:やめときます。というか、苞山さん、面白がってますよね?

私:そんなわけないじゃないですか。

(私は真剣です)

瀧さんの周りの人はどう思っているのか🤷‍♀️🤷‍♂️

私:瀧さんの近くにいらっしゃる、秘書やPublic Affairs室の皆さんにお話聞いてみたいですね。

ここで「瀧さんですか……? すごく、いい人です……よ?」みたいな反応だったら、残念ながら、この記事は真実をえぐり出す、ただの「苞山砲」になります。

瀧:つらすぎ。

私:いったん、聞いてみましょ。

私:各家庭のアラブの富豪かわいい(ほっこり)

瀧:まさかの、ママコミュニティに影響が……。

私:素敵なエピソードばっかりですね。でも、お財布はマジで気をつけてください。

「とにかく肩書きの多い瀧俊雄」は何をしているのか🤔❓

私:瀧さんの場合、キャラクターどうこうよりも、「何をしている人なんだろう?」というミステリアスさも、原因なのではないでしょうか。

全然社内にいないし。あと、何ですかこの肩書きの数は?

(名刺どうしてるの?)

瀧:今は仕事の7割がPublic Affairsで、社外活動での肩書がどんどん増えてまして。

私:だから、あんまり社内にいらっしゃらないんですね。瀧さん、せっかくなので、質問して良いですか?

瀧:どうぞどうぞ。

私:Public Affairsって、企業が社会貢献のために「世の中はもっとこうしたら良くなるんちゃうか」と情報発信とか広報をすること、ですよね?

瀧:シンプルに言うとそうですね。

私:それって、急に「へい! マネーフォワードの瀧です! Fintechについて一言よろしいか!」って霞ヶ関に飛び込んでも、聞いてもらえないですよね?

瀧:絶対やっちゃダメなやつだ。

私:じゃあ瀧さんは、どういう経緯で、こういった協会や委員会に参加されるようになったんですか? 

瀧:きっかけはブログなんです。

2013年に「マネーフォワードFintech研究所ブログ」を立ち上げて、コツコツ更新していたら、それを金融庁の方々が見てくれていて、2015年に「Fintechについて講演をしてほしい」と言われたのが、最初ですね。

(2013年1月23日に公開された最初の記事)

私:へー! 2015年って、マネーフォワードがまだ100人足らずで、上場もしてなかった頃ですね。

瀧:そうそう。Public Affairsって、敷居が高く思えるかもしれないんですけど、その企業だからこその知見や専門性って、必ずあると思います。まずはそれを発信することで、社会に活かされる可能性が広がるかもしれませんね。

(金融庁の人ってブログ見るんだ……)

なぜ色んな場所にお呼ばれするのか🏃💨

私:1回きりでなく、色んな場所に呼ばれるようになったのは、きっと瀧さんがトークで爪痕を残されたからですね。さすが、平場にお強い。

瀧:爪痕はおいとくとして、継続的に呼ばれるには、「マネーフォワードからは独創的な未来像や政策提言が出てくる」と、信頼されることが大事ですね。

当たり前のことなんですが、世の中にある「不便」や「不安」って、ちゃんと改善できるんです。こんなにも世の中も、技術も進化していますからね。

でも、そのためにいざ「法律や制度を変えるぞ」「色んな人の意見を聞くぞ」となると、どうしても自分(自社・自業界)の利益を優先した提言をしちゃう人や、そもそものアイデアがズレてる、なんてことがあるわけです。

私:ありそう。

瀧:その中で、社会全体の未来のために、タイムリーかつフェアで意味のある提言をするのは、とても重要な役割だし、そこで信頼を得られると、次の場に呼んでもらえるようになるのかな、と思います。

私:知見だけでなく、そういったスタンスも大事なんですね。

マネフォの「ため」じゃないけどマネフォ「だから」できること🗾💰

瀧:知見という点でも、私は、マネーフォワードの「事業」や「企業としての個性」が、すごく社会を良くできる可能性があると思ってます。

苞山さん、お給料って上がると嬉しいですよね。

私:めっちゃ嬉しいです! お給料なんて、なんぼあってもいいですからね!

瀧:例えば、「日本のみんなのお給料が1割上がる」なんてことができれば、すごくいいですよね。じゃあ、どんな方法で実現しましょうか。

私:うーん。『マネーフォワード クラウド』で、ユーザー企業様の生産性がアップすれば、そこで働く人のお給料も上がる、とか?

瀧:生産性を上げるというのは、大事なアプローチですね。

他にも、実は、マネーフォワードの沢山のユーザーから届く「これに困っています!」という声って、そのまま政府への声だったりするんです。プロダクトよりも、そもそもの法制度を見直す方が、スマートな解決になりそうなケースですね。

そういう声を、政策提言に反映すれば、日本全体の生産性がアップする新しい仕組みに、繋げられるかもしれません。

私:なるほど。そうすれば、官民どちらからもアプローチしていけるんだ。

大義のために仲間をふやす「外交官」🤝💕

瀧:あとは、マネーフォワードは、いち企業として、新しい働き方を模索したり、選ばれる会社になるための努力をしていますよね。

仕事って、まぁ、色々あって大変なものですけど、自分たちが「メンバーが生き生き楽しく働けて生産性も高いイケてる会社」を実現すれば、その事例が、日本全体を良くする知見になります。そういう話もできればいいなと。

私:改めて、瀧さんの活動って「マネーフォワードの利益に繋がるかどうか」は、関係ないんですね。

瀧:そう。結果的に、巡り巡って自社の利益に繋がるってことはあるかもしれないですけど、あまり考えてないですね。

そもそも「日本をもっと良くしたい!」と思って、マネーフォワードを起業したわけですから、事業もPublic Affairsも目的は共通してるんです。

活動のイメージ的には「広報」というより「外交官」に近いかも。省庁や政府関係、他企業の皆さんと誠実に関係性を築いて、「マネーフォワードはちゃんとしてるね」「こういうことに困ったらマネーフォワードを頼ればいいのか」と信頼してもらいながら、日本を良くしていく仲間づくりをしている感じですね。

政策提言の現場で感じた「ビジョン達成は夢じゃない」🌎✨

私:瀧さんの中で、Public Affairsとして、これから叶えたいことって何ですか?

瀧:もちろん、事業と同じく、誰もお金で悩んだり苦しんだりしていない社会を実現することです。

正直、ここに向けては、まだまだこれからという感じなんですが、目の前のマイルストーンとして、「働く」をもっと前向きに捉えられる社会にしたいですね。

私:「お金」じゃなくて、「働く」なんですね。

瀧:今って、仕事が「嫌なもの」として、捉えられがちですよね。FIRE(Financial Independence, Retire Early。早期リタイアのこと)ブームも、それを反映していて、極端な話「つらい思いをする対価に報酬をもらっている」みたいな。

でも、自分がオーナーシップを持って仕事をしてみると、「仕事が楽しみで朝、目が覚める」みたいなことも、きっとあるんですよ。

私:うん、わかります。ワクワクする仕事ってありますよね。

瀧:楽しく働いて一定の収入も得ながら、資産運用もして、っていうことがイメージできれば、将来のお金の不安ってすごく減ると思うんです。でも、仕事ってやってみないとわからないことも多いから、みんなが、自分にとって楽しみな仕事に出会えるように、もっと転職や副業がしやすい社会を作ることが、第一歩になるんじゃないかな、とか。

私:そうか、そういうアプローチの仕方もあるんですね。

でも、正直、お金の悩みのない社会って、理想だけど実現までの道のりは長いですね。

瀧:そうですね、簡単じゃないです。

でもね、私、かれこれ7年くらい政策提言をしていて、その中で「やっぱりできることと、できないことがあるんだな」みたいな、リアルも見えてきてるんですけど、幸いに「お金の悩みのない社会」っていうビジョンは、全然捨てずに済んでるんです。

私:勇気でる!

瀧:まずは、私たちが仕事を楽しみましょう。私も経営メンバーとして、もっと良い会社になるように頑張りますよ。

(なんだか、いい話が聞けてしまいました)

おしまい🤗🎈

えっと、何の話でしたっけ? 瀧さんがこわいとか、こわくないとか?

こわくないよ!

こわい人はこんなnote書かしてくれないよ!(真理)

解決です。

いやー、改めて、瀧さんめっちゃ面白いし優しいので、是非出会ったらバッシバシ声かけちゃいましょ。

Public Affairs室へのご意見とかも、大歓迎らしいですよ。

それでは良いお年を!

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