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コロッケの値上げと両替の手数料。

大阪の天神橋筋商店街で有名なものといえば
中村屋のコロッケ

テレビの街ブラやSNSの口コミで広まって
週末ともなれば、平日でも時間帯によれば長蛇の列になり
お店の前には整理の赤いコーンやロープが張られます。


私が昔勤めていた会社は
天神橋筋商店街、というか、中村屋の近くにあったので
外回りから帰社する営業の人や
打ち合わせや納品で来られるフリーのイラストレーターさんが
この中村屋のコロッケを差し入れでよく買ってきてくれました。
10個とか20個とかたくさん。
コロッケは白いプラスチックトレーに入れられ藁半紙で包まれて
その藁半紙と揚げた油とが相まって
良い匂いが漂います。
ちょうど小腹のすく時間にコロッケが差し入れられると
ブースで囲われたデスクから
イラストレーターがわらわら出てきて
箸など使わず、手で摘んで立ったまま食べたりしました。
中村屋のコロッケは小ぶりなので
手で摘んで食べるのが美味しいんですよね。


中村屋のコロッケを1個か2個買うとき
「今食べます?」
と聞かれるので、今食べる旨を伝えると
コロッケの頭がちょっとだけ覗く小さな紙袋に入れてくれて
お店の傍で、とか、商店街を歩きながら食べることができます。
3時4時ごろ、外回り中らしいビジネスマンが
紙袋に入ったコロッケをアグアグ頬張りながら歩いてる姿は
なんとなく微笑ましくて好きです。


さて。
そんな中村屋のコロッケですが
年明けにお店の前を通ってビックリ!
1個100円に値上がりしていました。
コロッケ1個100円。安いといえば安い。
ですが、ほんの2〜3年ぐらい前まで70円だったのです。70円。
っていうか
60円の時代がものすごーーく長かった。
それが70円に上がり、80円に上がり
「コロッケ80円かー。上がったなー」
と、長い行列を横目に見ていたら
90円になり
あっという間に100円になりました。70円からが早かったなぁ。

とそんなことを
髪を切りに行った時に美容師さんに話したら
「100円にしたの、お釣りを渡す手間がないっていうのもあるかもですね。
 今は銀行で両替の手数料取られますからね」
と言われて、思わず膝をポンと叩いたのでした。


銀行といえば
会社勤めをしていた時に、銀行へ行ったら
顔に見覚えのあるおじさんとすれ違いました。
誰だっけ?
どこで見たっけ?
見たことある顔だけどなぁ
と記憶を巡らして、ハッと気付きました。
中村屋の先代?の方でした。
いつもお店の大きな四角いフライヤーの前に立って
コロッケやらトンカツやらを揚げていた高齢のおじさん。
おじさんの前にいつもの四角いフライヤーがないから
分かりませんでした。