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【評価D】TVアニメ『スパイ教室』レビュー

はじめに

いや〜
面白くなかった!

2023年冬アニメ,期待外れの問題作,『スパイ教室』のレビューです.
本記事では通して酷評していくので,そういうのが不快な方はブラウザバックを推奨します.

感想概要

評価はDです.
最初の方からあまり面白くなかったんですけど,なにぶん声優が豪華なので後半に期待して最後まで観てみましたが,結果後悔.はぁ.

  • S: 評価Aの中でも特に好きな作品

  • A: 何度も観返したくなった,原作も読みたくなる/読んだ作品

  • B: けっこう面白かった作品

  • C: まぁまぁ面白かった作品

  • D: 最終話まで観るのがやっとな作品

  • E: 途中で観るのをやめてしまった作品

なお,私は原作未読です.

観るきっかけと期待値

雨宮天さん,東山奈央さん,悠木碧さん,伊藤美来さん,佐倉綾音さん,上坂すみれさん,水瀬いのりさん,楠木ともりさん.

本作ヒロインを担当する声優の皆さんです.
エグすぎますよね!
マジでやばいです.
何がやばいってマジやばい.

アニメ歴が浅く声優に詳しくない僕ですらわかるくらいに豪華なメンツですので,観ない手はありませんでした.
そも,2023冬アニメは他に観たい作品があまりなかったわけですし.

観る前の期待はそりゃあもう,とんでもなく高かったです.

感想

壮大な世界観に反して中身がチープ

タイトルの通りです.
作品の設定は壮大で良いなと思ったんですけど(後述します),中身がついて来れていないと感じました.
これは第1話の時点で早くも感じていたことなのですが,最終話まで通しても変わらない感想です.

本作品の世界観はこうです.
世界各国,戦争なんて非合理的なことはやめて,その代わりに各国選りすぐりのエリートスパイたちの工作活動によって政を進めていく──といった具合です.

この設定を1話で知った時,これから先どんな頭脳戦が見られるのだろうか,どんな“裏切り”が見られるのだろうか(読者・視聴者への“裏切り”は面白さの強力なスパイスです),どんな風に世界の国々は栄枯盛衰していくのか,非常に心躍ったものです.

が,そんな期待に反して.
内容がショボい.

すごい頭脳戦が見られた?
──見られません.

“裏切られた?”
──別に.

………………

“戦争”の代わりにスパイを送り込み送り込まれているはずなのに,そのスパイがやってることがどうにもショボくて,戦争舐めてんじゃねぇぞ,そんな体たらくで戦争の代わりになりうるかと,ずっと思っていました.
壮大な世界観のくせに,中身が少女たちのままごとなんです.

いやね,コメディ系の作品ならそんな感じでも文句はないですけど,本作品は大マジなんですよ.
正直,観ていてイライラしました.

にしてもファーストインプレッションって大事ですね.
今回の件から僕が得るべき教訓は,少しは自分のファーストインプレッションを信じてやってもいいということですね笑

魅力的なキャラクターがいない

あれだけ豪華な声優陣でありながら,個人的には魅力的なキャラクターがいなかったです.

まずは主要キャラ唯一の男キャラ・クラウスについて.
「世界最強のスパイ」ことクラウスは,8人のスパイを育てるスパイの先生です.
最強キャラは普通,惚れ惚れするような魅力に溢れていますよね(『進撃の巨人』のリヴァイとか).というか,そうでもしないとただ作品の世界観をぶち壊すだけです.
ではクラウスはどうか.
これが,もう,“ぼくのかんがえたさいきょうのスパイ”像で,面白味はゼロです.
スパイ活動は常に死と隣り合わせという極限状態です.そんな中での,命を賭ける一つひとつのやりとりが醍醐味であるはずなのに,この男はチート級の強さでいつも余裕そうで,緊張感が皆無です.しかもその強さに全く現実味がありません.クラウスだけ別世界の住人です.

では豪華声優による8人の美少女スパイはどうか.
これが,全く唆られないんですよね.

致命的なのは,本作品の内容が面白くないばかりに,各キャラクターにスパイとしての魅力が持てないところです.
そりゃあ,それぞれにはスパイ活動での個性・特技はありますけど,なにぶん,ままごとレベルのスパイ活動(笑)ですから,スパイとしてのかっこよさ,魅力はありません.

残されるのはキャラクターの人間性と,声優さんとの調和くらいなものですが,………….

正ヒロインのリリィ(CV. 雨宮天)は,快活で間の抜けたところのある可愛らしい娘なのですが,正直言ってミスキャスティングだと思っています.
雰囲気的に,どうしてもアクシズ教の御神体の御尊顔が浮かんできてしまうんです.でも,かの女神の面白さには全く敵いませんから,リリィは見劣りします.

他のキャラは,……もうなんか面倒なのでいいや.

結局,ヒロイン級のキャラクターが一気に8人も登場したせいで,それぞれについて深掘りがなされていない点が,キャラクターに魅力を感じられない最大の理由かもしれません.

え,キミが主人公なんですの?

てっきり,主人公(男じゃないので正ヒロインという言い方が正しいかもしれませんが)はリリィかと思っていましたが──というかそれで間違いはないけれど──第1期の最後3話はグレーテ(CV. 伊藤美来)に焦点が当てられていて,「主人公わい!」となっていました.

本作品はこれからも長く続いていく作品であるとはいえ,最終話でそれはないんじゃないのと思いましたね.

内容とキャスト陣のレベルが釣り合ってない

というわけで,全く評価できる内容じゃないのに,声優が豪華なもんだからみんなの期待が必要以上に高まっちゃって,挙句,失望されている作品だといえます.

キャストが豪華でも,内容が悪ければダメだという良い教訓になったのではないでしょうか(上から目線すぎる).

名前負けしてるよね

『スパイ教室』

『スパイファミリー』と『暗殺教室』を足して2で割ったようなタイトルをしていますよね.

この両者とも名作なので,ついつい比較してしまう──というか,連想してしまいます.

だけどもその内容は、、、

その名前,重くないか?

おわりに

本作品の第2期が今年の7月から始まるようですね.

もちろん僕は観ません.


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