産直EC業界を分析してみた。
こんにちわ。
少しだけかかわりを持った、産直EC業界なのですが、
知れば知るほどビジネスとして成立しているのか、
すごく興味が深まってきてしまい(?)、
それを記事として書くことにしました。
産直ECとは、プラットフォームビジネスで、
Web上で、産直の農家さんと、お客さんを結び付けるサービスで、
農家の人が楽天市場に出店しているみたいなものです。
この業界で有名なところだと、食べチョクをやっているビビッドガーデンだったり、ポケットマルシェを運営している雨風太陽、産直アウルを展開しているレッドホースコーポレーションなどがあり、それ以外にもなかなかたくさんの企業さんが展開しています。
そもそも、儲かる業界なのか(5 Forces分析)
早速の結論で申し訳ないのですが、儲からないんじゃないかな、
というのが、私の結論です。
まず、5 Forces 分析をしたので、そちらから。
まず、縦の新規参入や、代替品のあたりをご覧ください。
さくっと見ただけでもかなり混雑しています。
簡単に言うと、既存オフラインが根を張っていて、さらに隙あらば産直EC業界に入りやすい。
また産直EC業界の規模についても分析があります(*2)
*2 富士経済、「農業ビジネスを進化させる産直テック関連市場の現状と将来展望」を発表 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
産直に関するオフライン・オンラインを合わせた市場規模が出ていますが、EC経由はこの中でも5%。。。
伸び盛りと言われていますが、ちょっと心もとない気がします。
さらに横軸を見てもらうと、事業としても厳しい辺りがよく見えてきます。
何を訴求するサービスなんでしたっけ?
各社サービスサイトを覗いて見ても感じた事ですが、
「農業を応援したい」という気持ちはわかるのに、
どうやって成立するのかというのがイマイチわからなかったのです。
生産者サイドの売り手は、販路拡大・販路確保、そして刺激(あるいは消費者とのコミュニケーション)という視点で、産直ECに出品するのに対し、
消費者サイドの買い手は、産直を応援したい、高級青果や有機野菜を購入したいという視点で産直ECを利用していると思われるのです。
どこかすれ違ってる気がするのは自分だけ。。。?
結果、先ほどの5 Forcesに帰結するのですが、
生産者サイドが自由な値付けをする上に、輸送コストも(通常流通以上に)かかるため、消費者への価格訴求が厳しい。
直接、手に取って商品を確認することができないため、常に信頼性が問われる。
といった問題が生まれます。
そうすると、どうなるか。
産直市場、生協、高級スーパー等、オフラインに消費者が流れるわけです。
産直ECの利用者は、①オフラインの購入場所がわからない②オンラインの利便性を享受したい、のどちらかですし、多分①のほうが多数を占めていると思います。
(本来、こういった問題を回避するために理念や、三方よし等でビジネスをまとめるべきなんだと思います。。。)
産直ECビジネスが成立する要素を考えてみよう
先ほどの5 Forces分析を踏まえながら、SWOT分析を入れてみます。
まとめてみたのが、こちら。
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