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映像クリエイターの5年後の世界

スマホが普及し映像制作アプリが充実した今の時代、小学生でも映像作品を簡単に作れるようになりました。

そうなると、これまで少なかった映像を作れるクリエイターというのは絵師や歌い手、スポーツ選手などと同様にそこそこ上手いだけでは食べてはいけなくなっていたりします。

ではどういう人が活躍するのかを他のジャンルを踏まえて考えてみます。

技術で食べていく3つのタイプ

例えば絵が上手い人は美大などに行ってさらに絵を学んだりしますが、そこからアーティストやクリエイターとして活躍する人は少数で多くの場合は企業に就職することを考えていきます。

これは「トップレベルの人はそりゃ食えるよね」という意味でもあります。
プロ中のプロは今後も信頼度が大きいので仕事もたくさんあるでしょう。

次に美大に行かずとも素人でも絵の上手い人がいますが、そういう人たちは例えば漫画家になったりSNSなんかで芸能人や有名漫画のコラージュを描いてバズったりなんかします。

こういうタイプは「絵を描く + 別の価値」というのをうまく組み合わせられる人でしょう。

そして次に美大に行ったものの、そこまで絵を使ってお金を稼ぐ能力がない一方で一般的な勉強ができる人たちというのは絵を描く方法を教える教員になったりします。

彼らは絵画教室など「絵を描くこと自体を教える」というタイプでしょう。

この3つの、「プロ中のプロになる」「付加価値をつける」「教えるのが上手い」に大きく分けられるのではないでしょうか。

これは絵を描くだけではなく、歌う人も「飛び抜けて歌がうまい」「歌の個性がすごい」「歌を教えるのが上手い」などそれなりに別のジャンルでも当てはまりそうで映像制作に関しても同じでしょう。

今後5年で起こりうる変化

とはいえ最近では「教えるのが上手い」というのも微妙な立ち位置です。
Chat GPTやYouTubeでの音声翻訳が進んだ5年後くらいには教える人というのはそこまで重要ではなくなってくるからですね。

筆者も個人的に映像の作り方を教えているので危機感を持っていたりします。

例えば現在は英語の発音をAIが分析して採点してくれるサービスなんかもありますが、今後は作った映像を自動で補正してくれたり生成するサービスも出てくるでしょうからYouTubeの動画を見るよりも自分が編集している画面で直接指導をしてもらえるようになるのではないでしょうか。

ちなみに今現在も基本的な内容であればPremiere Proは「ここをクリックしてください」のようにチュートリアルを編集画面上で行ってくれますが、今後は「MVに使うテキストアニメーションを青い背景、白い文字で作成する方法を教えて」など文字を入力するとその手順で作り方を教えてくれることでしょう。

そうなればAIを使えば誰もがイラストを生成できるように、スマホで誰もが映像編集や映像生成を行えることになるでしょう。

また、Mr.BeastのYouTubeチャンネルではNARUTOの声優さんが音声を吹き替えする音声トラックを行っていますが、今後も有名な海外ユーチューバーの作品などは自動で翻訳されて競争相手は日本だけでなく世界になるかもしれませんね。

つまり、映像クリエイターとしての競争相手がえげつないほど増えていきます。

そしてその結果、視聴者にもある変化が起きます。

それが、コンテンツの量が増えすぎて追いきれないため、「今あるコンテンツ」を見るようになり過去の作品はあまり見られなくなってきます。

実際は何度見ても面白い作品でも「一度見た」「2年前に公開された」などのものよりは「今日配信された」などの直近のものを見るので精一杯になってくるのではないでしょうか。
おそらく「ショート動画」が流行っているのも「今これが起きてる」を端的に見られるから人気なのかと思います。

これから何を目指すべきなのか?

そうした際にこれからの時代では何を目指して作っていくのが良いのでしょうか?
個人的にはクリエイター寄りとアーティスト寄りで考えていくと良いのかと思います。

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