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歩き遍路 20番札所鶴林寺〜21番札所太龍寺
徳島にある歩き遍路の難所は、「1に焼山、2にお鶴、3に太龍」と言われている。
1の焼山寺は3日目に超えたあの焼山寺である。
そして2の「お鶴」と3の「太龍」が、今日行く鶴林寺と太龍寺のことになる。
そう、今日は1日に二つも難所を越えることになる。
しかも、同じ日周辺にスタートしたお遍路仲間たちも、歩きの人は大概この同じ日程で歩いている。
なぜかと言うと、どちらの寺も山の上にあるのであまり宿がないのだ。
というわけで、実は不安だらけだったものの
らむちの歩き遍路、今日もスタート!
出かける前に、宿の女将さんがトーストと目玉焼きとサラダの朝ごはんを用意してくれていただく。
素泊まりとはなんだったんだろう…。
ともかく美味しいご飯を頬張って、出発の準備。
出かける時は、ご主人が尺八を吹いてお見送りをしてくれた。
鶴風亭、優しいご夫婦に優しく接していただける良い宿だった。
部屋が二つほどしかなくて、ご夫婦だけでされているのでガイドブックには載ってない。
宿がある住宅街を抜けるとすぐに鶴林寺道への案内が見える。
道案内は非常に充実しているので迷うことはない。
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整備されているので歩きやすい道だ。
「遍路転がし」「難所」とは言われるけれど、12番の焼山寺に比べるとずっと整備がされていて綺麗。
獣道ってほどでもない一言で説明するならハイキングコースだ。
ただ、階段になってある道に使われている丸太が絶妙に幅広く出っ張っていて、歩幅と合ってないからいちいち躓きそうになる。
あと登りがずっと続いているので登り下りの印象が強い焼山寺よりもずっと登っているような気分になる。
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各地で杖をついて水を出しているところ見ると、弘法大師は地質学や水脈探しの才があるように思う。
とはいえ大した苦戦もなく、9時頃鶴林寺到着。7時くらいに宿を出たので約2時間。
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太龍寺へは、鶴林寺境内から遍路道が続いている。
この遍路道もハイキング程度の山道に感じる。相変わらず歩幅の合わない階段は辛いけれど。
それから、駐車場に着いてからの登りが本当にキツイ。
ちなみに、太龍寺へはロープーウェイがある。
歩き遍路以外の観光の参拝客は、こちらを使う方法がメジャーだ。
車も一応山上の駐車場まで来られるようだが、道があまり良くないのと駐車場からの登りがキツイのでお勧めしない。大事なことなので2度言いました。
歩き遍路で脚に自信がないひとは、公共交通機関と組み合わせるなどしてロープーウェイの使用を検討するのもいいかもしれない。
太龍寺は、「西の高野」と言われている。
境内の配置が高野山と同じになってあるとか。
修行のお坊さんらしき人たちがたくさんいたり、広い境内には家族連れがいたりする大きなお寺だ。
だからこそ、山門に到着してから本堂まで距離があるんだけどね。
山門から本堂まで距離があるのって山の中のお寺あるあるなんだけど、着いたと思ったらまだ道があったりして拍子抜けする。
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海苔がぱりぽりなままの工夫がされていて嬉しい
太龍寺から次の札所平等寺までは、舗装された車道を通っていくルートと、山中の旧の遍路道の峠を越えていくルートに分けられる。
国道は山を迂回して作られているので遠回りだけれど、歩きやすさはこちらの方が上ではある。
ただらむち、歩き遍路用道案内に従って、いつのまにか成り行きで峠に来てしまっていた。
「いわや道」「平等寺道」「大根峠」の三つの峠を越えればすぐ平等寺なのだけれど…。
みなさま宣言します。
この3つが1番しんどかった………。
多分、ほとんどの人が国道ルートを通ってしまうんだろう。
ほぼほぼただの山でして…整備も甘く、倒木や岩がごろごろ。らむち、何度尻餅をついたか覚えていません。杖がなかったら転がり落ちていたかも。
それでも有志の人が最低限通れるようにしてくれているだけありがたいのだけれど、でも道としてはとてもお勧めできるようなものではなかった…。
大根峠は少しマシかな、1番ひどかったのが平等寺道入って少ししたあたり。
苦戦している間に時間も過ぎ、あたりはゆっくりと夕暮れに……割と本気でやばいと思った。
宿に入ったのが18時頃…もう少し遅れてたら日が落ちていたかも。
峠の道に進む時はみなさま、どうかお気をつけを!
気を取り直して、今日の宿は平等寺近くのお宿「山茶花」さん。
フロントに入ると、「ご自由にどうぞ」のお接待の食べ物がずらり。
お風呂に入った後に豪華な晩ごはんも。
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お部屋はたまたま私は新しい方のお部屋に入れてもらえたので、新築かな?ってくらい新しくて木の匂いがした。
お風呂とトイレと洗面所がそれぞれの部屋に付いていて、とても便利。
遍路宿なのにビジネスホテルより設備はいいような…。
素敵な宿に来られてよかった!!
鶴風亭〜20番鶴林寺〜21番太龍寺〜民宿 山茶花
28.44km 42132歩