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「起こったことを無駄にしたくない」成長した先を目指して内省し続ける広告ディレクター #6 辻井大河さん|第3回『チームの企画』

コピーライター・阿部広太郎さんが主催する連続企画講座『企画でメシを食っていく2023』(通称『企画メシ2023』)。

『裏企画メシ2023』では、『企画メシ2023』の課題に取り組んだ企画生(『企画メシ2023』の受講生)の裏側を、同じく企画生のエビアン(遠藤)が取材していきます。

『企画メシ』第3回目の課題は『チームの企画』。

事前に設定された5人1組のチームで「年内に本気でやりたい企画を考える」内容です。

第6回『裏企画メシ』では『チームの企画』について、広告ディレクターの辻井大河さんにお話を伺いました。

新卒で入社した繊維メーカーの営業職を2年半で退職後、広告ディレクターに転職した辻井さん。キャリアチェンジを機に自分を見つめ直す機会が増え、今回の企画に対しても課題や反省を多く挙げてくださりました。

自分の強みを模索する辻井さんが、初めて取り組んだチームの企画を通してどのようなことを学んだのか、取材しました。

ひとりではたどり着けない場所に到達できた

ー辻井さんは現在広告ディレクターとして企画を立てられていると思いますが、複数人のチームですることが多いのでしょうか?それとも1人で抱えて企画するんですか?


辻井:基本的に企画するのは1人です。実装段階では社外のクリエイターさんと協業しますけど、社内でチームを組んで動くことはないですね。「個人事業主の集まり」のような働き方をしているので。

ーそれでは今回のように、チームで1つのことを考えるのは初めてだったのでしょうか?


辻井:そうですね。前職の営業も、基本的に自分1人で商品企画して技術者に開発依頼する……みたいな働き方だったので、ポンポン意見を出し合いながら何かをつくっていくのは初めてでした。めっちゃ新鮮でしたね。

ー1人とチーム、企画するうえでそれぞれのよさがあると思いますが、チームで進めてよかったことは何でしょうか?


辻井:自分1人では出せないアウトプットに到達できたことです。

それぞれ日々思っていることや課題を話しながら企画をブラッシュアップしていく過程が純粋におもしろかったです。チームで企画する醍醐味を存分に感じました。

辻井さんのチームの企画書①(編集:遠藤)
辻井さんのチームの企画書②(編集:遠藤)

最初の場づくりの重要性

ー辻井さんは、チームの中でどのような役割だったのでしょうか?


辻井:自分のチームでは役割は一切決めてなかったんですけど、個人的なミッションとしてプロジェクト進行は全てやると決めていました。会議を設定したり議事録を取ったり、議論の本質じゃない外堀の部分ですね。


ーチームで企画するのはおもしろいとおっしゃっていましたが、企画が進めにくかったときはありますか?


辻井:指針が決まっていない企画のスタート段階は進めにくいというか難しかったですね。それぞれみんな意見は言うけど「これはどこに進んでいるんだろう」という感じで。

でも、だんだんそれぞれの共通の想いが集まって指針が決まってくると、そこに向かう流れができて進めやすくなりましたね。


ーたしかに、ミーティングの初回からチームを軌道に乗せるまでが難しいですよね。


辻井:初回のとき、雰囲気がめっちゃ硬かったんですよね。場づくりを最初に徹底しておけばよかったと思います。

苦手だけど必要。オフライン企画に足を運ぶ理由

ーこの企画を通した大きな収穫や気づきはありますか?


辻井:いちばんの反省は「機械的な進行をしてしまったかもしれない……」ということです。その日設定した打ち合わせのゴールに着地させたいと思うがあまり、ちょっとドライな雰囲気を出してしまったかもしれないと反省しています。あとでチームのメンバーに聞いたら、そんなことなかったよって言ってくれましたけど(笑)。

あとは、チーム3の企画(※)でひとりひとりの魅力をいざ書こうと思ったときに、相手のことを深い部分まで知らなかったことに気づきました。

(※)「チーム3」改め「チームあなご」の企画

「チームあなご」は、「見つけられたい、見つけたいあなたへ」をテーマに、自分や他の人の個性が際立っているところを見つける『粒だち発見プロジェクト』を企画。誰かの個性を探す過程で、自分へのヒントや自分らしさを見つけていく、自他己分析シートです。
その一環として、スプレッドシートに企画生の個性(粒だちポイント)を書き込む「粒だちシート」を運用しています。

ーチームで進めたからこそ出てくる反省ですね。


辻井:もともと大人数で自分らしく振る舞うのが得意じゃないんです。一対一はめちゃくちゃ得意なんですけどね。


ーえ、そうなんですか?!企画メシのオフライン企画は積極的に参加されていたので、意外でした。


辻井:嫌いじゃないんですよ、ただ苦手なだけです。

今回の企画メシに参加した理由のひとつに、横のつながりをつくりたいというのがあります。それを達成する手段としていちばん効果的なのでガンガン参加してますね。フットワークが軽いこともありますけど。


ーすごい、目的と行動が一致していますね。

成長の先を求めて、起こったことを無駄にしない

ーお話しを伺っていると、辻井さんは自分の分析能力が高い印象を受けます。今回のチームの企画に対してもそうですが、物事に対して課題を挙げてそれをどう克服するか、よく考えていますよね。


辻井:反省するの好きなんですよ(笑)。無駄にしたくないんですよね、起こったことを
今まさに、自分の強みってなんだろうっていうのをずっと考えています。


ー起こったことに対して学ぶ姿勢や、成長に対する欲が高いんですかね。


辻井:本当にそうですね。成長の先に何になりたいかぼんやりしているので、最近内省しがちです。


ー企画メシに入ってよかったことは何ですか?


辻井:仕事以外のコミュニティがあることで、生活にメリハリが生まれたことですね。仕事では考えないような企画にも向き合えるので刺激的ですし、純粋に楽しいです。


ーここまでお話しいただきありがとうございました!最後に、企画生のみなさんにメッセージをお願いします。


辻井:とりあえず、仲良くしてください(笑)。シンプルにそこに尽きます。

あと広告ディレクターとして、基本的に社外の人とチーム組んでいろいろつくっているので、いずれ企画メシの誰かと一緒に仕事してみたいです。仕事に限らず、プライベートの活動も一緒にできたら嬉しいですね。


<取材・執筆・編集>=遠藤美果(『企画メシ2023』企画生)

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