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「忙しい」は、「心を亡くす」と書きます
「『忙しい』は、『心を亡くす』と書きます」
新卒で入社した居酒屋の仕事では、入社1ヶ月は社内SNSに日報を投稿するように言われていた。「忙しい営業だったので『すみません』と呼ばれてしまった」「忙しくて中間バッシング(バッシング=テーブル上のお皿やグラスを下げる作業)が疎かになった」そんな振り返りを書いていたら、顔も名前も知らない他事業部の部長からこんなコメントをいただいた。
そっか、「忙しい」って、心が亡くなってるんだ。
以降日報には「忙しい」と書かないようにした。そうすると自然と、会話でも「忙しい」を使わないようになっていた。
「みかっていつも忙しそうだよね」
あれから6年、パートナーはよく、私にそう言う。先日私が実家に帰った夜、電話をしたときは、しばらく喋ったのち「今日はもう切るね。みか忙しいからさ」と言われた。彼なりの気遣いに、とても心が痛んだ。
仕事以外のスケジュールに余裕のあるパートナーと、1日たりとも何もない日が無い私。比べる必要は無いはずなのに、思えばお付き合いする前から、「えんどうさんって忙しそうだから……」となかなか外食に誘ってもらえなかった。時間を作って私から誘っても、「忙しい中俺のために申し訳ない」と最後まで言われた。
実際に同棲を始めてから、私は忙しくなった。新しい暮らしの環境を整えて、いつもひとりで執筆に充てていた時間の使い方が変わり、趣味のオーケストラとランニングを続けながら仕事まで変えようとしている。正直、毎日をこなすので精一杯だ。
それでも、「忙しい」とは言いたくない。自分の心が亡くなることに加えて、大切な人が離れてしまう、そんな恐ろしいことばだと思う。
ではその代わりとなることばは?私は「充実」を使いたい。
「充実」とは、必要なものが十分に備わること。中身が満ちていること(goo辞書より)。
毎日必死なのは、やりたいことがたくさんあるから。環境や時間の使い方が変わるのは、人生が前進するから。それは、とても幸せなこと。
やりたいことに追われて「心を亡くす」のではなく「心を満たしている」、そんな風に言えたならきっと、自分も豊かになり、大切な人も引き寄せられるはずだ。