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【コンパ飯】朝まで話そうのトスカーナ風フライドポテト【大量調理】

ある学生寮に住みついて、コンパでご飯を作る機会がある。コンパ、つまり飲み会(お酒以外も飲むし飲み会とは質的に異なるが)で求められるご飯は安く作れること、たくさん作れること、おいしいことの3つを兼ね備えたものだ。
その上で、僕が提案したいのはコンパ飯にも役割付けをすることだ。現状、コンパ飯の多くは上記3条件を簡単に満たせる丼物や鍋が主流である。しかし、こういった丼物や鍋はすぐにお腹が一杯になってしまう。もちろんそれは食事としては大成功だが、コンパとしてはどうだろう。僕の尊敬するAさんは「人が長く残るコンパがいいコンパだ」(もしかしたら、「人は長く残れば残るほどいいからね」かもしれない)と言っていた。寮生が夜更けまで残って団結を強められるように、僕は丼物や鍋といったメインに加えてサブのコンパ飯も作っていきたいと思っている。みんなが夜更けまでコンパに残る言い訳となるように、このフライドポテトを僕も夜更けまで揚げ続ける。

トスカーナ風フライドポテト

材料(強力粉と油は画面外)

材料一覧(30人前くらい。もっと作りたければ冷凍フライドポテトを増やせばいいだけ。)
・冷凍フライドポテト5kg(ストレートカットがたぶん一番うまい)
・強力粉
・油(米油が美味しいらしいが高いのでサラダ油でいい)
・ハーブ類(バジル、ローズマリー、タイム、セージなど)
・ニンニク
・牛脂
・バター
・コンソメ(顆粒コンソメよりもコンソメパウダーの方が良い)
・塩
・胡椒(塩胡椒は別々で用意しておこう)
・油固め剤

今回も、レシピの意図から紹介する。
業務スーパーに行けば、冷凍ポテトが1kgあたり500円以下で売っているのを見る。けれど、コンパではフライドポテトは見ない。なぜか、もちろん揚げるのがめんどくさいのはあるが、思うにケチャップやマヨネーズなどのディップを盛りづらい・食べづらいのが要因だと思っている。じゃあポテト自体に味をつけまくろうというのがこのレシピの発想である。
ハーブ類とニンニクで香りづけ、バターとコンソメで味付けをするこのレシピは全寮規模の会議で「激うまだった」と意見がつくほど美味しい。

ただし、このレシピは香りづけ・味付けに投資しているため少量で作るとかなり割の悪いものとなってしまう。また、ハーブ類はかなり高いためプランターなどで育てておくのが良いだろう(僕はまだやってないけどそろそろやる)。

このレシピは事前準備がいらないため、体力のある人はコンパ前に大鍋料理を作っておいて、コンパが始まったらコンロを出してポテトを揚げると良い。その時、大鍋料理はタコミートを作っておけばパパス(フライドポテトにタコミートとチーズをかける明らかに美味しいやつ)ができてもっといい。

前置きが長くなったが、調理工程に入ろう。

①油に材料を入れて温める(5分ほど)
コンロを出し、鍋を置いたら鍋の7割ほどのサラダ油を入れる。そこに最後の一枚まで皮を剥いたニンニク、ハーブ類、牛脂を入れる。長時間揚げ続けることが予想されるなら、後半も香りのついたポテトにするためにニンニクとハーブ類は半分ほどの量だけ入れてあとは残しておこう。
弱火で温めた方が香りが飛びづらいし、なんなら事前に油にハーブ類をつけておいた方がいい気もするがどうせ高温であげるので香りはすぐ飛ぶ。

牛脂入れ忘れて写真撮った。

②ポテトに強力粉をまぶす(秒)
この工程はやらなくてもいい。正直あまり変わらない。ただ、待っている時間が暇だし、よりカリッと揚がる気がしてやっている。一度に上げる量のポテトをザルに出し、強力粉をかけて振るう。実際、業務スーパーの冷凍ポテトには元々強力粉がまぶされているが、さらにかけることでより食感が楽しくなる。

③ポテトをあげる。
温度は好みでもある。低温でじっくりと上げて中の水分を飛ばして全体をザクザクカリカリにしても美味しいし、高温で一気に上げて外ザク中ホクでもうまい。低音で上げるのでは時間がかかるし高温で上げるとハーブ類の香りが早く飛びやすい。なのでポテトの需要が高そうであれば高温で、余裕があれば低温で揚げるのがいいと思う。
温度計を用いずとも、ポテトを一個入れてみたらどんな感じかわかる。ポテトの周りの気泡が多く、全体を覆うようであれば180度くらい(高温)だろうし、少しつくくらいなら160度くらい(低温)、気泡が全くつかなければまだ早い。
このレシピでは油に多くの具材が入っているため、持ち手付きのザルにポテトを入れてあげるのが良い。

相変わらずコンロが汚い。それも隠し味。

④味付けのボウルを作る
ポテトの味付けはボウルで行う。なのでポテトが揚がる間にボウルに材料を入れておこう。
一回のポテト(300gくらい)に対して、バター5~10g(バターの銀紙の線できると10gになる)、コンソメ適量、塩胡椒適量で味をつける。ここではバターと控えめのコンソメと塩胡椒を入れておいて次の段階で味見をしながら足していこう。
また、余裕があればバターは先に湯煎などで溶かしてギー(澄ましバター)にしておくともっといい気がするが、まだ試してない。

⑤ポテトに味をつける
ポテトを3,4分ほど揚げたら味見をしてみよう。この時チェックすべきは食感と香りの二点。食感は好みだが、僕はカリカリの方が美味しいと信じてる。少なくとも外側がカリカリな状態にしよう。香りは一回目のポテトでもそこまで強く感じられないが、全く感じられないようになったらハーブ類を追加した方がいい。
ポテトが揚がったらザルで油を切り、④のボウルに移す。バターを溶かしながらボウルを振るって全体に味を回す。味見をしてコンソメと塩胡椒を足す。

俺の中のAさん「味は多ければ多い方がいいからね」

⑥完成
バターが溶けて味が全体に回ったら完成。次のポテトをあげよう。

これがかなり美味しい

このレシピは簡単でかなり美味しいが、香りづけをしっかりするためには大量のハーブ類が必要となりコスパは少し悪い。せっかく自治寮にいて屋上など日当たりの良いところがたくさんあるからハーブ類は自給自足でやるのがベストだと思う(ただし、絶対にプランターで育てよう!ハーブ類は生命力がかなり強く、うっかり地に植えてしまうと大繁殖してしまう。)。
また、夏にこのレシピをやると暑すぎて萎えるので気温が落ち着いている時にやろう。
あと、油にハーブ類を入れずに、ミルされたハーブ類を味付けの際にかけることも試したが、イマイチだった。


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みかみかみ
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