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KYOTO STEAM展示中止! 幻となった未来創造作品が、見世物的面白さだった件
「コンセプトが壮大すぎて、何があるのかわからない」との声もあった、サイエンスとアートのイベント KYOTOSTEAM 。3月19日に行われた展示の内覧レポートを書いた途端に、中止の発表。残念だ。というのも、この展示、近代にサイエンスとアートが人前に出てきた時の「見世物」感の再来みたいな俗っぽさや妖しさが匂う、独特の面白さがあった。ありきたりなサイエンス礼賛ガジェット(名指しは避けるが)だけじゃなく、といって反サイエンスでもなく、人間として人間の機能をどう拡張して行けるのか?という問いまでも含んだ、興味深い展示構成だった。多くのサイエンス系企業と美大がある街だからこその提案が、確かに見えた。
KYOTOSTEAM のプログラムの一環だったダムタイプの公演も中止。サイエンス万能じゃない世の中と生き物の事情を突きつけられることで、このイベントのコンセプトが深まって行くといいな。それが人間の心の持つ拡張能力だとおもう。
そんな風に思えるのも、この展示を見たから。
進歩は三歩進んで、二歩下がろう。