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心にチューしたい



我が家には、繊細少年の長男と、マイペースな次男の2人兄弟がいる。

今日は、次男のおはなし。


次男は、現在5歳。
幼稚園年長さんだ。



次男は、甘えん坊である。


「おかあさーーん、迎えにきてーー」


と、2階から呼ぶ声で1日がスタートする。


階段をのぼり、コンコンと部屋をノックする。


「起きたー?おはよー!」


布団に包まり、隠れている(つもり)。


「あれー?どこー?声がきこえたんだけどなー」


ばぁ!


「うわっ!そこにいたのかー!おはよー!」


毎朝お決まりの儀式。



平和だ。
実に、
平和だ。


次男の相棒「お花ちゃん」をチュッチュしながら、今度は、


「抱っこ♡」


と、両手を万歳してくる。


次男は現在21kg。
まだギリギリ抱っこして階段降りられる。

気合いだ!


もう、抱っこもカウントダウン入ってるだろうから、抱っこできる間は、抱っこって言われたら抱っこするよ、母さんは!!

期間限定の抱っこを大いに楽しませてもらうよ!

きっと、知らないうちに抱っこのさいごを通り過ぎるだろう。


抱っこ紐のさいご

オムツのさいご

ベビーカーのさいご


いつがさいごだったんだろう。


どれもこれも、いつの間にか、卒業していた。

さいごだとわかっていたら、なぁ。


次男は、隙あらばひざの上にのってくる。

ごはん食べている時
コーヒー飲んでいる時
洗濯物を畳んでいる時

柔軟にしているとき

そして、noteを綴っている時(っていうか今、のってる)


相棒「お花ちゃん」をチュッチュしながら。


さきほどから、ちょいちょい出てくるこの「お花ちゃん」。

次男を語るには、この「お花ちゃん」なくしては、語れない。

お花ちゃん🟰花柄のブランケットが入っていた同じ柄の小さい袋。素材はふかふか系。赤ちゃんの頃からの安心アイテム。洗い替え用にメルカリで同じものを購入したほど。


次男は、このお花ちゃんを、まん丸に丸めて、唇で触れるか触れないかのギリギリのところで、チュッチュするのを好む。
触れるか触れないか、ってところが次男のこだわりポイント。


ちなみに、兄は、おタオ様が安心アイテム。

おタオ様🟰バスタオル3枚。洗濯大変だから1枚にしてくれと現在交渉中。

このお花ちゃんも、おタオ様も、いつのまにか卒業していくのかなー。


しなかってりして。


次男は、自分の思い通りにならないことがあると、ものっすごい怒る。


昔は、よく、いろいろ噛んでいた。

えんぴつ、LEGO、トミカ、折り紙、机、椅子、、、etc

お風呂用のスポンジ素材の積み木には、全部次男の歯形がついている。

そんな次男も成長したのか、噛まなくなった。
その代わり、


「ティーティーティーッ!」


と言いながら、人差し指をたて、怒る。


何のティーかは、謎。


私も、イライラしてきたら、言ってみようかな。


「ティーティーティーッ!」


息子たち、引くかな。



最近は、次男からの私へのラブコールが止まらない。

「お母さん」

「なぁに?」

「大好きー!」

このやりとりが、数分ごとに繰り返される。

テレビを見ていても、遠くから、いきなり叫んでくる。

兄からも絶賛言われるし、


モテ期だ。
人生最大のモテ期が私に到来している。


極め付けは、、


「お母さんの心にチューしたい」


って、私の胸に向かって、チューしてきた。


え、ちょっと、待って?

今の録音したいんですけど。


もっかい言ってもらってもいいですか?


録音して、いつかあなたが思春期を迎えて、母のことなんて、アウトオブ眼中(よっ!出ました昭和感)になったとき、

母はこの「心にチューしたい」をエンドレスで聴きながら涙を流すことでしょう。


次男の目には、

母と繊細兄のことが、どう映っているんだろう。

兄が学校行っていないこと
勉強を全くしていないこと
私が付き添っていること

どこかから一緒に帰って来ること


どう感じているんだろう。


いつも、思う。


何も言わないから。
いつもとても穏やかだから。

繊細兄の対応に疲れ果てている時、

「お母さん」

と言って、何も言わず、ただニコニコと笑顔を見せてくれる。

「お母さん、あげる」

と、ハートマークいっぱいに囲まれた笑顔の私の絵を描いて
渡してくれる。


あなたの優しさに、いつもお母さんは助けられているよ。


習い事に行く日、雨が降りそうだったので自転車ではなく、歩いた。
次男と2人きり、手を繋いで歩いた。

いろんな話をしながら。

小さな手を握り、思う。


我慢してないかい?
寂しい思いをしてないかい?



次男は、私の腕にぎゅっと絡みつき、


「お母さん、大好き」


と、また伝えてくれた。




この、次男との2人の時間も大切にしよう。

あなたのことも、とても大切に思っているよ。

これからも大好きだと、全力で伝えよう。


就寝の時、

繊細兄は、怖い夢を見るから手を繋いで寝よう、と私の左手を握り、
弟も、じゃあ僕も、と言って私の右手を握った。

私は天井を見つめながら、2人の寝息をきいていた。

スースー、静かな寝息

ふんがぁーふんがぁー、可愛いいびき

左の手のひらから伝わる右半分の繊細さと、
右の手のひらから伝わる左半分のおおらかさを、


自分の心の中に閉じ込め、


全然違う2人のことを思った。

兄には兄の、兄にしかない素敵なところがたくさんあり、
弟には弟の、弟にしかない可愛いところがたくさんある。


2人はどんな人生を歩むんだろうか。


2人が心から愛おしい。


2人の幸せを心から願う。

2人の狭間で、そんなことを考えていた。


ただ、

手の握り方を、間違えた。


自分の胸の上で交差する自分の腕。
なんか、自分で自分を抱きしめる体勢になってしまった。

けっこう、きつい。


ただ今は、もう少し、2人が深い眠りにつくまで、
このままでいるしかなさそうだ。

私は、2人が大好きだ。


<弟の顔>
母:下絵 父:色塗り 兄:唇とむぎゅっと感の下絵修正

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