夏休み明けにやってくる「不安定の波」注意報
兄弟ギャングに、リビングを占拠された。
母の居場所がない。
階段に座って、noteを綴っている。
最近、こんな毎日。
食卓テーブルをリビングのど真ん中に移動させ、枕、ブランケットなどの寝具を次から次へと2階から運んでくる。
もう、この辺は諦めている。
めんどくせぇけど、眉間に皺寄せ鬼瓦まではいかない。
私も成長したなー昔はイライラしたもんなー鍛えられたなー(遠い目)。
食卓テーブルの上は、有無を言わさず兄エリア。
下は、弟エリア。
黙々と秘密基地を作っている。
一生懸命作っている。
兄なんて、お気に入りの車のプラモデルとかそれが入ってた箱とか飾っちゃって。
クッションとか枕とかをセンスよく配置して。
なんか、それなりの部屋になっているから関心してしまう。
兄弟喧嘩勃発。
僕が使おうとしてたのにぃーだの、何だのかんだの揉めている。
洗濯バサミの取り合い。
洗濯バサミ一つで、ここまで揉めるのか。
逆に平和だ。
その揉めてる姿を階段から見ていると、考えなくてもいいことを考えてしまう。
我が家の小学2年生の繊細息子は学校に行っていない。
本来なら、学校が始まっていて
本来なら、ここに居なくて
本来なら、先生や友達と教室で過ごしているんだよなきっと。
本来なら。
ほら、また出てきたよ、私の「当たり前」が。
彼を信じよう
彼なら大丈夫
上書きしても上書きしても、また、私の「当たり前」が上書きしてくる。
そうなると、今この場所で階段に座っていることが、とてつもなく何だか切なくってくる。
ちきしょうめ。
そんな私の目線の先には、
一生懸命秘密基地を作っている息子がいる。
汗かきながら、一生懸命に。
そこには、学校に行っていない後ろめたさは何も感じられない。
寂しさも迷いも何も。
感じられるのは、彼の、強い意志だけだ。
僕は、僕だ。
モヤモヤしているのは、いつも、私の方だ。
目がキラキラしてるなら、それでいいよ!って、他の人になら言えるのに、
自分のこととなると、途端に迷い始める。
長期休み明け。
きっと息子に不安定の波がやってくる。
学校に行っていなくても、何かを感じとるのか、去年はものすごく荒れたことを思い出す。
暗示にかけるとしんどくなるけど、その心構えはしておこうと思った。
そして、もれなく、その波にのまれがちな私。
相手は、その波に私を引きずり込むプロだ。
不安定坊やと不安定母さんが手を取りあい、荒波に2人でのまれる。
あれまぁぁぁ
なりがち。
実際は、もっと、どろどろしている。
先ほど、なんか、私、地雷を踏んでしまったみたいで、手がつけられないほどに荒れ出した。そして、その矛先は弟に向かった。
こういう時、弟って、可愛い可愛い赤ちゃんに見えてくる。
この可愛い存在を守らねば!!とか思っちゃって、それは私を鬼瓦に変身させる。
彼の口から出てくる棘のある言葉が、私の心を通過してくれず、いちいち絡みついてくる。
私はあっという間に荒波にのまれ、ガチンコになってしまった。
「そんなにイライラするなら、寝室の布団パンチしておいで!」
息子は、ドタドタ階段を上り、寝室で何やらドッタンバッタンやっている。
うん。
それでいい。
いいのかな。
わかんないけど。
私も、爆発しそうになった時、ふざけんじゃねーぞオラって、寝室で枕を壁に投げつけているから(ここだけのハナシ)。
誰も傷つけないし、誰にも迷惑かけない。
終わったら、自分で、投げつけた枕を拾い上げるもん。
しばらくすると静かになり、降りてきた。
「落ち着いたぁ」
それから、弟に謝りに行っていた。
私は、荒れているであろう布団を整えに寝室の扉を開けた。
(ちなみに、我が家は布団派で、川の字で寝ている)
WOW!ブラボー
結構、派手にやっちゃってるじゃないか。
臨むところよ。
あることに気がつく。
自分のところだけ手付かずで綺麗なことに。
うっわー
性格出とるわー
笑っちゃうな、ほんと。
荒れに荒れた布団を汗だくになりながら整え、リビングに戻ると、口を尖らせながら何かを作っていた。
その姿が、なんだかとても愛おしく感じて、私は、彼のほっぺたにチューをした。
すると、照れくさそうに笑い
チューしたところを、手で拭いた。
「ちょっと!お母さん今の見たよ!何で拭くの!」
私は、やめときゃいいのにしつこく、反対側のほっぺたにチューをした。
また拭いた。
私は、彼の後頭部にチューをした。
「ふははは!!!!これは拭けないだろう!」
彼は、ふっと笑って、先ほどの続きを作り出した。
何、この塩対応
まぁ、いいか。
夕方5時。
占拠されたリビングを片付ける。
すべての寝具を2階に運ぶ。
子どもたちも手伝ってくれるけど、ものすごく大変だ。
毎日毎日、これだ。
笑い飛ばしたい。
だけど
ちょっと、今は無理だ。
床に散らばっている洗濯バサミを拾い集める。
その時、耳にかけていた髪の毛が、ハラッと頬に触れる。
なんだか、泣けてくる。
あー、なんだよなんだよー
「不安定の波」私にもすでにきてるじゃーん。
息子が
「疲れてるの?」
と、言ってきた。
私は、たまらず息子を抱きしめた。
「なんか、お母さん、怒ったり泣いたり忙しくてごめんね」
と言うと、息子はうなずき、何も言わず優しく微笑んだ。
来週から、フリースクールと幼稚園が本格的にスタートする。
息子にも、私にも、どうやらフライングで「不安定の波」がきている模様。
息子に告ぐ。
2人で荒波にのまれたとしても、手を取り合って、向こう岸に辿り着こうではないか!
そして、お母さんが、その物語をnoteに綴って、「なんのはなしですか」と笑いに変えてみせましょう。
息子の夏休みが、もうすぐ終わる。
あの「行く」「行かない」の攻防戦と、付き添いの日常が、戻ってくる。
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