犬が病気になった話-8
これは2020年4月の日記。犬が死んでから約4か月後。まさか、その5か月後には犬が来るとは。
いずれにせよ悪性黒色腫は、予後が悪く、想像以上の速さで悪化し、お金もかかり、本人も「よくわからないけど苦しい」というような雰囲気でした。痛みに苦しむことはないといわれていましたが、それも、そのように見えました。ただ大きくなった腫瘍が気管支などを圧迫して、息がつらそうで、なんどか気管支拡張の点滴を打ちました。
また同じことがあるかもしれないのに犬を飼うとは、と思う人もいるのでしょうが、それは人間も同じこと。死ぬかもしれないからという理由で子供を生まないことを選ぶということはなく、好きなら子供を持とうとするでしょう。たぶんそういう感じです。
犬が病気になった話-8
ちょうど1年ブログを書いていなかったことになる。
前回ブログを書いたのは、犬が病気になり手術が決まったころだった。
手術をした。
口を大きく縫ったけど、見た目の可愛さは変わらず。傷跡も1か月くらいで消えた。
抗がん剤治療が始まった。
1か月は毎晩一緒に寝た。子供のようにくっついてくるので可愛かった。
夏は穏やかに過ぎた。
2か月に1度検査を受けた。
夏の検査では「小さい影が見えるけれど、これが仮に進行してもどうにもならない」といわれた。
次の検査では、その影が完全に大きくなっていて「もう手の施しようがないので治療は終了」といわれた。あっというまだった。
抗がん剤治療もやめた。
そのあと少しずつ犬の食欲が落ちて、近所の病院に行き、呼吸を楽にする点滴をしてもらったりしながら過ごした。
私は10月から無職となり1日中犬と過ごした。それはもう幸せな時間だった。
11月の中旬。
昼間は友達が犬に会いに来てくれていた。元気そうだった。
でも朝に突然呼吸がおかしくなり、そのまま息が止まった。
抱き上げて、腕の中で看取った。
最後の瞬間を一緒に過ごせたのは良かったと思っている。
今もかなしくてつらいけど、少しずつたちなおりつつある。
怒涛の1年だった。
怖さや不安と常に戦わなくてはならなかった。精神的に疲弊した。
けど、やっぱり、犬と一緒に過ごせてよかったなと思っている。
いつか私はまた犬を飼うだろうし、そうしたら、今度は、楽しい記事が書けたらいいなと思う。