【1】2011.3.11
※2011-03-14 23:49:22にブログに掲載した記事。書いたのは3/12か3/13、その後に追記を加え、さらに加筆修正し、note公開にあたり修正したもの。地震についての詳細な記載を含む。
はじめに
東日本大震災において被害に遭われたかたには心よりお見舞い申し上げます。また亡くなられたかたには心よりお悔やみ申し上げます。まだ余震が続きます。くれぐれもお気をつけください。
今回の地震で私が経験したことや、思ったことを記します。自分自身が今回のことを忘れないため、また今回被害に遭わなかったかたに対し何らかの参考になればと思います。私の身内でも、いまだ消息が不明な者がおります。そういう時期であるからこそ、なるべく事実のみを書くつもりですが多少感情が含まれる表現が出てくることについてはご了承ください。
3月11日(金)
結婚記念日。会社の飲み会がある予定だったため配偶者に送られて職場へ。
15時少し前、同僚が私に「ねえねえ、緊急地震速報が……」と言いながら歩いてきたところでグラリと揺れた。揺れが長く続いている最中に、ふと「これは相当に大きい」ということに気付く。地震大きくなり、上司の指示により机の下へ。揺れがどんどん酷くなり、床全体がスライドするように揺れる。あちこちから変な音。今までに経験したことのない揺れかた。(でも先日の大きな地震とも少し似ていた)。ダンボールや飾っていたものが落ちていたけど、揺れてる最中は音にも気付かず。非常に長い時間に感じていたけれど実際には二分程度だった模様。
少し揺れが収まり机の下から出る。あちこちからエラー音。非常灯は付いていたが停電であることに気が付く。PC等全部落ちている。状況把握できず。机の下で携帯をYahooに繋ぐ。震度7の表示に焦る。安否確認のメールが入る。返事をして、更に自分も友達にメール送信する。震源地も分からないまま。すぐに何度も余震。更に大きい揺れ(これは別の地震の本震と後から判明)。何本かメール受信。そのメールで津波警報が出ていることを知る。何度も何度も余震。何も出来ずに座り込んだまま、余震のたびに机の下へ。ワンセグ繋いだ人々が東京の画像を見せてくれて絶句。黒煙が出ていて、何が起こったのか分からなくなる。
業務に支障がなければ帰ってもいいという指示が出る。電気が(PCが)使えないと何も出来ないのでどうにもならないうえに、怖くて仕事にならないので帰宅することにしたが、車がない。別フロアでウロウロしたりしていたところ、途中まで送ってもらえることに。
信号は止まっていて大渋滞。カーナビでテレビを見る。津波が来ていたことを知る。既に死者が発生していることも。
(16時~16時40分くらいに)震源地が宮城であることを把握。更に別の地震が、ほぼ同時に発生していたことを知る。会社近くのホテルが倒壊の恐れありということで、警察が通行規制をかけていたのも混雑の原因。道は混んでいたが、譲り合って進んでいく。途中から歩く。ぎっくり腰だったので時間が掛かる。パチンコ屋の前でサイレンを聞く。店内は真っ暗。揉めているような声を聞く。既に駐車場には車なし。道を歩いてるひと多数。
途中で橋を渡る。川が変な色。濁っている。このころは津波の規模知らず。欄干にいたウミネコと目が遭ってビビる。30分ほど歩いてイトコの家に到着し、母親に再会。5時ごろ。メールが不通になるが電話は使用可能。
イトコに送ってもらい当時妹が住んでいた実家へ。母親を残して車で帰宅。ラジオをつけるが電波状態が悪く余り聞き取れず。信号のない道を通る。車少なくてスムーズ。非常に寒いと感じる。
家の近所の店に行く。大混雑。並んでみたが、たばこ以外に今すぐ必要なものはないためタバコ4箱買う。100円がない、という店員の声に財布を見たら小銭があったので両替してあげた。電卓で手計算していた。彼らも家が心配だろうに…。尊いと思う。
玄関は問題なかったが居間に入るのに苦労。棚から落ちた荷物でドアがふさがれていたのを無理やり入る。案の定食器やグラスが散乱している。ソファをまたいで犬のところへ。当時まだ小さかった犬は、震えていて声も出せなくなっていた。トイレシートやいろんなものでぐちゃぐちゃになっているので、まずは闇の中でそれを片付け。
水道が出ていることを確認する。犬は危険なのでハウスに入れたままで、ろうそくを探す。一時間くらいは犬は震えていて吼えることも出来ず。披露宴で使用した大きなキャンドルに火をつける。和室に行く。線香立ての中身が散乱してて、更に花瓶の水がこぼれている。ろうそくを数本確保し、明かりをつける。火をつけてから、ガス漏れてないんだなと気付くが実際のところこれは非常に正しくない。家中をチェック。二階ひどい。とりあえず食器棚の前を片付け、仏壇のあたりを掃除。通り道を作ってから台所、トイレ、洗面所を片付ける。母親と妹が来て食事の支度をしたところで盛岡に行っていた配偶者が帰宅。食事後に母と妹が帰る。
ワンセグでニュースを見るが、どんどん悪くなる状況に言葉もなし。余震ひどい。和室で就寝準備。疲れていたのですぐに寝たが、何度も何度も何度も余震で起きる。キャンドルのほかに懐中電灯もあったが、とにかく怖い。余震のたび犬が悲鳴。