アメリカのごはん、まずすぎる

アメリカのたべものは、とにかくまずい。アメリカに旅行すればほぼ全ての日本人が経験する、膨大な量と大雑把な味付け。かつおぶしのだしがきいてるね、とかシソの風味がいいねえ、なんてことはありえない。これまでの旅行の経験から食事のまずさは覚悟の上での渡米だった。それでも想像をはるかに超えて、学生寮の食堂の食事はまずかった。

残念なことに学生寮の費用は3食全て込みだった。そのうえ寮にキッチンはついてないし、外食するようなところはまわりにないので食堂でたべるしかない。たとえレストランが周りにあったとしてもやはりおおざっぱなアメリカの味である。外食する意味はない。

食事は毎食日替わりのメインメニューとサラダなどのブッフェスタイルの組み合わせだった。ブッフェの種類は豊富だけど、サラダなどはザクっと大きく切った生のブロッコリーやニンジン、ピーマンなどが並ぶのだ。ここの食堂では温野菜を出そうという意欲は全くなかった。

メインメニューはハンバーガとかホットドックに巨大はピザ。長さはすくなくとも25センチくらいの長い三角形のピザにどかっとチーズがのっている。ゆですぎでふにゃふにゃになったスパゲティミートソースもよく登場した。

朝ごはんはまだよかった。朝はパンと紅茶で育ってきているのでむしろ和食の朝食は苦手。ただし巨大なマフィンやドーナツが朝食アイテムで食堂にならぶ。そしてフローズンヨーグルトという見た目も味もソフトクリームな食べ物もあって、バニラかチョコレートを選んでレバーを押すとソフトクリームがにょろにょろと出てくるのだ。全然ヨーグルトじゃなかった。

1週間ほど学食で食べ続けたら、和食党ではないわたしでも、ああご飯とおみそしるが食べたいなあという気持ちになってくる。

留学するまえに読みあさった、留学のこころえ的な本には、食事の変化がホームシックの原因となる、と書いてあった。

ホームシックにはならなかったけど、この食生活、なんとかしないとまずいと真剣に考えるようになった。

このまま学食で食べ続けるわけにはいかない。留学生活を楽しく健康的にするためには食生活を改善しなくては。

学生寮から引っ越したほうがいいのかな。

寮生活1週間、すでにこんな気持ちが頭をよぎり始めていた。



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