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愛するって決めたなら
(創作散文)
息を吸うだけで
息を吐くだけで
とても胸が苦しくなった。
なんだか、生きていてはいけない気がしてしまうのだ。
行き場のない思いは、例えば手首を切るだとかそういう、自傷行為で昇華しようとした。
でも、自分を傷つければ傷つけるほど、からだに傷が増える度に、嫌悪感や罪悪感。良くない気持ちでもう死にそうだった。
「ばか」
「そうだね、」
「死ぬつもりかよ」
「死なない、と思う。死ねないよ」
「なんでこういう、自分傷つけたりとかすんの」
「愛されたいのかもなぁ、満たされないというか…」
「おまえが、こういうのやめない限り、他人から愛されることはないよ」
「なんで?」
「自分を愛せないやつを、愛するのは、俺にはできないな」
「そっか」
きまずいワンルームで、一人泣いている。
なんて生きづらい、暗い人生なのだろうか。
奴は、自分次第で事の運びは変わる、とか言ってたけど
わたしはそうは思えなくて
ただ、苦しいのだ。
(人生は続く)
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