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皆それぞれの道 1993年12月(3)


:93年ものこりあと1日。
何だか今年一年、すごい速さで終わっていく気がする。

今日、同じ会社だった元同期たちとカラオケに行った。
今日は大納会で皆んな普段より早めに会社が終わってたので、(すでに去年大社していた)私がカラオケボックスについた時は、Sちゃんはビール何杯目かでもう出来上がっていた。
Yちゃんはこの会社での勤務は今日が最後、来年2月は結婚して東京、と言うことで、今夜はYちゃんのお祝いも兼ねての年越しパーティとなった。

このグループでこれまでカラオケにはよく行った。
いつもの曲が出てくると、みんなで歌って踊る。
今夜もいつものようにすごく盛り上がり、騒ぎ、歌いまくった。

なのに来年になったらYちゃんは結婚して東京、春にはAちゃんとCちゃんも退職、のこるはIちゃんとSちゃん。私も春にはドイツに行く。

今夜のみんなとの雰囲気、いつまでも変わらずあってほしい、と思っている自分がいる。無理なのに。

それぞれこれから違うところで暮らす。そうやって変わっていくのは普通だろうし、自然でもある。なのに淋しい。

カラオケに行く前にテレビを観ていたら、甲子園を振り返って、いろんな球児たちにインタビューしていた。
1人が言っていた。
「試合に負けた時のくやしさよりも、いままで一緒に頑張ってきた時の仲間たちと、もう一緒にプレーできないんだと思った時に涙が、、、」

今の私もそんなふうに感じている。
会社に入れたのは、彼女達がいたから。
分からない経済用語について話し合ったり、お客さんのクレームずっと聞いた後になぐさめあったり、1週間の目標達成できなかった時に残業してみんなでクリアしたり

数年前まで何にもしらなかった女の子達が、大の大人相手に金融の相談して、取引までできるようになっていったのは、この皆が一緒になって頑張ったからだ。

中学、高校、大学の後、今度は一緒に苦労した会社の同期とも離れ離れになる。また新たな、私の大きな決意と転機となるのだろう。

:ここまでが回想。
20代中盤で、いろんな転機があった。20代って、みんないろんなことをしながら、初めてのことにうろたえながら、とまどいながら、悩みながら、泣きながら、
それでもほとんど何も考えずに進み続ける。
目標があって、プランを作って進めるのは幸せ。
それがない場合、立ち止まってしまいそうになるけど、それでも止まらないのが大切かも。
その先になにがあるのか不安でも、動き続ける、今あることをやる、そこから新しいものが生まれてくる、それを繰り返していく。

考えるのと進むのとを同時にやっていくことで、後で振り返ってみて経験がいつの間にかできている。



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