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ああ、QRコード決済の無情よ

私はブックカフェで働く60代。
最近は会計の時、キャッシュよりもカード払いや交通系IC、
そしてQRコード決済を利用される方が大半を占めています。
これはこちら側も大変助かるのですが、私はいつも小さなショックを禁じ得ません。

「○○ペイで」
「ありがとうございます。ではこちらにお願いします」とパッドをさし出す直前、まず映るのは自分の下から見える顔。
我ながらギョッとしてしまうのです。
下から映す顔は10年後の自分の顔とも言われます。
ああ、なんとおぞましい。
二重顎でほうれい線がこれでもかと主張する意地悪顔のオババがそこにいるではありませんか。
一瞬たりとも見たくないのでチャッと裏返しお客様に差し出す我。
ああ、現実とはかくも無情なものなのか。

そして昨日キャピキャピの可愛い新人スタッフが入ってきました。
「か、可愛い……」
同性の私から見ても美しく愛らしいお顔立ちのはたちの彼女。
レジ操作をさっそく教え、お客様にも対応してもらいました。
後ろで姑のごとく見守る我。
さっそくのペイ払いのお客様にパッドを持つ彼女。
見るとそこに映ったのは、なんと愛らしいお顔ではないですか!
若く可愛いお顔は下から撮ってもやっぱり可愛いんだわ……。
彼女になんの罪もないけれど、なんだかモヤる私なのでした。

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