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時に嘆くことは必要なの。

夜は眠れますか?と、聞かれる。

「はい」と答えるけれど、
本当の心は限界を感じることがある。

なにもしなくても、痛い。

電気のように走った突き刺す痛みが、
その後の動きを数秒麻痺させてしまう。

いつ治るのかも、わからない。
その不安はたとえようがない。

考えないようにしたくとも、
痛みは消えずに続くのだから。

*

たった一瞬の出来事で、
その先にある未来が、
見えなくなることがある。

身体の自由を失うこと。

それは経験するまで、
わからない辛さだと知った。

それまで当たり前に動かせた角度に、
手が届かない…。

パッとみたら健康そのものでありながら、
出来ないことが増えてゆく。

閉ざされていく色んな扉。
これが現実。

明るい言葉、笑顔。

その裏にある、
わかる人にだけ、わかる痛み。

張り裂けそうな不安。

*

だから、私は思う。

明るい言葉を使うからといって、
心の中にあるものは、わからないよ。

もう無理しなくて良いと、
言ってもらいたくて泣き叫んだ声も、

聞こえないこともある。

気付かれたくなくて、
気付いて欲しい。

そんな複雑な心理を抱えることが、
人生には沢山ある。

重症だから辛いとか、
軽症だから辛くないとか、

そういう比較も成り立たない。

心の痛みは、個人にとっての、
パーセンテージの問題だと思う。

嘆くことは、時として、
上を向くためのバネにもなる。

涙が枯れるまで泣いて泣いて、
またそこから立ち上がって行くときに、

よし、ここから頑張ろうって、
思う瞬間がある。

だから、何度でも嘆いていいと、
私は思う。

その先にあるのは、未来。

*

よし、ここから頑張ろう。

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