『第3期関西帝王戦 統率者』の感想(2024/3/30)
2024年3月30日に晴れる屋トーナメントセンター大阪で開催されました『第3期関西帝王戦 統率者』に参加した感想を書きます。
【デッキの選択と理由】
今回のイベントに関してはこれまでと違い、3月初めに開催されたガチコマオープンの時から参加を決めていたため、準備期間を長くとることができました。よって、まずは前回の反省を含めて使用するデッキの選定から始めました。
以下が出場するにあたり候補に考えたデッキです。
(上程有力候補 太字が最終的に選択したデッキ)
①《織り手のティムナ》+《トリトンの英雄、トラシオス》
(以下一部:【ティムトラ】)
②《トリトンの英雄、トラシオス》+《粗野な牧人、ブルース・タール》
(以下一部:【トラブル】)
③《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》
(以下一部:【ティムクラ】)
④《トリトンの英雄、トラシオス》+《ケッシグの罠師、アレイナ》
(以下一部:【トラアレ】)
⑤《光明の不可思議、タヤム》
⑥《鉤爪のジィーリィーラン》
⑦《堕落した庄察頭、ロソ》
結果としては以前のガチコマオープンと使用デッキは同じになっていますが、元々は【ティムトラ】を第一候補に考え、形にできなければ【トラブル】か【ティムクラ】の方向で考えていました。というのも、ガチコマオープンに参加した結果、自分の習熟レベル及び環境では【ティムクラ】を捌くには力量が無さ過ぎると考え、他のデッキを探していました。その中で【ティムトラ】は過去に触った経験もあり(ハルクフラッシュ全盛期+ガッチガチな構築ではない)、何よりも自分が共闘持ちの中でトラシオスが一番好きなため構築を考えました。
現在cEDHでよくあるコンボであるコンボと言えば
・タッサの信託者コンボ(青黒)
・死の国からの脱出コンボ(青赤+白)
であり、cEDHでよく見る有色カードだと
・《むかつき》(黒)
・《沈黙》(白)
・《直観》(青)
・《波止場の恐喝者》(赤)
(※追記)
・《エスパーの歩哨》(白)
・《リスティックの研究》(青)
だと自分は思っていますが、それらすべての色を使える統率者は上記の候補だと【ティムクラ】のみであり、非常に勝ちやすく丸いデッキを考えるとそこに落ち着きます。よって、現状の共闘でトラシオスを選択する時点でどれかが使えなくなる状況が発生し、主に《Demonic Consultation》系を捨てるか、《死の国からの脱出》を捨てるか決めてデッキを作ることになると思います(両方とれるトラシオス薬瓶砕きが候補にないのは、まず持っておらず、且つデッキが思いつきませんでした)。これより、自分は習熟度がない状態でのケアが非常に難しいコンボは《死の国からの脱出》と考えていたため、【ティムトラ】(赤抜き)をメインに考えました。
また、【緑】は上記の強いカードの有力候補に挙げていませんが、《落葉の道三》や《マラメトの模範、クチル》によるコンボへの介入を妨害できる生物や、《召喚の調べ》等の引っ張ってこれるカード、《ガイアの揺籃の地》等のマナの加速が優秀で、トラシオスの能力も含めて長期戦を見越せる構築にすると勝ちに繋げられるデッキになると考えました。
加えて、自分は大阪のイベントに参加してきた中で大阪の環境は、
・やや初速が速いデッキを潰すデッキが多い
・初速に決め込むデッキを使用するプレイヤーがちょっと少ない
・墓地対が薄く、クリーチャーコンボが通りやすい
と考えていたため(あくまで自分の感想)、中盤終盤に輝けるトラシオスは良い選択だと感じ、noteや海外のデッキ構築を参考にしつつデッキを練っていました。
が、
そんな中、X(旧Twitter)上にて「今回のイベントには関東圏のプレイヤー(通称アメザリ?)が多く流れ込むよ!」的なものを拝見し、構築を練り直しました。自分は関東圏に足を踏み入れた事すらない為現地の情報は持ち合わせてはいませんでしたが、主に晴れる屋などの情報から速度重視のデッキが多い印象であったため、いざ当たった時に何もできない状況が少ない、非常に丸いデッキな【ティムクラ】を軸に考え直し、最終的に前日にあった休日コマンダーでの対戦も含めて最終決定しました。
他の候補である【トラアレ】は使いたかったですが、考えるだけでも難しそうでした。ジィとロソは初速においては申し分ないですが、逆に関西圏のデッキに当たると潰されると感じ断念しました。タヤムはスタックスが決め込めれば勝ち切れそうに思いましたが、何より制限時間との勝負も考えなければならなそうに感じたため控えました。
【100枚目を考える】
【ティムクラ】を考える上で最も参考になるのは間違いなく現統率者神の方の構築論であり、不採用カードに関するnoteも書かれています。まずは是非とも自分のnoteよりもそちらを見た方がタメになるため、読まれることをオススメします。
自分の構築は直近の統率者神のデッキを参考にし、入れ替えた部分は不採用カードに触れていたカードです。というのも、前回のガチコマオープンも含めて、《ファイレクシアの変形者》が100枚構築の中で特につよわいカードに感じ、何か別のカードと変える事を模索しました。そんな時、前のガチコマオープンにて【ティムクラ】がTOP16に入っていたため(今回の帝王戦優勝者の方)、そのデッキを完コピして《世慣れた見張り、デルニー》を採用し、ひたすらドクター・ストレンジ(思考での一人回し)を行いましたが、正直しっくりこなかったため別のカードを探しました。
《世慣れた見張り、デルニー》は《敏捷なこそ泥、ラガバン》と非常に相性が良く、先出ししたティムナが通る点も優秀です。《忠実な弟子》の効果が2回誘発すると1体をブロッカーに回しつつ満遍なく殴れたりできます。ですが、如何せん勝ってる時の盤面を完全に勝ちに持っていこうとする能力であること、魔王戦の鏑矢を放つカードにになり、いざそこからできる事がライフを削り切るわけではなくノンクリーチャー打消しなどで止まるコンボであり、ラガバンがいないとケアできるマナが用意できなそうに感じました。
デルニーを切った後に考えたのは《つるむ面倒》でした。
対戦相手の無限ターンによるコンボや、《最後の賭け》での押し切りを許さない能力と、何か悪さをしようとしたらドローできるエンチャントです。第一にクラムや《一つの指輪》と違い、《ファイレクシアの変形者》等のクローンで相乗りされにくい点が優秀で、生物でないため《オークの弓使い》で急に場から消える事がありません。《慈愛の王、タリオン》とも非常に悩みましたが、確実に1周りの中で引かせてくれるのはこちらだと感じて採用していました。
ですが最終的にデッキ登録で選択したものは《つるむ面倒》ではなく、《帳簿裂き》にしました。
今回の帝王戦は今までと違い前日入りしてゆっくりしてから挑むプランで考えており(前回私生活の都合と合わせて一睡もできずに挑んで悲惨だったため)、丁度29日の夜に晴れる屋トーナメントセンター大阪にて休日コマンダーがあったため、練習がてら参加できました。その際に相手をしてくださった方の統率者は
・《トリトンの英雄、トラシオス》+《織り手のティムナ》
・《鋭い目の航海士、マルコム》+《熱心な略奪者、ブリーチェス》
との3人卓、途中から
・《眷者の神童、キナン》
が入った4人卓でした。
内容的にも散々で、やはり【ティムクラ】は難しいなと思いながら遊びましたが、同時に予選は帝王戦でも最悪3人卓になり得るという状況に気づくことができました。
(3人卓、4人卓を回す際の練習にもなり、この時の言わば【0回戦】が当日のプレイに相当影響しました。対戦していただいた方々には本当に感謝申し上げます)
その状況をその夜ドクスト(思考での一人回し)した際に《つるむ面倒》は流石に弱くないか?という疑問が浮かび、2マナで攻めつつ守りつつルーティングで手札の質を上げる事ができ、また青カウントになるため少量のドローからでも最悪《意志の力》等でも切れる《帳簿裂き》を選択しました。
前置きが非常に長くなりましたが、以下に簡単な対戦内容と結果書きます。
【1回戦目】
《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》〇
《老いたる者、ガドウィック》
《墓場波、ムルドローサ》
《冥王、サウロン》
初手《エスパーの歩哨》と次ターンに《リスティックの研究》からスタートしました。途中ムルドローサから《食肉鉤虐殺事件》や《突然の衰微》が飛んできたりして流れたりしましたが《オークの弓使い》で場を持たせつつ進行し、《むかつき》を撃てそうなタイミングがあったので決めて勝ちました。《むかつき》の際に《徴用》を唱えられて一瞬トラウマが疼きましたが、今回はちゃんと打消しで捌けました。これによりトラウマは無くなり、この時点で「今日は調子いいな?」と感じれました。
【2回戦目】
《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》
《千の顔の逆嶋》+《親指なしのクラーク》〇
《秘密売り、ティヴィット》
《東の樹の木霊》+《トリトンの英雄、トラシオス》
初手《エスパーの歩哨》スタートでトントコ殴って手札強くしてすぐ決めようと考えていたら、ティヴィットから《ドラニスの判事》が飛んできて崩壊しました。逆クラは手順的に先にクラークを出しており、その上で《クラークの親指》と《うろつく玉座》、《激情の後見》を揃えきり、その後バウンスを契機にコンボを決めて勝ちました。最終盤面で《イーオスのレインジャー長》を出そうとしましたが、木霊の方に打ち消されたため終わりました(打消しはありましたが、クラークがいるため)。学びが多い試合でした。
【3回戦目】
《儀式の大魔導師、イナーラ》
《トリトンの英雄、トラシオス》+《粗野な牧人、ブルース・タール》
《幽霊の酋長、カラドール》
《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》〇
1マリで《宝石の洞窟》と《古の墳墓》と《リスティックの研究》があったためキープし、着地させました。その後は順調に手札が溜まり、動き初めに《ジェスカの意志》をティムナがいる状況で唱えると、
《ライオンの瞳のダイヤモンド》
《太陽の指輪》
《激情の後見》+赤7マナ
と滅茶苦茶な捲れができた事もあり、そのまま死の国からの脱出コンボで勝ちました。【トラブル】が非常に苦しそうな状況だった事もあって妨害が薄く決めれたのが良かった試合でした。
【4回戦目】
《秘密売り、ティヴィット》
《無限のエルシャ》〇
《賢きモスマン》
《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》
この試合も序盤にティヴィットから《ドラニスの判事》が出てきて若干の膠着状態がある試合でした。《宝石の睡蓮》経由で出てきそうなティヴィットは《赤霊破》で消したりはしましたがこれと言って順調良くは進まず、《賢きモスマン》が《精神クランク》と《催眠の宝珠》を置いている状況下でエルシャが1t目から《完成化の杖》を持っていた事もあって墓地が肥えていったところからバウンスで判事を退けて死の国を決めて勝ちました。
【5回戦目】
《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》+《血を蒔く者、ターナ》
《フェイに呪われた王、コルヴォルド》
《ウェザーライトの英雄、ジェラード》
《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》〇
青が自分しかいない状況で始まりました。コルヴォルドが1ターン目から出したラガバンで殴りつつ宝物を生成していく中、ジェラードを殴った際に《死の国からの脱出》が捲れ、このまま勝ち切るプランで《むかつき》を浮きマナ無しで唱えるも40枚ほど捲っても何も捲れず、そのまま消えました。その後ターンが回る中で【テヴェターナ】が《魂の洞窟》経由の《月の大魔術師》を《意志の力》で消そうとしてクッソアド損するムーヴ等をかましたりしましたが、ジェラードの無限コンボを《精神壊しの罠》で止めたりとどうにか食いつなぎました。その返しのターンに無理くり《ジェスカの意志》を唱えて《死の国からの脱出》が捲れつつ赤3マナが増える状態になったため、墓地のあるだけを繰り返しトップを飛ばしてやってくと、どうにか《友なる石》(【テヴェターナ】に沼がある)や《汚れた契約》、《タッサの信託者》が手に入ったため色々やってコンボを決めて勝ちました。酷いプレイミスその他にもありましたがどうにか勝てた試合で良かったです。
【6回戦目】
《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》〇
《ギトラグの怪物》
《精霊の魂、アニマー》
《妖精の女王、ウーナ》
初手《エスパーの歩哨》で手札を増やしつつ ↑記憶違いで《敏捷なこそ泥、ラガバン》と《神秘的負荷》で手札を肥やしつつクロックしてました。他のプレイヤーがまだ準備段階且つここしかないなというタイミングが4ターン目位にあり、《沈黙》+《Demonic Consultation》+《タッサの信託者》を決めて勝ちました。ウーナが前ターンに《相殺》を置いたためやや困りましたが、《沈黙》時に捲れたのが0マナ呪文であったため決めれました。運と状況が味方する試合でした。
【準決勝】
《織り手のティムナ》+《トリトンの英雄、トラシオス》
《ペレグリン・トゥック》〇
《ギトラグの怪物》
《精霊の魂、アニマー》
初手《エスパーの歩哨》から動き出す試合運びで、皆が皆コンボへ突き進む試合運びでした。ギトラグが初めに動き出したため《天上都市、大田原》で妨害し、動くのをやめてくれた後、アニマーが勝ち切る動きをし始めました。自分は《意志の力》はあるものの、青いカードがない状態でどうにもなりませんでしたが、ギトラグが《夏の帳》を唱えた事でドローさせてもらい、トップから《フェアリーの黒幕》が捲れたため止めることができました。そのまま自分のターンが来たため、歩哨をサクりつつ《悪魔の意図》で《むかつき》をサーチし、浮きマナ1マナ状態、ライフ37の状態から唱え、負けました。まさか何も捲れない事あんのかいな!……と思いましたが、5回戦目にちょうど見た光景でもあったため、これはこれでトラウマを植え付けられる結果で自分の帝王戦は終了しました。。。
自分が消えた後は、トゥックが《ヌカコーラ自動販売機》から当たりを引き続ける、きなこ餅棒を歯茎にぶっさし続けるようなコンボを決めて勝っていました(決めた当人が本当に楽しそうでした)。
【雑感】
予選を4-2(〇×〇×〇〇)の2位で終了する事ができました!(TOP16入り!)
いやはやここまで勝てるとは本当に思っていなかったため嬉しい事と、全ての試合、特に準決勝に関しては楽しく遊べて良かったと思っています。
100枚目の《帳簿裂き》は試合中一度も場に出す展開はありませんでしたが、入れていて正解だったと思っています。というのも、今回の試合において《むかつき》を決めた際にそこそこライフ4になる場面があり、捲れたカードとデッキにあるカードで「4マナはない」な状況もあって引き続けた結果から最後の札が引けたケースがあったこと、偶然ではありますが、準決勝の《意志の力》のコストになる青の枚数を上乗せできていたことは良かったと感じれたためです。3人卓に座ることはありませんでしたが、今後も想定するのであれば採用枠の100枚目はこれでいいかな?と考えています(ぶれぶれな部分ではあります)。
今後はこのまま【ティムクラ】を回し続けるか、他に浮気するかは状況で決めようと思っていますが、やはりトラシオスが使いたい感もあるため、そこらを調整して遊ぼうかとは考えています。
この度は対戦した方々及び運営者の方々、本当に楽しい時間をありがとうございました!特に29日の対戦は本当に糧になったので重ねて感謝します!
また行けるタイミングがあればいるとは思うのでその時は対戦よろしくお願いいたします!
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