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猫ちゃんが毒性のある草を食べて2週間闘病生活を送った話

タイトルのまんまなんですけれども7/10〜7/23まで、わたしが飼わせていただいている猫ちゃん(スコティッシュフォールド、♂、10歳)が闘病生活を送っていました。

病院の先生から7/23に「完治と見ていいでしょう」と言っていただけたので、備忘録としてnoteに記録しておこうと思います。
また、同じような状況になってしまった猫ちゃん、そして飼い主の方がこのnoteを読んでいただき、少しでもお役に立てたら幸いです。


⬛︎7/10 18時 どうやら毒性のある草を食べたらしい

猫ちゃんはよく実家の敷地内にある庭で朝や夕方に軽く20〜30分程度、日向ぼっこやお散歩をしているのですが、その日もいつものように庭に生えている雑草(おそらく芝生)をモグモグ食べていました。

そしてこれもまたいつも通りなんですけれども、雑草を猫草の代わりのように食べて時々毛玉と一緒にゲロを吐き出す、という行動をよくしていました。
この日も20時頃に、お布団シーツの上に盛大にゲロを吐き出していて「洗濯したばっかりやったのになー!」なんてみんなあまり気にしていませんでした。

でも今になって思うと、いつもより吐き出した量がかなり多く消化していない草も原型を留めたまま丸ごと吐き出しているような状態でした。
その後は猫ちゃん本人も「ゲロったせいで腹減ったわ〜」と晩ご飯をまた食べていたので、まあ大丈夫かな〜という感じでした。

この時はまったく気付きませんでしたが、どうやら庭にある猫ちゃんにとって毒性のある草を食べてしまっていたようでした。

⬛︎7/11 23時 なにか様子がおかしい…寝てくれない

実家から自分のマンションへ猫ちゃんと一緒に帰宅した後、いつもならすぐにキャットタワーでぐーぐー寝る猫ちゃんがウロウロしたり座ったまま目を閉じていたり…と普段とは違う行動を取っていることに気付きました。
心配になり抱き上げると、お尻が濡れていてギョッとしました。ティッシュで拭いて確かめると、無臭で透明の液体だったのでオシッコではないようでした。(結局原因不明のまま)
この時に「夕方にゲロっていたのは体調が悪かったせいなのでは…」と少し疑い始めます。
それと同時に「病院に連れて行った方がいいのでは」とも思い始めます。
そこで弟に相談しました。(車係)
時間は1時頃です。

弟の意見としては、「すぐに病院に行くべき。車は出す。今からそっちに向かう。」ということでした。
そこでまず、かかりつけの病院へ電話を掛けたのですが、そこが↓のような特殊な仕組みとなっていた上にカルテの登録電話番号が「実家の固定電話」と「父の携帯電話」だったため、電話で相談することが出来ませんでした。(完全にわたしが悪い)

時間外対応ルール

ちなみに実家では固定電話は既に撤去しており、両親とも1階にスマホを置いて2階で寝ていたため、おそらく鬼電しても繋がらないだろうな…という状況でした。

次に夜間救急病院を探すことになるのですが、調べていたら時間が掛かりそうだったので弟に「何かあったらタクシーで病院に向かうのでもう寝てていいよ」と伝えて、猫ちゃんの様子を見ながらタクシーの手配方法、夜間救急病院への行き方、診ていただくためのルール等を調べていました。
この時の猫ちゃんは元気が少し無さそうで、相変わらず寝ずにぼんやりしていました。

⬛︎7/11 2時30分 2度目の嘔吐

ウロウロしていた猫ちゃんがわたしの方へ近づいてきたかと思ったら、透明の唾液を吐き出しました。そしてきつそうに目を閉じたままベッドの上でぐったりしている様子でした。
それを見た瞬間に「これはもう病院に行かねば!」と決断し、福岡夜間救急動物病院へ電話を掛けます。

●福岡夜間救急動物病院
※必ず事前に電話連絡が必要です。

診療の流れ(大事)

夜間救急病院の予約が取れた後、タクシーを手配するのですがこれがもうまったく捕まらず…。
時間が遅かったのと日曜日の深夜ということもあり、1週間のうちで1番捕まりにくいタイミングだったと運転手さんに後で教えてもらいました。

福岡市中のタクシー会社へ鬼電

⬛︎7/11 3時 夜間救急病院へ

なんとかギリギリで手配できたタクシーで夜間救急病院へ駆け込みます。
ちなみにタクシーの中でスマホ上でSuicaをチャージしようとしたら時間外で4時までチャージ出来ないことが判明し、ギリギリの現金で支払いました。(ドキドキ)

事前に電話で状況を話していたのですぐに猫ちゃんを受付のお姉さんへ引渡し、診断が終わるまで死にそうになりながら震えていました。

すぐに呼ばれて先生から説明を受けたのですが「エコーで見る限り胃の中は空っぽ、腸に何か詰まってる形跡も無い、血液検査の結果も異常なし」ということから「胃腸炎もしくは夏バテ?」というような診断結果でした。

飼い主としては血液検査に異常が無かったことが1番安心で、とりあえず脱水症状を防ぐために皮下点滴と栄養剤を注射していただき、「また吐くようなことがあればかかりつけの病院へ行ってください」とのことでした。
しかし、実はこの時に受けた血液検査が簡易検査だったため、もっと詳しく検査をしていれば異常値がたくさんあることに気付けたかもしれないのでした。
こればっかりはもうしょうがないけれども、本当に悔やまれるポイントその1…。

ちなみに、夜間救急病院での診療代は「23,540円」、タクシー往復代が「約10,000円」でした。

⬛︎7/11 5時 帰宅 ずっと寝たまま

帰りもなかなかタクシーが捕まらず、かなり大変でした。やっとギリギリ1台捕まえてなんとか帰宅。空がもう明るい…。
猫ちゃんの様子は、夜間救急病院に行く前よりは瞳に光があり、少しだるそうではありますが歩けるような状態でした。
でも元気は無いままだったため、1時間毎にアラームを掛け「猫ちゃんの様子を確認→仮眠」を繰り返し、飼い主もほとんど寝ていない状態でした。(事情を説明してお休みをもらいました。)

ここからずっと1日中様子を見ていたのですが、水も飲まずご飯も食べず、同じ場所でずっと動かず寝たままでした。
夜間救急病院の先生に「また吐いたらかかりつけの病院へ」と言われていたため、今日は1日様子を見ていればなんとかなるのかな…と考えていましたが、この日のうちにかかりつけの病院で精密検査を受けていればよかった…!とめちゃくちゃ後悔しました。これが悔やまれるポイントその2です。

この日は1日中、catlogのタイムラインを見てかなり絶望していました。

飲まず食わず、トイレにも行かず…

明日も普通に仕事があるため、昼間に様子を見ることが出来ません。猫ちゃんの状態も良くならないため、実家に連れ帰って親に昼間は様子を見てもらい、しばらく実家から仕事に通うことにしました。

⬛︎7/11 22時 実家帰宅 オシッコ1回

実家に連れ帰ってすぐに、オシッコをしてくれました。ずっとしてくれなかったのでかなり嬉しかったです。おそらく点滴を打っていた分だと思います。
ただ、オシッコの色がオレンジぐらいかなり濃く、臭いがとても酷かったです。これも点滴のせいなのかな…?と思っていたのですが、実際は別のところに原因がありました。(この時はまったくわからず)
その晩は同じ部屋で寝て、翌日の猫ちゃんの体調次第でかかりつけの病院について考えよう、ということで家族と相談しました。

⬛︎7/12 8:00 体調変わらず

相変わらずぐったり元気が無く、寝ている間にオシッコ1回、ウンチ1回はしていましたがやはり臭いが酷く量も少なかったです。
このまま良くなる気がしなかったため、朝1番でかかりつけの病院へ猫ちゃんを送ってもらうことにしました。(わたしは仕事)
いつも病院で大暴れする凶暴な猫ちゃんなため、元気がない様子を先生が見て「こんなに大人しいのは不思議なので精密検査をしましょう」とすぐに言ってくださったそうです。

ちなみに昔からお世話になっていて、わたしが心の底から信頼しているこの病院は「香椎ペットクリニック様」です。
最先端の医療設備がスゴイ。先生も看護師さんもみんな良い人ばかりすぎる。

●香椎ペットクリニック

365日診療感謝!

そのまま猫ちゃんを預けてもらい、わたしは午後休をいただき(ホワイト企業感謝)、実家で病院からの連絡を待っていました。
この時はまだ「胃腸炎だからまた点滴と注射打ってもらって様子見かな〜」と呑気なことを考えていました。

⬛︎7/12 16時 病院から電話 重症

てっきり「お迎えに来てください」の電話かと思っていたら、先生から「即入院」と言われ頭が真っ白になりました。
猫ちゃんに何が起きていたかと言うと、

・白血球の異常値
・SAAの異常値(肝臓の炎症)
・41度近くの高熱(正常は38度以下)
・ビリルビンの異常値(肝臓)

という感じで全体的に「肝臓がやばい」という状態でした。

原因として考えられるのが「毒性のあるものを誤飲」もしくは「ウイルス感染」の可能性とのことでした。

(これはより詳しく血液検査をしていただいたのでわかったのですが、夜間救急病院では簡易検査であったため異常値がわからなかったのでした。)

体調を悪くする直前に庭で草を食べていたため、わたしたち家族は毒性のある草を食べたことが原因じゃないかと考えていましたが、先生は万が一ウイルス感染の可能性もあることをとても心配されているようでした。
現時点ではハッキリとした原因が不明なため、ひとまず体調が回復するまで入院するのと、特に酷い肝臓の炎症を抑えられるように頑張りましょう、とのこと。

ちなみに肝臓の炎症値であるSAAですが、測定限界値である225をオーバーしていたため、どれぐらい悪いのか検討もつかない状態でした。(正常値は5.49以下)

この時点で「危篤状態ですか?」と震えながら尋ねると「現時点では危篤状態とまではいかないが、いつそのような状態に転んでもおかしくない」と言われました。
次にいつ猫ちゃんと会えるかわからないまま、入院が決定してしまいました。

⬛︎7/13 12時 電話で現状確認①

職場の昼休みに電話で担当医の先生に現状確認をしたところ、「熱は平熱の38度台まで下がったが、他の異常値は悪いまま」とのことでした。
また、ご飯はずっと食べないままで水も飲まないまま、元気も無いままなので、ずっと点滴を打っていただいていました。

この時に先生から「何の草を食べたかわかりますか?」と聞かれ、親に実家の庭を大捜索してもらい齧ったような形跡のある葉を見つけました。
ツタの葉(西洋ツタ)でした。

ぜんぜん知らなかったのですが、ツタの葉は猫ちゃんにとって毒性のある植物とのことでした。
というか改めて調べてみると、実家の庭はツタ、梅、紫陽花、水仙…と猫ちゃんにとって毒性のある植物のオンパレードで震えました。

ちなみに下記のサイトを参考にさせていただきました。

●猫にとって毒・危険な花と植物!食べてはいけない植物リスト

入院1日目でそんなホイホイ数値が良くなるわけがないよな…とは思いましたが、かなり落ち込みました。

この日の時点で飼い主もかなり精神的に参っており、食欲が無くまともに眠れない状態が続いていました。
夜中に病院から緊急の電話が来るのではないかと怖くてたまらなかったです。

⬛︎7/14 12時 電話で現状確認②

電話で確認した猫ちゃんの状況ですが

・熱は平熱のまま良い感じ。
・缶詰のご飯を少し食べている。
・昨日までオシッコしていなかったが今日トイレを設置したら認識してその中でオシッコしてくれた。(今まではペットシーツ)
・オシッコの色がかなり濃ゆいまま。(肝臓が悪いため)
・肝臓の炎症値SAAは相変わらず治っていないぽい。(値が高すぎて減っているのか測定不能)
出血はしていないのに赤血球の値が減ってきている。このまま減り続けると輸血の可能性。
・ずっと点滴を打っているので赤血球が減っている可能性もある。
・ビリルビンが少し良くなってきている。

総合すると、「もしかしたら少しずつ良くなっているかもしれない。ただ、このまま赤血球が減り続けると輸血の可能性あり。まだしばらく様子見ですね。」とのことでした。

先生からのもしかしたら良くなってきているかもしれない、という良い報告を聞き、少しだけ安心しました。
そして、今日仕事が終わった後にお見舞いに行ってもいいか確認したところ、ぜひどうぞ!ということだったので、18時の定時後に車をぶっ飛ばしてもらい病院の受付時間18時半にギリギリ間に合うことが出来ました。

そこで緊張しながら対面した猫ちゃん。

めちゃくちゃ鳴いて不満を訴えている…

想像したより元気そうで本当に安心しました…。この時の動画を見返すと100回ぐらい「よかった!!!!」と言っていました。

この時に血液検査の紙をいただいたのですが猫ちゃんと触れ合うことに必死で写真を撮っておくのを忘れていました…。
先生と看護師さん達にお礼を言って、猫ちゃんは引き続き入院です。

この日猫ちゃんの顔を見てようやく安心出来たのか、飼い主は久しぶりによくご飯を食べ、8時間寝ることが出来ました。

⬛︎7/15 11時 お見舞いと現状確認

猫ちゃんは昨日と変わらず元気に鳴いており、早く帰りたそうにICUのボックスから飛び出そうとしていました。

現状としては、

炎症値であるSAAは変わらず測定不能
・他の値は良くなってきた。
・オシッコは少ししているが、相変わらず濃ゆい。ウンチはなし。
・ご飯はほとんど食べていない。
ALT/GPTという肝臓の炎症が起きた時に高くなる数値が高くなってきた。(本来なら初日に高くなってもおかしくなかった数値とのこと)
・全体的に良くなってきているのでは。

とのことでした。
とにかく1番の問題は相変わらず肝臓の炎症値であるSAAです。原因もハッキリとは不明のまま。

7/15までの血液検査結果

明日もお見舞いに来ます!と先生にお伝えして猫ちゃんとまたサヨナラしました。

⬛︎7/16 11時 ついに炎症値が下がる!

猫ちゃんのお見舞いに行ったところ、ついに炎症値であるSAAが下がっていることが確認出来ました!
今までは測定限界値の225以上だったため良くなっているのか悪くなっているのか不明だったのですが、この日に初めて76.20まで下がっていることが確認出来ました。
正常値は5.49以下なのでまだまだ悪くはあるのですが、良くなっていることが確認出来たのがとても嬉しかったです…!
そして先生からなんと「明日もSAAがぐっと下がっていたら退院してもいいかもしれない」というお言葉をいただきました。
嬉しすぎてこの日も「よかった!」と100回ぐらい言ってました。

7/16までの血液検査の結果 興奮しすぎて撮り方が汚い…

⬛︎7/17 11時 退院決定!

緊張しながらお見舞いに行くと、また炎症値であるSAAが下がりましたよ!と嬉しい報告を受けました。

なんと39.75まで!

7/17までの血液検査結果

いくつかまだ異常値はあるのですが、一旦点滴を止めてどうなるか様子を見てもいいかもしれない。入院して環境が変わったことでご飯が食べられなくなっているのかもしれないので、一旦退院して普段の家での様子を見て今後の治療を考えましょう、とのこと。

念の為、抗生物質の注射(効果は2週間)を打っていただきました。

ついに猫ちゃん退院です!
大喜びで猫ちゃんと帰宅し、固形のご飯は厳しいかもしれないから…とちゅーると水を用意したところ。
めちゃくちゃ食べるしめちゃくちゃ飲む。トイレも普通にする。めちゃくちゃ元気。
という驚きの結果が。

めちゃくちゃゴキゲン

今まで食べられなかった分を取り戻すかのように、晩ご飯(ウェットフード)も食べて食べて食べまくる猫ちゃん。
明け方4時にも「ご飯足りないんだが?」と叩き起される始末。
この時に固形のご飯を久しぶりにあげましたが、平気でバクバク食べていました。

⬛︎7/18 15時 数値は変わらず

退院した翌日、点滴を止めた状態でどれぐらい回復しているのか血液検査をしていただきました。
結果としては全体的に横ばいという感じであまり良くなってはいないのですが、点滴を止めた状態でこの結果なのでこのまましばらく様子を見てもいいのではないか、とのことでした。

7/18までの血液検査結果

前日に打っていただいた抗生物質の効力が2週間なので、月末までにもう1回検査をしましょうとのことから、週末の7/23に再検査ということになりました。

その後は、7/23まで普段通りに寝て食べてトイレをして…と見た限りでは変わった点はまったくありませんでした。
あ、オシッコの色と臭いが通常に戻ってくれました。

⬛︎7/23 再検査 完治!!

久しぶりの血液検査です。
体調は良さそうだったのできっと数値も良くなっているはずなのですが、万が一また入院になったらどうしよう…とかなり不安でした。

結果は…かなり良くなっていました!
心配していた炎症値であるSAAはなんと正常値内の3.75まで下がっていました。

7/23までの血液検査結果 脅威の回復力

少し気になった数値もあるのですが、

K(カリウム)はそこまで心配する程ではない。
BUN(腎臓)はいまめちゃくちゃご飯を食べているので少し上がったのではないか。
Plat(血小板)はいまめちゃくちゃ回復してるので血小板がわんさか作られているのではないか。

ということで、全体的に問題無いでしょう。
完治と見て問題無いと思います、とのこと!

心配であれば、2,3ヶ月後にまた血液検査をして様子を見ましょうか、と。
今のところは問題無しと仰っていただけました。

本当に本当によかったです…やっと安心出来ました。

ちなみに今回の入院で猫ちゃんの体重は4kgから3.5kgに減り、再検査の時には3.65kgに増えていました。よかった。

そして、全体的に掛かった費用としては約20万円程でした。
お金で救える命があってよかったです。


とにかく、今後は猫ちゃんの散歩禁止で、より気をつけてお世話をさせていただきたいと思います。

飼い主もしんどかったですが、猫ちゃん当人はもっともっと苦しかったと思います。
絶対に同じ思いはさせないように、飼い主として見守っていきたいです。

今回noteを書こうと思った理由の1つが、猫ちゃんの入院中に心配で心配で同じような体験談をネット上で探したことがキッカケでした。
こんな状態だったけど無事に退院出来て今は元気です!という体験談を見て少しでも安心したかった。

長くなってしまいましたが、猫ちゃんは今日も元気です。

頑張ってくれてありがとね


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