ピンサロ嬢の朝。
ピンサロを始めて6ヶ月が経った。
振り返れば、長い半年だったな。
そして、初めてピンサロを辞めたいと思った。
今まで、体験入店の初日以外辞めたいなんて思わなかった。
なんで急に辞めたくなったんだろう。
入店6ヶ月目、店内ランキングに初めて3位になれた。
すごく嬉しかった。
過去には、数本の指名差で圏外になったこともあった。
寝ても起きても、毎日ピンサロのこと考えてたから、やっとのことかもしれない。
でも同時に「もう、目標ないや。辞めよ。」そんな気持ちになっちゃった。
朝、家を出る1時間半前に起床。
今日の気分は、紫色のブラジャー。パンツはお尻全体が透けていて、セクシーでお気に入り。
タンスの1番上にある、3軍のトレーナーと、2軍のスキニーパンツを5秒で着る。出勤するだけだから、服さえ着ればなんだっていいのさ。
大好きなデパコスでベースメイクとアイメイクをして眉毛を書いて、マスクをして、お気に入りのアウターを着て、家を出る。
あ、家を出る前に、待機中に読む本を鞄に入れるんだった。
今日は、はあちゅうの「仮想人生」。
裏垢をもつ人同士の物語。私と同じだ。
近くのアパートの下でカラスがゴミを漁っている。駅まで歩く。空はとても綺麗だ。
電車に乗り、ほんの短い時間の間に
前日の夜に下書きをしていた写メ日記を最終チェック。
周りの人に淫らな写メが映っているスマホを
なるべく見せないようにして、送信。
お店の最寄り駅に着く。
周りを歩いている人は様々。
よくお店に来てくれるお客さんがいないか、誰かにつけられていないか、さりげなくチェック。
道には、普通のサラリーマン、いかにもお店に来そうなおじさん、脚の悪いお年寄り、子供を連れて歩くお母さん、よく見る制服を着た学生、ブランドバッグを持った水商売らしきお姉さん、だるそうな路上スカウトのボーイ。
お店のあるビルに到着。
また、後ろに誰かいないか見ながらビルに入り、エレベーターを待つ。
裏口がないので、お店の入口のドアを開けると、いつもの古いBGM。ボーイの趣味だ。
ユーロビートが流れてると、ちょっと嬉しい。
「おはようございまーす」と言えば、毎日顔を合わせるボーイが明るく「おっ!おはようございます!」と返してくれる。
私の1日の始まりだ。
出勤前、どんなに働きたくないと思っても、お店に来れば元気が出る。
スカウトが付けた苗字に、自分で考えた可愛い名前の、源氏名を背負った、別の私が生きる場所。
「今日もどうせ暇なんだろうなー」なんて考えながら衣装に着替える。イベントの衣装はいつも可愛い。ドンキの安くてペラペラの生地なんかじゃなくて、服です、って感じの質のいい素材。しかもデザインが良くて、ちゃんとボディラインが強調されて細く見えるようにできている。
歯磨きをして、まだメイクの完成していない顔にファンデーションをパタパタ、少し濃いめのチーク、赤すぎないリップを塗れば、れっきとした田舎の風俗嬢のできあがり。
次々に出勤してくる女の子には、明るく「おはようございます!」と挨拶。
久しぶりに会った女の子には「やばい久しぶりー!全然会わなかったよねー!」とか、自然と楽しくなる。
今日も1日頑張ろう。
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