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「楽しい毎日」は自分で決める【読書の秋2021】
「普通に生きていくのってこんなに難しいんだ」社会人になって4年半、2社目を辞める決意をしたときにそう思いました。今はフリーのWebライターという働き方を選び、毎日試行錯誤しながら生活しています。
組織に所属して働いていた頃は、時間を売って収入を得ているような感覚でした。仕事で自分の時間はないけれど、安定した収入がある。その分「普段あんだけやってるんだから」と物欲に任せて物を買ったり、休日は頻繁に旅行に行ったりしていました。それはそれで、楽しい部分もあったかもしれません。
それに比べて今は、時間に縛られることもなく、誰かの意向に支配されることもなく、全てが自分次第です。好きなことを自由に仕事にしているぶん収入は不安定で、昔のように贅沢な生活はもちろんできなくなりました。
そのおかげか、目が覚めた部分もあるんです。「買わなくても結構服持ってるじゃん」「気分転換のつもりでいたけど、よく考えたらこの集まり楽しくないし行かなくていいか」とか。今まで「仕事が忙しい」という感情に支配されていたせいで、見えなくなっていたことがこんなにあったと気がついた。そんな大きな恩恵もあります。
しかし、不安が多いのも事実です。こんな生活や考え方でうまくいくだろうか。いくら自分は自分とはいえ、組織に所属して働く周りの人の方が充実しているように見えることもあります。今の生活を前向きに頑張ろうという気持ちがいつか翳りに飲まれてしまったら、私はどうなってしまうだろう。
そんなとき、noteの読書の秋企画がきっかけで『ひとり暮らし月15万円以下で毎日楽しく暮らす』という本に出会いました。タイトル通り、月15万円以下で生活されている7人の一人暮らし女性のライフスタイルを紹介した一冊です。
こうした本は節約ノウハウを紹介したものが多いですが、この本はそうした「上手なやりくりの仕方」だけが主題ではありません。
それぞれ人生の中で、何を重視して生きているのか。7人の女性が周りの人に左右されることなく、自分の感じる幸せを信じて凛と生きる姿がこの本には描かれているように感じました。
自分の幸せは自分にしかわからない。だからこそ「毎日楽しく暮らす」ことができるかどうかも自分次第。自分の選択に胸を張れないと嘆く前に、もっと前向きにやれることがたくさんあると気付かされました。
どんな暮らしを楽しいと感じるかは人それぞれ。それを踏まえて常識や「普通」に捉われず、自分の幸せをまっすぐに信じる。そうして誰よりも凛と生きる7人の暮らしが詰まったこの一冊は、今の私を明るい場所へ導いてくれた気がします。
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