地域語の大切さ
日本で英語を学習している人は、英国または米国経由の標準的な英語に慣れ親しんでいるはず。
それはもちろん、大切なこと。
けれど、実際に英語を使い始めると地域語の大切さも同様に実感できていないと上手くいかない場合も多々ある。
私が滞在していたオーストラリアも、その例に漏れない。世間で言われるところのオージー語(オーストラリア発祥と思われる英語の使い方)とやらも、浸透している地域では日常的に使われている。
その地域に根付いた独特な物は、どんな風に広まったかはさておき共通語のようなものだ。そのために、中には教科書で知られているような整った表現よりも使われていたりするので、通じやすいとかも起こり得てしまう。
これは、日本語でいう方言のようなものだろう。
音が理解してもらいやすいかも、地方の訛りと密接に影響し合っている。
もっと言ってしまえば同じ地域間でも、どんな界隈とコミュニケーションしているかでも大きく異なってしまう。
これは、オーストラリアのように英国領のような場所ではなくても、米国や英国でも同じ。
関わる相手で大きく変わる。
今、アメリカでは長い選挙戦が話題だ。
人気のある候補者というのは、地域の人に親しまれるように発音や表現を変化させているのも珍しくはないのが分かる。
オーストラリアでも、地域毎に訛りを操る有識者などはとても目立った。
標準語はとても大事だけれど、それ以上にどんな相手にどういう状況で伝えるかが大切なのだ。
そう考えれば、地域語も無視できる要素ではない。
オーストラリアは、バックグラウンドが様々な人がいて地域語とやらもものすごく種類が多様だった。
これを全て「オージー語」と一括りにしている人がいると、よく疑問に感じていた。
言語もその人の祖先やルーツから継承してきたものが大きく影響を受けている。同じ英語圏でもそうなっている。
英語圏に暮らして実感したことのひとつとして、想像以上に周りの雰囲気を良く読み気を遣っている人が多いという事実がある。
これは優秀な人であればあるほどそうなっている。
相手を知るために雑談を挟むのも工夫のひとつ。そうしないと、相手に対するヒントが少なすぎてコミュニケーションは困難を極めるのも1つの理由ではないかと思える。
これは、どんな地域語が通じやすいか?
にも大いに関わる。
例えば、英国英語、米国英語がありそれに準じて音は変化する場合がある。
たとえば、日本語でいうデータ(英語でいうdata)を、デイタと言っても通じなくダータの場合の方が通じるとかそういう事だ。そして、その逆もしかり。
このような例は数多いし、それと同様に、地域毎でさえそうなっていることも珍しくない。
あなた自身が標準語の分かりやすい音を聞きたいし発したくても、周りまでそうしているかは全く分からない。
むしろ、地域語まで混ざって複雑さが混じる方が実際に経験する英語になってくる。
「これこそが使われる英語」
「これさえ覚えておけば間違えない」
みたいに固定された考えを持つことには、使う観点においては全く逆効果のことの方が多い。
様々な生の音をよく聞き、頭に柔軟性を持たせないと、なかなか使うことにおいては苦労するだろう。
あなたが標準語と思っているものが、ある人にとっては標準でもなんでもない場合もあると常に思っておいて丁度良い。
地域語の大切さはその一例で、使うことにおいては無視できない存在となる。
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