意味を強調したい書き方
今回は、意味を強調したい。特に、話の主体の強調のために加える前置詞について書きます。使い分けをどう頭の中で切り替えるか、簡単な例をあげて説明します。
その中でも、in と from がどれだけ大事かについて。
例えば、
「私は東京出身です。」
と言えば、日本語では出身には
東京で生まれた
東京で色々な経験をし今の私がある
と2つの意味がある。
これは、人の経歴などの説明でも表れる。なので、例えば大阪生まれでも東京出身と言ってもよい。
けれど、上の言い方
「私は東京出身です。」は、
英語で訳すと
“I am from Tokyo.” になる。
けれど、これでは例え東京で生まれたとしてもそれを連想することは難しい。
なぜなら、生まれは
I was born in Tokyo.
という表現があるからです。
もし、大阪生まれで東京育ちだったらこの上の文を2つ使い
I was born in Osaka, and am from Tokyo.
で良いかといえばかなり不自然なのです。
日本語は、文脈に依存しやすい言語なので「東京出身です。」だけで済まされる場合はあっても、英語ではイメージしにくい。それは、英語は文脈依存が少ない傾向があるからです。
なので、誤解を受けづらいようにする工夫がいる。
もし、東京が自分にとって色々な経験をし、人格形成された場所として表現したければ、地名の強調をした方が良い。だから、地名を主体にして文章の構造で分からせる必要がある。
そこで例えば、
Tokyo is the city from which I was born.
と書くと、そこから(東京から)私が形成されたという意味を加えるfrom があるので分かりやすい表現になる。あっ、in じゃないなとなることに大きな意味がある。
ここで、もし
Tokyo is the city where I was born.
にしてしまうと、Tokyo は、わたしにとって from か in か判別できないので分かりにくくなる。
ここでは、
Tokyo is the city I was born in.
Tokyo is the city I was born from.
か分からないという意味です。
じゃあ、この言い方から逃れる方法はあるのでしょうか?
「出身です」 を英語に直訳するとこれは出来ないのです。先ほども説明したように生まれを言っているのかそれ以外の説明をしているかハッキリと分かりにくい。
日本語と英語は違うので、日本の文脈に依存する方法では上手くいかない。
東京で色々な経験をし今の私がある を英語で言わないといけないのです。
もっと分解し、今の私があるを、今の私が形成されたにした方が理解が簡単になる。
それであれば、
I have been doing lots of things in Tokyo, as a result of that, I have shaped my personality.
となりとても文章が長くなる。
それに比べ、東京という都市が特別でそこから新しく生まれ変わったみたいな背景を持つ from でまとめスッキリする方法もある。
そうすれば、
Tokyo is the city from which I was born.
のように、文字数が少なくなります。
そうして、東京での出来事や思い出などを表現すれば分かりやすくなる。
I am from Tokyo.
は、単にそこから来ましたという意味があるけど生まれは想像できず、そしてTokyoでの経験は表現されない。
I was born in Tokyo.
I was born from Tokyo.
Tokyo is the city in which I was born.
Tokyo is the city from which I was born.
のように、上の4文はin と fromが非常に意味を持つ例です。
しかも、全部意味は違う。
かといって、
I am from Tokyo.
とも全然違うニュアンスです。
前置詞は、大きな意味を持つし文章構造を書けることも大きく意味が違う。
これが分かるようになると大きいです。
日本語から英語に単純に直訳だけでは、こういう部分が欠落しているので文構造を使いこなせない。意識が必要だという例にもなります。