自分の声を知ってますか?
英語、特に英会話をマスターしたいなと思っている人は、もちろん発音も大切な要素の一つです。
しかし日本では、みんなの前で、あまりはっきりと口に出す練習をしていません。どうしても読み書きの比率が多くなっています。
そのため、はっきりと声を出すのが恥ずかしく感じる人がいてもしょうがない事と思います。
こんな事書いてる私も昔はそうでした。
昔ピアノを習っていて、先生になるのも良いかな?と思っていた時代もあります。
試験の準備中、自分の演奏を録音していました。後から、改善するためです。
それを後から聞くのさえ、なんか恥ずかしいような感覚がした。
家庭の環境も幼少期は、いろいろあって自分の本当に言いたい意見を言うことは出来ませんでした。ずっと自分の気持ちや考えている事は押さえ込んでいました。そうする事が最善と考えた結果、我慢して黙っている事が多かった。良い子でいる必要があったし、そうすべきでした。
そうしてるうちに、人前で話すことなんてとんでもない慣れない事になっていきました。
緊張するし、言って良いのかと考えてるうちに口から出ません。
私は一人っ子なので、苦しい事は人に言えず、本読んだりして空想するのが好きでした。そのため、読めるようになるのがすごく速かったです。
ある日、学校で音読させられた時、ただ自然と読んだだけなのに、周りに笑われました。しかし、なぜだか理解できなかった。ただ不思議でした。
先生は、登場人物の台詞がリアルだったと褒めてくれました。からかわれたのと褒められたのが同時でした。
そこで、言葉にするのは難しいけど、なんだか“なるほど”と感じました。
それから徐々にピアノの発表会でも試験でも緊張しなくなっていきました。
何も人前で言えない自分では困る。そう思った私は、友達に誘われた演劇部に入り、人前で表現するものにはとても忙しくなんだか自分ルール的に強制的っぽく参加し始めました 笑
そして驚いた事は自分の声を知らなかった事です。いや正確に言えば聞く機会があったのに避けていたんです。聞いてもいないのに、変な声だろうとか思って聞くのは恥ずかしいと勝手に判断していたんです。
母親は声が悪いと祖母に言われていたようです。私は祖母の母や祖父に対する態度はとても嫌いでした。
そして、父親の話し方があまり好きではなかった私は、自分の声も悪いものと勝手に判断していたんです。両親の会話も好きじゃなかったし…
しかし、実際は両親共に特に変な声でもありませんでした。思い込みって怖いです。
そもそも、良い声悪い声なんてありません。
良い悪いは人が勝手に設定してるものだから、いくらでも変化します。好みによっても大きく変わるすごくいい加減なものなんです。
人前で声を出すようになり、聞く機会も同時に得た私は放送委員も立候補しました。平気になったんです。
これは、職員室の一角の部屋でエアコンが効いてて夏はとても良かった 笑。生徒の部屋は暑いのでとても良い活動でした。特権ですね。
しかも何故か言われたことをアナウンスするだけで先生達にありがたがられる !
味しめました笑。最悪ですね 笑笑。
そういえば、ラジオ好きで良く聞いてたなとも。
自分の声を出す事が平気になったら、自分の声を聞くのが恥ずかしいという気持ちも消えていったんです。
そして、人に少しずつ自分の言葉で伝えられるようになったんです。
これって全ての人にとって、コミュニケーションにはとても大切な事です。
英語という言語を学ぶ時もそう、特に会話には必須です。
英語という言語が生まれた国は、日本ではない。
音の質も出し方も日本語とは大きく異なる。慣れるまでは、自分の声に意識を運ばなければその音を英語らしく話すように効率的に練習できないんです。
自分の声を知ってますか?
現時点の、自分の「声」を知らなければ、どうやって発声しているのか分からないんです。
それと同時に、何が自分の「声」か分からないんです。
自分の声がどちらに向かっているか理解して、英語を話すのと理解しないで話すのとでは、言語的にも姿勢的にも大きく異なる。
聞いてもらえるような声が出ているか?
どこに声を届けたいのか?
なんで声を出したいのか?
それが出来ていなければいないほど、英語圏ではそれでは無視される場面は多い。
声をしっかりと出すには、まずは恥ずかしがらない。自分の声を認め聞く事に違和感なくなるのが先と思います。
最初は、簡単にスマホとかで録音して自分の声を聞いてみて知ってみる事から始めるのが良い。
日本語でも英語でも良いんです。
そして慣れていく。
オーストラリアの大学では、ビデオプレゼンテーションを提出する教科がありました。
最初は嫌がる子もいたけど、嫌でも提出までに見直さなければいけない。何度も繰り返し…
それで結果的に最後には、最初よりはみんな慣れていきます。
そして、終わった頃には何かしらの変化がありました。
みんな学校教育で、人前で意見とかを発表する機会が多く与えられています。声の大きさや明瞭さ、そして立ち振る舞い方も評価されます。
そうやって人に対して、自分の「声」を出すという事に慣れている人が多いんです。
英語以前に、まずは自分の声を知ること。そして、それは恥ずかしくはないと思う事が大切と思います。