柔らかいはずのmayが結構キツいニュアンスがある話

英語を学んだ事がある人は、may という助動詞を見たことがあると思います。

まず、復習としてmay の意味を最初におさらいしておきます。

mayは大きく分けて3つの意味があります

教科書風に書けば、

許可 ~してもよい
推量 ~かもしれない
祈願 ~しますように

となります。

こう習っているので、may は柔らかい感じの表現という印象を持っている人が多いと思います。

実際、may は50%の確実性と教えられている場合も多いからかなり曖昧な表現という印象を抱きやすいものです。

ただ、イギリス英語を多用するオーストラリアに住んだ経験からこのmay の印象が私の中で結構変わりました。

なんと、柔らかいはずのmayが結構キツいニュアンスを持っているんです。

明らかに義務になっている法律に準ずる文書にもこのmay を使った文章が使われている。

法律というからには、そんなに甘くなくてもし従っていなければ何らかの罰則があると捉えるのが当然。

そんな文書にmay が多用されているのは、なんだか私自身あまり好きではなくしっくりしません。ただ事実です。

もし、mayをそのままの50%の確実性という意味でとって法の元からの警告を、“これは守っても守らなくてもどっちでもいいよね”という風にとったらかなり危険と思わないとまずいです。

明らかに、may なのにmust (とても強い可能性を持つ助動詞)のような結構キツいニュアンスを持っているのが事実なので、、、

例をあげると、

You may require….

という文章。

ここでのrequireは日本語にすると「命じる」という感じの意味。

ここで、

“へええ、そっか!命令なんだけどmay で緩和してるんだな!だから、そんな真剣に守らなくても大丈夫だよね!”

なんて捉えたら大間違い。

法律に準ずるものであれば当然、罰則があるわけでmustくらいに考えてちょうどいい。

正式文書だから、丁寧語みたいなニュアンスで使っているだけです。

“お前、やれよ!じゃないと、罰与えるぞこのやろう!”

と心の中で思っていたとしても、大人の対応として

“こうして頂きたいです。”

と言っていると捉えると分かりやすいかなと思います。


あと、外国に滞在するための公的文章の代表格であるビザの規定でもこのmayは見かけます。

If you don’t comply with 〇〇, you may cancel this visa.

とかこんな感じの文章。

日本で習ったとおりに訳してしまうと、may は50%くらいなので、

“もしあなたが〇〇を遵守しなければ、あなたのこのビザはキャンセルされるかもしれません。”

に訳せてしまう。

でも実際はもしビザのルールを守らなければ、法律違反なので甘くない、即キャンセルされる。もし、キャンセルされなかったらとてもラッキー程度に思った方がいいんです。

だから、may が推量なんて思ったらとんでもない、断定に近いmust くらいに思った方が良くてかしこまった丁寧表現としてとるべきなんです。

実際は、

“もしお前がこのビザの〇〇の規定を破ったら、即キャンセルされても文句言うなよ!今ここに書いといたからな。しっかり胸に刻みつけとけよ!!!”

くらいに読み取ってちょうどいいんですよ。実際は、、、

だから、may = must くらいに思っておいた方が安全な面もかなり多いという事実に溢れています。

ルールは絶対で甘くない。その場合は、mayはmustの丁寧語くらいのニュアンス。。。

この事を私は公式ではイギリス英語圏であるオーストラリアという国に住んで初めて知りました。

柔らかいはずのmayが結構キツいニュアンスがあるというのは教科書で習ったとおりに直訳しているだけでは分かりません。

文脈や状況を見て言語は理解しないとまずい一つの例です。

他にも英単語についての記事ありますよー

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