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印象の違う「願い」
英語でも、願いを表現する単語があります。
そして、「願い」を表現しても単語によって印象が変わる。
「願い」の印象には、2つあって
ポジティブ と ネガティブ がある。
願ってるのは、常にポジティブでもないんです。
たとえば、
「私は、ピアノを弾けるようになりたいなあ。」
と英語で表現しようとします。
ポジティブかネガティブかを決めなければいけません。
必ず、弾けるようになる見込みがあれば、先は明るい。なので、ポジティブ。
けれど、その逆で不器用すぎて楽器演奏自体が叶わないから、無理に決まっていると思っている場合もあるでしょう。その場合は、ネガティブな感情があるはずです。
この考え方には、叶うか叶わないかは一旦隅においても願うことはできるという考えが裏にある。
簡単に言えば、叶うと思ってればポジティブ。
叶わないと思っていたらネガティブ。
ここまで頭で考えてから、単語を選びます。
ポジティブに叶うと思ってたら
I hope I become a piano player.
ネガティブに叶いっこないと思ってたら
I wish I became a piano player.
となります。
これが、hope と wish の使い分けです。
なので、wish は、絶対に無理!! みたいな感情が湧いてる時にも使えてしまう単語なのです
I wish I became a bird.
「鳥になれたらなあ。」
みたいにも使える。
この例だったら、叶いっこないと簡単に分かりますがそうでもない意味でも使えるんですよね。
だから、wish は本来かなり悲観的に考えている場合にも使えるから、hope よりは暗いイメージなのですよ。しかも願望は強いイメージなのにです。
もっと噛み砕くと、
hopeは、
I hope I become a piano player. は、
「ピアノ弾けるようになりたい。それは叶うんだ!練習してるぞー!」
みたいな雰囲気なのです。
その一方で、wish を使うと
I wish I became a piano player. は、
「ものすごくピアノ弾けるようになりたいんだけど、絶対に無理なんだろうなぁ。願うだけでもさせてくれ…。」
みたいになる可能性もあります。
それか、
「ものすごくピアノ弾けるようになりたいんだけどなあ。けど、無理だろうなあ。」
みたいに言ってるだけでやらないみたいな時にも使える。
wish を使うということは、そういう風に思われるリスクがあるという事です。
それで、何というのかな…。
星に祈るみたいな、ホワッとしたイメージもある。奇跡を運んでくるみたいな。
それだったら良い意味だけど、
かなり遠回しな雰囲気もある。
だから、今の時期だとカードとか送る時に使います。遠回しだと、ちょっと丁寧っぽいみたいなのは英語圏も割とある…
前向きな分かりやすい表現が好きな人は、hope での表現の方が好きです。スッキリしているので。
最近、ディズニーで Wish という映画が公開されてるけど、アメリカでは前評判はあまり良くないです。
このwishの言葉のネガティブイメージも、影響しているのかなって気もします。
「願い」にも印象の違いは大いにある。
悲しげな話かな…と思われるようなリスクがある題名の付け方なんです。
それとか、フワフワしてキラキラ系みたいな話かなとか…
いちいち泣きたくなる人も出てくるから、お涙頂戴が嫌だなという人は嫌いやすいと思います。
英語圏でボロボロ泣いたとか言ってる層は、wishかーーと思って悲しくなってしまった人も一定数いるかと。ある意味、wishの影響が効いてる人かもしれない…
翻訳は、字数もあるので全て表現できません。
だから、wish とhope をしっかり理解できないと、ここまで解釈できない。単語の意味を細かく背景まで理解して、意味を正しく取るのが大事です。
どの単語を選ぶかで、「願い」を表現するのにものすごく印象が変わるという話でした。
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英単語についても、いろいろ書いています