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“まあまあ”とみんなで言う日本人
オーストラリアに滞在を始めてから、初めて行った語学学校で何人か日本人に会いました。
お決まりの挨拶“How are you? (お元気ですか?)”の挨拶が飛び交う中で色んな国から来た生徒達が様々な返答をしています。
わたしは正直、全く気にかけていなかったんですけれどある一人の子が、
「日本人はすぐ、“まあまあ”って言ってそれで直ぐ終わるよね…」
と言ったんです。
なるほど、確かに決まったようにすぐに
So-so.
を言う人が多すぎる!と気付きました。
そういうわたしも、言っていた事はあるのかもしれません。(おぼえていないですけどね…)
日本人は、so-so (まあまあ)とすぐ言うと指摘したその子の発言を聞いてから、少し意識して聞いてみることにしました。
すると、
確かに!!
と驚愕したんです。
そう言わなくては、いけないのか?何か決まりでもあるのか??と錯覚する程にSo-so.の確率が高い!!!
別に間違えではないけれど、各国の生徒からや現地の人間からSo-so.と聞いた事は殆どありません。
日本人の合言葉のように使われている事に気づき、何故だろうか??と不思議な気持ちになりました。
みんなが言っているから、もしくは誰かから聞いたり習ったりしたからでしょうか??
同じクラスになった子や、シェアハウスしていた時のシェアメイトとかになんで皆んなSo-so.を言うのか聞いてみた事があります。
「えっ、とりあえず何言っていいか分かんない時に便利じゃない?そう言っとけば、あれこれ聞かれなくていいよね??」
「特に意味ないけど、みんな使ってるし便利だよね!」
「別に特に言う事ないし、良くも悪くもない。普通だから。。。えっ?なんでそんなこと聞くの?」
「てか、他に言い方あるか知らん。習ったから。」
とか大体こんな感じの人が多かったです。
それで、なぜか宇宙人を見るような目で見られます。
これからわかる事は、“みんなが良く使っているから”それに疑問を持たずその表現を多様するという点です。
話し方に、その人“らしさ”がない事のあらわれです。
わたしが何故わざわざこんな事を色んな人に聞いてみようかなと思ったのには2つ理由があります。
1つ目は私自身が何故“みんなして”、同じ表現を使ってそこで切り上げるのかと疑問に思った事。
もう1つの理由は、クラスで良く喋るようになったコロンビア人の子が
「日本人は仲良くなりたいと思って、まずは挨拶からと思ってHow are you?とか言って声かけてもみんな同じ表情できみ悪く笑いながらSo-so.って言って話を終わらせてしまう。不思議だったから理由を聞いてみた事あるけど、みんな意味不明に笑ってるだけで誰もちゃんと答えてくれなくて訳がわからない。どうしてなんだろう?分かる?」
とたずねられたからです。
みんな(日本人)が使っているから使う。これ以上話が長引きたくないから使う。便利だから使う。
が簡単にまとめると大体の理由です。
だけど、私がたずねた日本人は英会話上達させたくてオーストラリアに来た人達ばかりでした。シェアメイトに限っては家の中で英語しか使ってはいけないとのあまり効果ない謎ルールを設けた人達です。
ちょっと、待って!?英会話上達させたいんじゃないの?
と余計に頭が混乱しました。
みんな(日本人)が使っているから使う。便利だから使う。
は、自己完結している理由だし相手に伝えたいという気持ちが欠如しています。海外に出ているのに、他の日本人と合わせる事や自分がお決まりの表現使ってると楽だからという相手に意識が向いていない理由です。
これ以上、話が長引きたくないから使う
は、英会話上達させたい人の態度とは全く真逆です。
まあ、どちらにせよ相手と向かいあいたい気持ちはない状態の人が多い。
これでコミュニケーション力を他の国の言語で上達させる事が出来るわけありません。使う機会を自ら潰しています。
それに相手がHow are you? と挨拶をきっかけにして、その人と話し色々知りたいと思っても自己開示しない個性がない返答のみからではその人自身が何もわからない。。
前述したコロンビア人のようにたずねても、ごまかし笑いをして逃げるので不信感しか与えない訳です。知りたくて聞いても、何も答えが返ってこないから、、
“話したいのか、話したくないのかどうかも分からない”
“意味不明で訳分からない”
となります。
意味不明だから聞いても答えが返ってこないから、変な印象にもなります。
海外で英語上達させたいのに外国人と向かい合いたくないなんてのは論外ですが、言い方が他に思いつかないなら調べてでもいいから声に出せば良いし、その方がよっぽどマシ。正直に“他に表現を知らないんだ”と言って教えてもらっても良いです。
ともかく話さないと、英語なんて上達しないんです。
“まあまあ”ととりあえず言って切り抜けるみたいな気持ちで英語上達するなんてあり得ないです。
世界の人達は今やスマホで簡単に英語表現が翻訳出来るのでそれを使いながら会話したりする人もいます。
調べながら即真似して話す事をして、上達するまではそれを実践している人も見ました。
別に英語はネーティブスピーカーだけが使う言語じゃないので日本人が完璧に使っていなくても誰も何も思わないし期待もしていません。
逃げの姿勢や感情が外部に伝わったり、自己完結して相手がない対話をしている事が伝わる方が余程問題。
もうとっくに日本人が英語出来ない事は世界にバレています。今更、変に切り抜けようという姿勢をとる方が気の弱さが周りに伝わり恥ずかしいと気付くべき。
ポジティブにどんどん話すだけで、この子は他の日本人とは違うなと思われます。そしていつかは英語使いになる事が出来ます。
ずっと出来ない事を隠そうという意識が知らないうちに働いて、相手があるはずの対話で相手の気持ちを考えず自分が恥をかかないようにとばかり考えてしまう。
その事こそが、コミュニケーションの本質を履き違えていて恥ずかしいです。
So-so. はみんなが使っていて便利だから、その場を切り抜けられるから、、
もしそれだけが理由で使っていたら、それはもう対話じゃないんです。そしてそれは相手に伝わります。
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