見出し画像

あちこちで交わされる雑談

オーストラリアに住み始めしばらくするまで慣れなかったことは、人との距離感です。

日本では、面識のない人同士があちこちで雑談を交わす機会はあまりないのではないでしょうか?

もちろん地域性や環境によるのではと思いますが、そこまでフランクに話さなくてもあまり浮きません。性格は人によって様々ですが、接客業でもしていなければそこらへんで目に入った人と言葉を交わす機会があまりない人もいるのは当然です。

しかし、オーストラリアを始めとする英語圏では公共交通機関の移動手段を待っている間や乗っている間。そして、エレベーターに乗り込んでいる間でさえも、気軽に雑談する人が日本にいるよりもとても多い傾向がありました。

地域性や職業性によりこういった環境に慣れている人は、なんとも感じないでしょう。しかし、それ以外の人は慣れるまでは結構気が休まらない人もいるかもしれないなとも思いました。

そして、接客業の人は人に話すことが苦でない人が多いですから例えばちょっと用事でお店に電話をかける。または、問い合わせ窓口に電話する。そんな状況下でも、雑談が始まることはとてつもなく多かったです。そのおかげで、ずいぶんと雑談力を鍛えられました。

カスタマーセンターはインド系の気さくな人達が請け負っている比率も高く、なんと用事以外に30分以上も話した。そんな経験さえあります。ただの世間話なのですが……。

天気のことから始まりそれだけで10分くらい話す。そんなこともありました。

英語圏ではこういうあちこちで交わされる雑談が特別ではなく結構あるよと知っておくと、心理的に余裕ができるかなと思います。

その延長として、挨拶を交わし合う習慣もあります。例えば、ちょっとしたお店では入店する時や出店する時に挨拶を交わしたりなんかも一般的。

日本でも接客が良いお店なんかだと、ひとりひとりのお客さんとコミュニケーションをとり信頼関係を築くため、こういうことをしているお店もある。それが全体的な傾向なんだろうという感じ。

さて、だからと言って、ともかく会った人に頻繁に積極的に話しかけなければ!なんて気負ってしまうとただの変人になってしまいます。これは、日本の感覚とそこまで変わらないでしょう。

違うのは、その場の空気感や状況を読み上手く対応することが必要という点。

日本は、歩きながらスマートフォンを見たりそれでなくても下を向きがちに歩く人が探さなくてもなんとなく目に入ります。その延長で、人とすれ違う時近くにいる人やその場の状況を見ていない人が多い。

これは安全上の観点からも好ましくないし、オープンマインドではないんだなというメッセージを発していると相手側からしたら思われてしまう率が高まる。

西洋は個人主義で相手のことを気にしないと思いがちですが、意外とそんなことはなくプライベートな時でも他人がそのスペースにいることを意識できている人が多いともいえる。その上での個人主義。

一方で日本は、他人が多くいる場所では意外と個人主義で周りの状況を結構見ていない。その違いがある。関西と関東、また都会と地方でも差はあるとは思うのですが。

英語圏では、あちこちで交わされる雑談は珍しいことではない。英語を学習している方は、そんな事実も頭に入れておくと良いかなとも思い、今回はあちこちで交わされる雑談について書きました。

いいなと思ったら応援しよう!