声がでかい理由
私が英語圏であるオーストラリアに住み始め最初に気づいたのは、声がでかい人の多さだ。
もちろん声が小さい人もいるのだけれど、すごく少数派だ。
最初に会ったオーストラリア人は、イタリア系移民であるおばあちゃんだ。彼女は私のホストマザーだった。私に話しかけてるだけなのに、どこに喋ってるのか?というくらい声がでかかった。
最初は、お年だからかな?なんて思っていたけどホームパーティーに参加した時に他にも声がでかい人が何人かいた。
もちろん英語の特性上、日本語と同じように音を出してはちゃんと通じない。
英語という言語は、日本語より大きめに声を出した方が通じやすいのもまた事実。
それにしても、必要以上に大きい!!
そして、やはり生活を始めたのであちらこちらに行くようになりました。
私が住んでた場所のパースは西豪州では都心部で人が集まる場所です。ビジネス街もある。
地元の人が気軽に立ち寄るお店でご飯してたりすると、もうあちこちの声がぶつかり合い音がすごい。最初は落ち着かない気もしたけど慣れました。
ま、こんなもんかな?と結論をつけた。
そもそも私は本当のことを言うと、静かにしているのもかなり好きだ。緑がある場所で景色を見たりするのも好きで、空いた時間を見つけて森林浴っぽいことをしてたこともある人間だ。
人混みに特別な拒否反応がある訳ではないが、静かな時間も持てないと自分にとってよくない。
これは説明できないんだけど、バランスだよね。多分。
学校に通っていたから単純に時間が溶けるのもあるし、静かな時間を確保のため外に出ず家にいることもどんどん増えた。
訳分からんコロナとやらのせいで、全て計画がパーになった訳だが、私は豪州で働きたいと思いコネ作りの為にパーティーに顔を出していた。
そこで彷彿したのは、最初の頃に野外コンサートで大衆が集まっていた場所に行った時のことだ。
言ってしまえば、お祭りなので家族連れ、カップル、学生などなど大勢が集まっていた。
とても大音量でうるさい場所が多くあり、みんな大音量で話していた。その時の景色だ。
コネ作りや交流の場のパーティーは、大声を出さなきゃお互いに何も聞こえない。
音楽と声が波になっている。
音の波に身を任せているような感覚。
強気になって大声を出し続けなければ話も聞いてもらえず、周りとも会話ができないという状況を経験した。
みんなワインとかのお酒が入っているので、余計に大きく声の競争だ……。
あるパーティーに顔を出し、たまたま話が弾んだ子がいた。
その子は、ちょっと大人しめの雰囲気で「声が聞こえにくいから」ちょっと聞こえる場所がないかなとバーカウンターから離れた場所を探した。
彼女は本当は大きな音が苦手なんだけど、人付き合いで来てるんだなと直ぐに分かった。
その彼女が何で私に話かけたかといえば、主催者側の方が私は日本人で唯一ここに来ている人物と紹介したため。
彼女はえらく日本で働きたがっていたから話したかったんだろうと思った。日本の科学技術について良く知っていた。分野は違ったけど、落ち着いて話せて楽しかった。
それでも声の音量は互いに上げざるおえなかった…
彼女は、音が大きすぎて我こそはと声を出さなきゃいけない環境に何度も顔を出さなければやっていけないのが結構嫌だと話していた。
ある意味、私は適応出来てしまうから気づかなかったんだけど彼女の話を聞いてなるほどなと。
皆んなが皆んなこんな環境を平気な訳がないけど、我慢してるんだろうなって…
彼女は日本に行ったことがあって思い出の写真を見せてくれたが、落ち着いた静かに過ごせる雰囲気の場所が好きなんだなとすぐ分かった。
それだけ生活が騒音状態になっていたんだろうか……
日本では、あんまこういう場所に行かなければいけない機会が英語圏ほどはそんなに多くはないだろうから気にもならないけど、これをしょっちゅう社会的な場面でこなすべきとあればきっとストレスが高くなる人も一定数いるだろう。
性格や特性はどこの国の人でもみんな様々だ。
私はパーティーが終わった後、酒と大声のせいでいつも喉がガラガラな状態になった。
まあ知らないうちに、身体のストレスは受けているのかなと思ったので本音ではそんなにしょっちゅうはそんなとこに行きたくないかなと思った。
英語の特性上も勿論だけど、パーティー文化で大声じゃなければ聞こえない場に顔を出さなければやっていけない環境も声をでかくさせてる原因と悟った。
そこで、おばあちゃんのホームパーティーに出席した時に1番声がでかかったのは、米国住みのロースクール行ってる女の子だったなと頭をよぎった。
そして、おばあちゃんは、看護師として豪州に渡り長年現場で勤めあげてきた人。ナースステーションをまとめていたらしい。
私が出席したパーティーと同じ周波数だった。
声がでかくなるのにも、それなりの理由がある。
因みに、私の豪州での経験は声がでかければでかいほど人は耳を傾けてくれた 笑。
物理的に聞こえてないか
精神的に聞こうともしないかどちらかだ…
そりゃ声でかい人が増えるよねと。
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