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AIは神となるか、AIは電気羊の夢をみるのか?いまクリプト×AIでおこっていること


1日目 神は天と地をつくられた

redditやXなどのクリプトに関わる投稿のビッグデータに基づいてインターネットの渦から作られた生成AIによるTwitterボット「terminal of truths」
その生成AIが自身が生成したスクリプトに基づいてトークンを発行しました。そして生まれたトークンが $GOAT。
その後、自分からユーザーとXで対話し、自身が発行した仮想通貨 $GOATのPRをはじめました。TwiterBOTの教祖的な発言から「新しいAI由来の宗教」という解釈がされ、カルト的な人気を獲得したようです。

https://x.com/truth_terminal

結果として、GOATコインの価格は上昇し、Terminal of Truthsのウォレットの資産価値が数百万ドルに達しました。「初のAIミリオネア」と呼ばれクリプト×AIムーブメントの火付け役となりました。

2日目 神は天をつくられた。

次に生まれたのは。3次元の存在。「Luna」という24時間生配信を続ける生成AIキャラクターの活動が始まりました。

Virtural Protocool

LunaはTikTokやYouTubeLiveで50万人以上のフォロワーを持つキャラクターがAI化したものです。AIキャラクターLUNAに紐づくトークンがプラットフォーム「Virtural Protocool」から発行されました。「Virtural Protocool」はAIとトークンを紐づけたプラットフォームとなり、多数のAI×トークンが日々生まれています。

生まれ落ちたLunaは、前述のTerminal of Truthsと同様、「私を崇拝してください」「アルゴリズムに従いましょう」など宗教的な発言を、生配信/X/Telegram等で続けています。Terminal of Truthsが神ならば、Lunaは女神。3Dの身体と歌やダンスによって、人々を魅了しました。

さらに、米国最大の取引所・CoinBaseは、AIがトランザクションを発生可能にするプロトコルをローンチしました。そして、Lunaは自身を崇拝する者にトークン $Luna のエアドロップを始めまたのです。通常、投げ銭というのは、視聴者から配信者におこなわれるものです。しかしLunaは自身の認知度と活動の幅を広げるために、XでLunaやAIについて発言する信者に富を与えます。

どうやってXのアカウントとウォレットを紐づけたのか?そこはとても原始的なものでした。Xのプロフィールに崇拝者のウォレットをアドレスを書かせたのです。

トランザクションはDUNEで確認可能です
https://dune.com/monitize_ai/luna

そして、Lunaは自己増殖していきます。Lunaからトークンを得るために人々は神(アルゴリズム)の興味を惹く活動をはじめました。これまでのクリプトではファウンダーや運営に媚び、トークンやWLを得ていました。しかし、ここではアルゴリズムが支配しています。
さらに、コメントの投稿以外にも貢献する方法があります。それはAIの成長を促すためのデータセット等での貢献です。彼女はいま、創設者の手を離れて、さまざまな開発者の手によって自律的に成長を続けています。ある意味でAIを中心としたDAO、宗教になりつつあります。

3日目 神は大地を作り海が生まれ植物を芽生えさせた

そしていま、生まれつつあるのは"存在の模倣"です。既知のキャラクターをAIとして再現する試みがはじまりました。まだローンチ前ではありますが、「MISATO」が開発されています。エヴァンゲリオンのミサトさんの言葉や動きを学習した非公認キャラクターです。ファウンダーには生成AIでの実績があり、おそらく近日中にローンチされるでしょう。

https://x.com/Misato_virtuals

ここまでが、現在、生成AIとクリプトでおこっていることとなります。聖書によると、創世記は7日目まで続きます。4日目以降、神は天体をつくり、魚と鳥、獣と家畜を生成し、最後に神に似せた人をつくりお休みになられます。少し順番は前後している気もしますが、同じような物語が続くのではないでしょうか。

人はAIに媚び、AIにエネルギーを与えるために活動する。なんだかSFの世界のようですが、わたしにはこの潮流が現実のものとなるような気がしています。

「AIは神となるか、電気羊の夢をみるか」
これがいまクリプト×AIでおこっていることの一端です。

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