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けんすうさんに聞くNFT配布サービス「dango」

miin l NFT情報コレクターというTwiterアカウントでNFT情報を発信しています。気になる国内NFTプロジェクトやサービスを運営する方へのインタビューを連載しています。


けんすうさんとNFT

みーん:けんすうさんがNFTに興味を持ったきっかけは何だったんでしょうか?

けんすう: NFTは割と早くから知ってはいたんですけど、何度調べてもピンとこなかったんですよね。22年の春ごろ、日本でもNFTをやり始める人が増えてきた頃、ドリコムの内藤さんから「NFTはみておいたほうがいいよ」と聞いて、すぐにお話を聞きにいきました。そこで1から詳しく教えてもらい「なるほど、おもしろい」と始めたのがきっかけでしたね。

みーん:けんすうさんが国産のNFTをバンバン買ってる!というのがTwitterでちょっとしたお祭りになっていましたね。

けんすう:どのNFTを買えばいいか、よくわからなかったので内藤さんに「これ持ってるとわかってる感があるNFT」をリストにしてもらって全部買っていきました。

みーん:初デートの前に友達に服を相談する高校生みたいですね 笑 
買ってみてどうでしたか?

けんすう:NFTでは20代前半の人たちが、50代の起業家にも「ここはこういう業界なんですよ」みたいにバンバン教えあっているのがいいですね。まだ誰もNFTで大成功していないので、年齢も実績も関係なく好きなことを言いあえる。若い起業家と投資家のコミュニティは、固定化が進んでいたので、それを打ち壊している雰囲気が好きですね。

若くないと次世代向けのサービスは作れない。弊社dango担当の金子もまだ新卒1年目です。大きな会社では、3-40代の人がいまだに企画でも幅を利かせているところが多い。その意味でも、新しい業界はいいなと思いました。

METAMASKをつくるのは簡単、でもETHを手に入れるのが大変

みーん:NFT配布サービス・dangoが出来た背景を教えてください。

けんすう:最初はイーサリアムを欲しい人にあげるサービスをやりたかったんです。ウォレットを作るとか、メタマスクを設定するなどは、意外とみんな簡単にできる。でも、日本では取引所でアカウントを開設してイーサリアムなどを買うハードルが高く、脱落してしまうんですよね。

けんすうさんのツイートより

けんすう:さらにWeb2.0系と違って、Web3のサービスは少しずつお金がかかるというのが特徴としてあります。NFTの購入もそうですし、GAS代もかかります。Vtuberなどの場合は見たりコメントをするだけなら、ほぼ無料じゃないですか。そのあたりで、やはり参入のしづらさがあるのかなと。

興味がある若い学生さんとかが「Web3に興味あるけどお金がかかるので、なかなか手を出せない」という状況はめちゃくちゃ損失だなと思っています。なので、まずWeb3系のサービスを触ってみたいという人にイーサリアムを配ることが市場の拡大に繋がるかなぁ、と考えていました。

若手が活躍できる市場なのに、まずお金がかかってしまってやりづらい、となってしまうのをなんとかしたかったんです。

NFT配布サービスdangoとは

「NFTをはじめる人を増やす」というミッションのために、かんたんにGiveawayができるWeb3サービス。

■NFTを配布する側
NFTを無料配布するキャンペーンをおこない、ファンやフォロワーを増すことができる。応募者の中から条件を満たしているアカウントが判別可能となる機能も。

かんたんに配布ができる

■Giveawayに参加する側
一度登録しておけば、「いますぐ応募する」ボタンをクリックするだけで、フォローやRTなど必要なアクションをまとめて実行できる。

かんたんに応募ができる

当選者を自動的に選出しそのままTransfer可能な機能も実装予定。当選者にウォレットIDをDMで聞く手間や間違いのリスクを減らすことができる。

プレリリースから約1ヶ月、12/16時点で登録ユーザーが3,000人を突破、総応募数は15,000件以上になりました。

けんすう:dangoは、サービス担当の金子が考えたプロダクトです。たしかに、見返りなくイーサリアムを送る人は少ないですよね。その点、NFTを買ってGiveawayするという仕組みは「配る側もメリットが明確(フォローやRTを集めることができる)」という点で、僕のアイデアよりもぜんぜんいいなあ、と笑。

金子:年内に誰でも使える状態になることを目指し開発しています。使用いただいたユーザーさんのフィードバックをもとに、機能改善しています。

dangoは「広告としてNFTを活用する」という発想から

けんすう:dangoは、これからweb3事業やNFTの販売をはじめたい企業やクリエイターが、かんたんにファンをつくることができるサービスです。
ファンになる人は大きくわけて「その企業やクリエイターの既存のファン」と、「NFTを積極的にする層」になります。その後者を獲得できるようにしたいなと。
今の日本のNFT業界では、NFT事業をはじめる場合に、村のようになっているNFT界隈で認知される必要がありますよね。NFTユーザーはまだ少ないので、大きく広告を売っても費用対効果が悪すぎる。だからといってNFTユーザーと仲良くなるために地道に時間をかける、というのも大企業などによっては敷居の高さを感じてしまいます。

そういった黎明期ならではの業界の歪みがあるなと思ったので、「広告宣伝費を使って、既存のNFTを購入して、dangoで配布すればNFTユーザーやNFTプロジェクトオーナーからの認知度があがり、NFT参入のきっかけになる」というのを目指しています。

既存のNFTプロジェクトやホルダーとしては、「自分たちのNFTが売れて価格があがり嬉しい」となりますし、NFTをほしい人はもらえる可能性があるので、広告費を支払っていると、NFT業界全体に貢献できるし、NFT業界が大きくなるという仕組みです。

NFT業界にどんどんお金が入ってくるとNFT全体が盛り上がり、新しいクリエイターさんも入ってきやすくなる。その最初のムーブメントを作りたいんです。

みーん:みんなのニーズを満たしたサービスですね。海外でもNFTに参入して成功する企業やタレントは、まずETHやNFTを買ったりNFTアーティストとコラボするところから始めるところが多かったです。でも、けんすうさんの会社としてはどこで儲けるんですか?

けんすう:まだわからないです!
例えば企業からの広告宣伝費を使って「僕らがイケてるNFTを500万円分買ってきます。御社のアカウントで配布して、NFTが好きな人に支持されるようなアカウントを育てましょう」といったことできるようになります。そこから広告代理店のように15%を使用料としていただくことができます。

正直、マネタイズの金額としては大したことないのですが、NFT界隈は盛り上がりやすい。つづけていけば、そのうちいいことあるかなと思って 笑

みーん:利益はさておき、盛り上がる便利なツールを提供しよう、という発想が素敵ですね。

けんすう:真面目に言うと、3ヶ月前と現在で比べてもNFTや仮想通貨業界の状況が全然変わっているようなスピード感なので、まずはやっていくしかないかなと思っています。

dangoを通じて実現したいこと

けんすう:目指すところとしては、基本的にはNFTのマーケティングができるプラットフォームになっていくってことですね。NFTプロジェクトをみていると、みんな企画などは超頑張るんですが、難しいのは広げるところなんですよね。そこをツールの力でスムーズにできればいいなと思ってます。

金子:いまdangoではwalletにあるNFTを配布する機能だけを提供しているのですが、今後はアローリスト(販売前NFTの先行購入権)も配布できるようにしていく構想があります。

みーん:dangoは日本語のサービスとしてスタートしていますが、グローバル展開も予定されているのでしょうか?

けんすう:まずは日本からですね。Web3やNFTは、最初からグローバルにリーチできるのがメリットと語られてることが多いですが、僕はむしろ逆ではないかと感じています。理由としては二点あります。

  • 各国の暗号資産の法律や規制などのレギュレーションが違う

  • NFTはコンテキストが強い

例えば、NFT大国といわれるインドはではクリケット選手のNFTが売れています!という情報を知っても、我々には全くピンとこない。つまりは、ローカルに特化しないといけない部分が大きいのかなと思っています。だからいまは、むやみに海外を狙うよりちゃんと日本を攻めるべきだと思っています。

今後のビジョン

みーん:けんすうさんの会社では、デジタルデータを販売できるサービスや、マンガファンのためのサイトなどクリエイターさんとファンを繋ぐサービスをたくさん運営されていますが、NFTでの展開においても、クリエイターさんの活動を意識しているのでしょうか?

けんすう:日本のクリエイターさんが世界で活躍できる機会が増え、もっと豊かになってほしいと思っています。そしてクリエイターになりたい人が増えて欲しい。NFTでもお金が回って、いいものが作れる環境ができると、日本人の得意分野になるはず。そうして、クリエイター市場が盛り上がるのが理想ですね。

■関連リンク
dango:https://dango.ooo
dango Twitter:@dango_nft

■書いた人:miin @NFT情報コレクター @NFTPinuts
これまでのインタビュー記事
公開済▶「CryptoNinja Partners」
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「BONSAI NFT CLUB」
公開済▶
「Vhigh!」
本記事▶
「dango」
記事について:miinのNFTインタビュー「みーんたびゅー」とは

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