29.もうじゅうぶんじゃないか

私は5年以上の付き合いを経て、全くの謎だった彼の私生活・・・自宅や家族・・・
彼のお母さんにも紹介してもらえた。
もうじゅうぶんでしょう、気が済んだ、と思った。

このまま彼と付き合っていても、結婚することは絶対にない。
ずーっとこの状態が続くのだ。どちらかがやめるまで。
完全に私だけが一方的に彼に気をつかい、彼の都合に合わせてきた。少しでも私の意見をいえば、「めんどくさい女だな」と罵倒された。

彼との未来はない。

知らない間に新しい家を建てていた彼。
そして、ひた隠しにしてきたその家のことを、私に愛想をつかされそうになったとき、引き止めるために教えてきた彼。

ないわ、と思った。

機嫌よく気まぐれで優しい言葉を言ったり、その後時々家に招いてくれたり、プレゼントをくれたり。
何度も彼と付き合うのをやめようとしたけど、彼から電話がかかってきたりして、無理だった。

もうこれ以上彼とお近付きにはなれない所まで、私は来たのだ。

最初の頃には考えられなかったところまで、来たのだ。

だんだん、気が済んできていた。
未練も無くなっていた。

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