沖縄離島めぐり 完〜帰りの道中〜
前回はこちら…
旅の最終日。
帰りの石垣空港に向かうバス車内での出来事。
バスが出発して15分くらい経っただろうか。
旅の帰路と思われる人たちの、旅の余韻と少しの疲れによる心地良いまどろみが漂っていた時のこと。
真後ろの座席に座る男の子が映画『千と千尋の神隠し』の歌を、それはそれは綺麗な歌声で口ずさんだ。
それがバスの窓から見えるサトウキビ畑や、広がる青空の景色にまぁぴったりで思わず涙腺が緩む。
全ての音が遠のき、歌声だけがバスの中に響き渡って
乗客の人たちも静かに聴き入ってるようだった。
それを今歌ったらだめよぼく…!うるっとくるから…
彼は耳コピして覚えたらしく、これ耳だけで覚えたのすごいねぇ、と褒めるおばあちゃんに男の子が一言。
「千と千尋、いっっちばんすきやからな、
しんけんにきかなあかんねん、しん・けん・にな」
(千と千尋一番好きやからな、真剣に聴かなあかんねん、真剣にな)
……私も何事も真剣に、精進します、と涙腺が締まる。
それにしても離島の景色にぴったりな歌をこの旅の最後に聴けてよかった。
ありがとう、千と千尋が一番好きなぼく。
同じバスに一緒に乗れた奇跡に感謝。
長い長い旅行記になってしまいましたが、読んで頂き、
思い出にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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