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鳴かぬなら

会社を退職するにあたり送別会を開いてもらい、
二次会はソファー席のあるバーに行くとみんなノリノリでワインを一気したりとお酒があまり飲めない私からすると異様な光景が繰り広げられていた。
私も一次会では日本酒を少々、二次会でも自分のペースでシャンパンやワインやら振る舞われたものを頂いた。

日付を跨ぐ頃、1人(♂)ダウンし帰宅、残された4人は家もそんなに遠くないと飲み続けていた。
が、そろそろ帰ろうかという午前2時。
1人(♀)が急に横になって寝始めた。
帰るよーと言っても動かない…からのリバースしては動かずを繰り返しもはやみんな汚れるゎ疲れるゎ…

漸く動けるか?という頃にもう1人(♀)が急に気持ち悪くなっちゃったようで、また惨事勃発。
が、その子はスッキリしたようですぐに回復。

さて、なんやかんやで午前4時を回った頃、漸く最初にダウンした人が意識回復して歩けるまでになったので、帰ることに。
が、タクシーに乗るなり住所も告げずに寝てしまうという悲劇。
なにしろこちらはその人の住所はおろか最寄り駅もなんとなくしかわからず。。
取り急ぎ、うろ覚えの駅までタクシーを走らせて、近くになったら起こして住所を聞き出そうとしたが、
これがまた意地でも起きない。。
すでにその最寄り駅までもだいぶ走らせており、もう1人下ろして自宅までと考えたら2万も行くんじゃないかレベルの距離のため、
少しでも金額は抑えたいし、さすがに早く帰りたいしという私としては、さっさと起きて住所を言ってくれ!と焦りつつ、その子が発した言葉を拾ってなんとか住所を探しあてた。
その間もう1人同乗していた私の部下(♀)はあせる様子もなく、子供に話しかけるように、優しく住所をひたすら聞いていた。

その子の対応を見て、自分の余裕のなさに気づいた訳だが、この余裕はお金やらなにも気にしていない(タクシー代は私が払う)からなのか、自然にどんな状況でも余裕を持てる子なのか。。

ここでふと、鳴かぬなら…ではないが、困った状況に陥ったらどうするかがこう言うときに問われるよなと思った。
さすがに、『鳴かぬなら殺してしまえ』とは行かないが、私はギリギリ『鳴かせてみよう』だなと。

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ねこいぬ愛が止まらない
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