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マンガ「バイト学生の最後のあいさつぶりで将来の幸せ度を予測した話」の反応がよかったので要因を考察しました

3月末に職場で学生バイトの子が卒業した時のマンガを描いたところ、Twitterで自己新記録の反応がありました。(あくまで自分比ですが…!)


「よかったときは何がよかったかを振り返っておくと再現性を持てる」

らしいので、自分なりの分析を記しておきます。

先にざっくりまとめますと、ポイントは7つ。

1.時期的に旬の内容だった(お別れ、桜)
2.多くの人が経験したことのある状況だった(最後のあいさつをする/される)
3.「自分の人生を良くしたい」という誰でも持ってる気持ちを満たせる情報があった
4.読みたくなりそうなタイトルがつけられた
5.余分なことを描くのをガマンした
6.カラーは全体薄目でポイント部分を濃くした
7.1コマめとオチの結びつきを意識した



1.時期的に旬だった(お別れ、桜)

この場面に立ち会ったのがすでに3月末だったんですが、これは年度内に出すのと出さないのでは反応が違うだろうな!と急いで描きました。

いつもネタは思いつくのに、描かずに忘れていくことが多いので、こういう旬ものを描くのはいい〆切効果があるなと思いました。



2.多くの人が経験したことのある場面設定だった(最後のあいさつをする/される)

バイトであれ、学校であれ、部署移動であれ、今までに同じ場面を遭遇した人が多そうな設定だったので、読み手が自分の経験を無意識に思い出して共感しやすかったと思います。



3.「自分の人生を良くしたい」という誰でも持ってる気持ちを満たせる情報があった

「マンガでためになることを描こうと思うな」と言われたことがあります。格好つけず等身大の自分の表現でよいという文脈でしたが、とはいえ、みんな人生を良くしたいと思ってるよなぁと反応を見て思ってます。

「あいさつはきちんと」「立つ鳥跡を濁さず」など既存のものではなく、耳慣れない「ピーク·エンドの法則」という言葉でそのへんの気持ちに引っかかりを作れたのかなと思いました。



4.読みたくなりそうなタイトルがつけられた

タイトルは内容をある程度描写する方が読まれるようです。
マンガも情報もあふれるほどたくさん流れてるから、タイトルでキャッチしないと絵力のみに頼ることに。それは厳しい!
いろんな妄想ふくらむあいまいなタイトルもスキですが、SNSではアンテナに引っ掛けることがまず第一歩。毎回悩んでますが、少しずつコツがわかってきたような気がします(気だけかも)。



5.余分なことを描くのをガマンした

私の未熟な部分のひとつに「思いついたことを全部入れたくなっちゃう」というのがありまして、それを今回ガマンしたのがえらかったです笑

このバイト学生ちゃん、東北出身で、高校卒業して2年制の夜間専門学校に通いながら、昼間はフルタイムでウチの職場で働いてたんですよ。偉すぎる!!同じくらいの娘を持つ身としては、もう、かわいくてね…!!!

始めは東北なまりも初々しくて、PCもほとんど使えなくて、電話に出るのも緊張してて…そんな思い入れの数々をつい入れたくなっちゃうのをガマンして、今回のポイントを伝えるのに必要なことだけにしぼりました

でも「ハッとしてグーじゃないよ☆」だけはガマンできなかった…
トシちゃん…!



6.カラーは全体は薄くしてポイント部分を濃くした

5の話にも通じるんですが、「ここがポイント」ということを際立たせると、読みやすいし記憶にも残りやすいかも、と濃淡を意識してみました。

あんまり濃い色ばっかりだと目も疲れちゃうし、薄い色ばっかりだとTwitterのサムネで目を惹くのが難しいので、うまくバランスを取れたらいいなと思っています。



7.1コマめとオチの結びつきを意識した

コミックエッセイ描き方講座で「1コマめと最後のコマの印象は特に大切」と教えてもらったので、今回は呼応させて桜を両方に入れてみました。

最後のコマのネーム、はじめは「大切なことを教えてくれてありがとう!」にしようと思っていましたが、私の感謝より、バイトちゃんの将来への祝福で終わる方がワクワク感が広がるなと思いなおして変えました。

それこそ「ピーク·エンドの法則」の「エンド」部分ですね。

ここに対する意識が今まで低かった(無難にまとめて終わってた)ので、今後も大事にして読後感の設計をしていきたいと思います。

最後に


私は本を読んだり、なにか調べたりするのがスキで、日々「おお、これはいいアイデアだな」「いい言葉知ったな」と思うことが多いんですが、悲しいかな情報がカンタンには記憶に残らないお年頃

こうやってマンガという形でアウトプットしておくとかなり記憶に残るので、ちょいちょい描いていこうと思います。
それが読んだ方の何かの足しになったらさらにうれしいことこの上なし。

今回まとめた7つのポイントを使って同じようによい反応を再現できるのか、試していきたいと思いますので、よかったらTwitterのフォローよろしくお願いします。

https://twitter.com/miiikichii

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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