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ナイトレジャーの撮影現場で体験したフリーランスカメラマンの失敗と学び


こんにちは!フォトグラファーのミヤタケヨシノブです。
いつもご覧くださり本当にありがとうございます。

■エピソード

私はフリーランスのカメラマンとなり数年が経ちました。
フリーランスのお仕事は収入も不安定になりがちとか、
大変だっていうのを聞いたことある方もいるんじゃないでしょうか?

例に漏れず私の場合もそうで、
正社員のカメラマンの時とは違い 思うように仕事が取れず
収入も不安定だったり、さまざまな困難がありました。

恥ずかしながら家賃や光熱費が支払えず止まってしまうことや
真冬に真っ暗なお風呂の中で、冷水で頭を洗いながら凍えたあの時の記憶は もう笑い話しですが今でも鮮明に覚えています。

今回はそんな駆け出しのフリーランスカメラマンのころに経験した
ナイトレジャーと呼ばれる界隈のお仕事で体験した失敗や気づき、
学びについてお話ししてみたいと思います。

お金が本当に足りなくて、
月々の支払いがまともに出来ない時期がありました。
何か仕事を探さなくてはと、たどり着いた仕事のひとつに 風俗店のキャストさんのパネルを撮影するカメラマンの仕事があったんです。

希望すれば日当でお給料が頂ける条件だったり
これまでにもブライダルやサロン、スタジオでの撮影業務経験はあったので、 「要領を掴めば何とかなるだろう」という気持ちで挑戦する事にしたんです。

でも、やっぱりここでもいくつもの失敗がありました。
しかしその失敗の経験の中には カメラマンとして、またフリーランスとして大切な学びにつながる出来事があったんです。
今回は私のターニングポイントのひとつになったと言っても過言ではない
失敗から気づいたことや学びになったエピソードを紹介しようと思います。


■失敗

〜継続した仕事に結びつけられなかった〜

まず最初の失敗は、仕事を継続的に頂くことができなかったことです。
私は3つの風俗店で撮影のお仕事に挑戦しましたが、
1つ目と2つ目の店舗では2、3回ほど呼ばれた後、撮影の依頼が途絶えてしまいました。

撮影した写真は「キレイに撮れている」とか
「ポージングやライトの使い方も上手」と評価されましたが、
なぜか継続した仕事に結び付かず、自分でもその理由が分からなくて悩んでいました。 しかし3店舗目の現場で出会ったカメラマンのお陰で
その理由に気づくことができたんです。


■失敗の理由に気づけたキッカケ

〜フィードバックはギフトである〜


3店舗目で出会ったカメラマンさんは正直苦手なタイプの方でした。
私の一回りくらい上の方で、性格は「オラオラ系」と言われるタイプで
風俗店での撮影業務には慣れているのかもしれませんが、
キャストさんとのコミュニケーションは見ていてとても不快でしたし、
息をするように周りのスタッフの悪口を言う姿にも良い気分にはなれませんでした。

しかし、私は思い切ってその方に
フィードバックを求めてみることにしたんです。
今までのブライダルやスタジオの撮影業務でやってきた手応えと、
何か感じが違うこと、 納品した写真は褒められはするが
継続した仕事に結び付かず悩んでいること、 自分に足りないものは何か、
出来ていない点はどこかなどについて相談してみました。

すると、それはそれは気持ちよさそうに、
ペラペラペラペラと嬉しそうに次から次へと止まることなく
私について思っていることをたくさん聞かせてくださいました。
中盤には頼んでもいないお説教が始まり、
更には私の容姿や性格まで否定される始末で、マウントからのフルボッコオーバーキル状態に正直ブチギレそうになりながらも、
それでも、
何かヒントが得られるかもしれないと話しを聞き続けてみたのです。

容姿や性格のディスりは聞き流しましたが、
このおっさんの話しの中からも思わぬ気づきや
重要なヒントになる点は多々あり、自分なりの解釈ですが、
なぜ仕事が継続しなかったのかの理由も見つけることができたのです。

精神的疲労と引き換えに得たフィードバックは
やはり私にとってギフトでした。

■失敗からの学びと改善について


このおっさんの話しの中から学んだ
私にとって重要だったこと2つを共有します。

・私に依頼が来なくなった理由

風俗店でキャストさんのパネル写真を撮る目的を理解していなかった。
私に撮影の依頼が来なくなった理由ですが、
結論から言えば、 そもそも私はまず何の為の写真なのか
「撮影の目的」を理解できていなかったからです。

風俗店でキャストさんのパネル写真を撮る先にある目的は、
最終的に指名を取ることであり、問い合わせの電話を増やすこと、
つまり売り上げに繋げると言う事です。

単に「キレイに撮る」ことだけを意識していた私は
パネル写真を撮る目的を理解できていなかったのです。

この気づきは私にとって、
撮影に対するアプローチを大きく変える良い収穫となりました。
まず、お店のコンセプトやテーマにはもちろん合わせつつ、
それぞれのキャストさんの強み売りを見つけ、
それを最大限に引き出すことを意識した撮影に変わりました。

さらに、撮影時のコミュニケーションについても
それまでの沈黙を埋める為だけの適当な世間話しや、
ポージング指示をして撮影するものから
「お客様によく褒められるポイント」や「自信のある部分」をヒアリングし提案などもしながら キャストさんと一緒に作戦を練るような対話や撮影方法に変わっていきました。

この私の変化による結果は、すぐに表れ自分でも驚くものでした。
既に在籍する既存のキャストさんの撮り直し撮影であっても
撮り方次第で問い合わせの電話の数が大きく変わるのを目の当たりにしたからです。

写真が与える印象は売り上げに直結することを、
この経験を通じて痛感しました。

ただ「キレイに撮る」だけでなく、
撮影の目的を理解し、その目的に沿った結果を出すこと
重要性を学んだ瞬間でした。

・フリーランスとしての心構え

これはおっさんに言われて特に印象に残っている言葉なんですけど、

もし、自分が稼がせてもろーとる現場にカメラマンやゆーて
急に現われた競合相手にお前は手取り足取りアドバイスするんか。
人のことより自分の心配した方がえんちゃうか。
何でも教えてもらえるおもーとるお前の性根もすかん。
自分で考えられへんのやったらフリーランスなんか辞めた方がぇぇわ。

この言葉は私にとって まるで後頭部を思いっきり殴られた様な衝撃でした。 過去のYouTube動画でもそうなんですが、
私はいつも積極的に相手に感想を聞いたり、フィードバックを大切にしてきました。 今までもずっと他人の意見から気づきを得たり学ぶことが多かったからです。

しかしおっさんに言われたこの言葉にも一理あり
確かにそうだなと納得しました。

今までの自分は他者からのフィードバックに頼りすぎていたことや、
フリーランスとして生きていく為には、
自分自身で分析して改善点を見つける能力も必要であることを学びました。

このことは私のフォトグラファー人生に大きく影響を与えており、
カメラマンとして仕事に取り組む私の姿勢を大きく正したアドバイスになりました。

■エンディング

いかがでしたでしょうか?
今回は、駆け出しのフリーランス時代にナイトレジャーの撮影現場で経験した 失敗や、そこから得た学びについてお話ししました。
この経験は、私にとってとても重要な教訓となったエピソードです。

今だから感じることなのかもしれませんが、
フォトグラファーとして、フリーランスとして
撮影技術を磨くことも大切ですが、 それ以上に重要なことをたくさん気づかせてもらえた 撮影現場とおっさんだったかもしれません。

写真のもつ影響力や説得力についても
思い知らされる良い機会になりました。

それからおっさんのフィードバックから学んだ、
自己分析の力を育てること。 これもなかなか難しいことなんですが
今後も忘れず意識していこうと思います。

何も考えず、ただただ撮影が楽しくて
F1.4の世界に感動していた時を懐かしく思う時もありますが
その時の気持ちは忘れず、
これからも積極的に挑戦は続け成長していこうと思っています!
私の体験が、皆さんの参考になれば嬉しいです。

このYouTubeチャンネルでは
今後も有益な情報やインスピレーションをお届けできるよう
努めていきます。 今後ともよろしくお願いいたします。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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