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どっちかというと「逆襲の家康」なのでは?と思った第41回「逆襲の三成」 ~どうする家康関ヶ原らへんと逆襲のシャアについて~

気付けば11月下旬です。大河ドラマも残すは数話となりました。時の流れがはやすぎてびっくりしてます。第42回には伏見城の戦い、第43回には関ヶ原の戦いが、そしてその前の第41回には石田三成が蟄居から挙兵を決めるまでが描かれました。そのタイトル「逆襲の三成」。中学生のころZと逆シャアを見ておもしろかった記憶がよみがえり、第41回のタイトルにはおおいに興味をもちました。なので思ったことをだらだらと書いてみたいと思います。


1. なんで逆シャアのタイトルを使ったのかな

以下のようなおおまかな動向を重ね合わせたと思います。

逆シャアの前の話はZガンダムに描かれています。その中ではシャアとアムロは同じ部隊エゥーゴに所属しともに戦いました。一時的にせよ仲間となったのです。これを、どうする家康の中では、家康と三成が五大老五奉行の一員としてともに豊臣を盛り上げようと誓い、並んで夜空見上げてた頃に重ねたかと思います。

しかし、シャアは戦闘で乗ってたモビルスーツの百式が大破し消息が不明になってしまいます。これを、どうする家康では、三成が佐和山に閉じ込められて謹慎させられてた時代、すなわち、武士としてはもう存在してないことにされてる時代に当てはめたと思います。

その後、シャアは総帥として新生ネオ・ジオン軍を率いて帰ってきます。これが逆襲のシャアの話の始まりです。どうする家康の第41回の三成の蜂起に見立てたと思います。

2. だがしかし、逆襲の三成ではなく逆襲の家康ではないか

ただ、今大河ドラマの一連の流れを見るに、個人的にはどうしても「逆襲の家康」のほうがしっくりくるんでは?と思ってしまいました。以下に、今作の家康とシャアに共通していると感じたことを羅列します。


家康 > 五大老という政治運営ができる役職にも満足しなかった。それよりも征夷大将軍、武家の棟梁として最高統治者になりたかった。
シャア > エゥーゴは連邦政府議会にも議席をもつ正式な部隊で、そのエゥーゴにそれなりの地位を得ていてもまったく満足していなかった。 ネオジオン再興を画策していた。

2
家康 > 瀬名のためになんでもする。
シャア > ララァ(または母のおもかげ)のためになんでもする。

3
家康 > 瀬名が提唱した慈愛の国構想を理解しないやつらが悪い。
シャア > 父が提唱したスペースノイドの可能性をわかっていない地球人が悪い。

4
家康 > 御掟を破って勝手に婚姻政策始める。
シャア > 連邦とウソの停戦交渉を行い、陰で隕石落とし進める。

5
家康 > 小山評定で天下を取ると宣言。「妻子に刃を向ける輩に天下を任せられようか」。参加している者の中には豊臣恩顧の武将もいた。
シャア > スイート・ウォーターで演説。「増長、腐敗した連邦政府にこれ以上好き放題させない」。この時点のネオ・ジオン軍にはいろんなバックグラウンドの人がいた。

家康もシャアも「皆々様のお力をお借りしたい」ということを強くお願いしています。そして、集まった人たちもそれに応えます。

この演説でシャアは「人類が今後絶対に戦争を繰り返さないようにすべき」「これがアクシズを地球に落とす作戦の真の目的」とも言っていました。これは、どうする家康の中での家康も「戦なき世にするため戦う」みたいなことを言ってたのに似てると思います。

小山評定とスイート・ウォーター演説は戦いの直前におこなわれており、情報収集がもっとも重要だった時期であることも共通していると思います。

6
家康 > 頼りになる阿茶がいる。阿茶が秀忠を育てた。
シャア > 右腕のナナイがいる。ナナイがギュネイを育てた。

秀忠は正信に偉大なる凡庸(でしたっけ?)と言われてました。また、ギュネイはニュータイプ研究所で訓練をつんだ強化人間で、"ホンモノ"のニュータイプではありません。なんとなく共通点があります。秀忠は家康に認められたいし、ギュネイはシャアを超えてやりたいと思ってるところも似てるなと思いました。そして、なんだかんだ言いながら家康も秀忠に期待をしているし、シャアもギュネイを買っていることは伝わってきてました(どちらも、愛情というよりは、投資した分は成果出せよという感じではありますが)。

7
家康 > 松平氏をまとめあげた松平清康(祖父)と父が暗殺により早世。
シャア > ジオン共和国初代首相ジオン・ダイクン(父)が暗殺により早世。  

両者とも父/祖父が長生きしていれば大切な嫡男として育てられ、それこそプリンスだったのに…。

8
家康 > 感受性豊かで気性の荒い茶々様に、父上だったかもしれないお方と思われている。
シャア > ニュータイプで気性の荒いクェスに父性を求められる。

・・・・・

ということで、やっぱり、たとえるとしたら、三成はシャアじゃなくて、家康がシャアなのではという気持ちが大きいです。特に、関ケ原のあと、家康と三成が直接会話をしたシーンです。三成が「自分の中に戦を求める心がどうしようもなくあるんや」「このまんまじゃ戦はなくせないんじゃ」(意訳)(正確なセリフ思い出せません💦)みたいなことを言ってましたが、これは一瞬でも三成をシャアにたとえたがゆえに辿り着いてしまったセリフのような気がしてなりませんでした。見ながら、「いやあ、三成、そんなことなかったよ…さんざん戦の火種をばらまいてきたのは家康のほうだったじゃん…」と言ってあげたくなりました。

3. じゃあ三成は誰なの

ブライトかなーって思います。ブライトは基本的にはアムロと行動を共にしてます。Zガンダムではエゥーゴに所属して、シャアとはいっとき一緒に戦った仲間です。その後、逆襲のシャアでは地球連邦のロンド・ベルという部隊に配属されていて、シャアが率いるネオ・ジオン軍と戦います。

ロンド・ベルでのブライトは艦長として部隊を指揮するほか、連邦のお偉いさんへの対応もさせられてます。軍人ですが文治派ともいえると思います。ガンダムに出てくる連邦政府の役人は基本的にダメな人が多く、逆シャアでも戦況をまったく読めてない高官相手に苦労している様子が描かれてます。

これは、どうする家康にたとえたら、文治派と武断派の間で恨みを買っている三成ぽいです。また、ネオ・ジオンとのみせかけの和平交渉をしてきた高官たちに振り回されてるブライトは、すでに家康に調略されていて関ヶ原の戦場に現われない毛利輝元に対して「なんで? 来ないの?」と思ってる三成みたいにも思えます。

4. 家康をシャアにできない事情もわかる

シャアは本当に人気のあるキャラクターです。逆シャアの中では、地球からの弾圧に対抗するスペースノイドたちの英雄として描かれ、しかも、一般人からも花束が贈られたり歌を歌ってもらったり、人として慕われ尊敬されている様子も見受けられました。2017年の映画ウィンストン・チャーチルの電車の中のシーンみたいなやつです。女にもめっちゃモテます。作品の外でも、主人公アムロをしのぐ知名度があり、コラボ商品も話題になります。ただ、ガンダムの中で行う行為にはかなりひどいものもあります。戦争映画なので仕方ないのかもしれませんが、逆シャアの中で描かれた隕石落としは、正直それはないわ…と思います。ほかにも人間的にちょっとアレ??と思うこともないわけではないです。

どうする家康は、第一話から一貫してナレーションに「神の君」を取り入れています。武功を語るナレーションでは覚えてるだけでも2回は「見事に」という修飾語も使ってました。完全に徳川目線の物語です(ナレーションが春日局だと正式に発表されました)。だからこそ、コロニー落としや隕石落としのようなひどいことをおこなったシャアに家康を見立てるということはできなかったんじゃないかなと思います。いくら人気があっても。

さいごに

特に結論もないただの感想でした。こういう見立てをやってるときはおもしろいのですが、当たり前ですが両者はまったく別の作品です。こじつけすぎると、見えるべきものが見えなくなるかもしれないので、このへんでやめにしておこうと思います。

しかも、逆シャア見たの30年前でかなりうろ覚えだし、歴史も別にくわしいわけじゃないっていうかむしろ知らないし、ただ本当におやつを食べながらぼんやりと書きました。あと数話ですが、最後までたのしく鑑賞したいと思います。

※後から修正等するかもしれません
※本当にただの感想です
※スイート・ウォーターでの演説はこちらに全文載せてくれてる人がいました。


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