自分が選んだことを正解にするための考え方
こんにちは。濱野みいです。
前回は「会社・仕事選びの軸・理由の重要性」について書きました。今回は会社選び・仕事選びのその後についてお話ししようと思います。
ちょうど新入社員の皆さんが悩み出す頃合いかと思いますが、このままで良いのかな?とモヤモヤされている方に届けば嬉しいです。
前回は、今まさに自分が選択しようとしていることを、未来の自分が何か行き詰まったときであっても納得できるか?という観点を持って選択しよう、正しい選択をしよう、といったような主旨のことを書きました。
ただ、いつでも100%正しい選択ができるわけではない、というのもまた事実かなと思います。実際、今年も4月3日くらいのニュースで入社したばかりの新入社員が退職した、と目にしました。ご本人がどのような就活をしたかは知る由もありませんが、おそらく「この選択は失敗だった」ということで退職の決断をされたのでしょう。
また、選択自体は間違ってなかったと思えても、複数の人間が存在する組織に所属する以上、自分の思う通りにいかないこともあることでしょう。ましてや新参者は、新参者であるというだけで業界用語・社内用語、社内の登場人物とその力関係、過去からの経緯やどのような作法で仕事をしていくかなど、周囲に追いつくために沢山のことを学ばなければならず、それだけで大変です。そのうえ、自分が思い描いていたことを実行するとなると、当然さらに労力と時間がかかると思います。
周囲へのキャッチアップのなかで、周りの先輩と自分を比べて自信をなくしたり、「こんなはずじゃなかった」「自分はこんなことがしたくてこの会社に入ったのではない」となった経験は社会人の皆さんの誰しもがお持ちではないでしょうか。
私も例に漏れずそのうちの1人です。
今まさにそういう状態に陥っている方に向けて、会社選び・仕事選びのその後に「自分が選んだこと(会社・仕事)を正解にする」という考え方を紹介したいと思います。
選択が間違っていた場合に、ニュースに出てきた方と同じく「新しく選択をし直す(ために退職する)」というのも方法の一つですが、今の状況が正しい選択だと思えるように自ら工夫していくのもアリではないか、というのが私の考えです。
自分が選んだ選択肢を正解にするための工夫として、私が実践したのは以下3点です。
過去の自分のどんな行動(選択)の結果が今に繋がっているのか?を認識する
どうすれば、今の環境を(本来自分が得たかった未来を実現するために)活かせるのか?を考えてみる
組織が進もうとしている方向や周囲が自分に与えてくる役割(自分が納得いっていない状況)と自分が本来やりたいことの接点を探し、その接触面積を広げていく
ここから、実際に私自身のエピソードを交えて詳しくご紹介していきます。
【工夫1】過去の自分のどんな行動(選択)の結果が今に繋がっているのか?を認識する
EP1:初任地で仕事が辛くて嫌になったとき
外出先から会社へ戻る道で帰宅途中のサラリーマンをみて「なんで私だけ…」となったり、「もっと楽な仕事を選べばよかった…」「こんなはずじゃなかった」という気持ちが頭の中を渦巻いていました。
実践ポイントを考えてみての結果
⚫︎自分にとっての転機は何だったか?どこが分岐点だったか?・・・就職
⚫︎その分岐点で自分は何を選んだ?・・・民間/総合職/当社 を選んだ
⚫︎なぜそうした?
民間:右から左へ流す仕事はつまらん(県庁インターンを経ての感想)と思ったから。
総合職:人の決めたルール内でやらないといけない・自分なりのアレンジの余裕代がないのは嫌!
当社:産業の根幹に関わるこの事業がかっこいい!
流す仕事がつまらないと思うのも、自分なりの仕事のやり方ができないのは、(今の状態は辛いけどそれでも)やっぱり嫌。産業の根幹に携われるのはかっこいいし、現場に行く度にやる気もでる。
→過去の自分の行動の結果によって今の状況が引き起こされていることに納得し、「まぁ、今でもそう思うし、頑張るしかないな」となりました。
【工夫2】どうすれば、今の環境を活かせるのか?を考えてみる
EP2:事業部門の人事担当への異動が決まったとき
「もう少し採用担当をしていたかった」「あと1年くらいはできると思っていたのに…」「採用業務の土台を整えて、ここから一段施策を進めるタイミングだったのに」「しかも次の部署、大変そうやし…不安」と内示を聞いてもすぐには異動に対して前向きにはなれませんでした。
ここで私が自分を納得させるために考えてみたポイントは以下の通りです。
実践ポイントを考えてみての結果
⚫︎営業から始まり、ここまで社外向けにPRしてきたけど、社内に向けたインナー施策を経験できるチャンス(広報時代からインナーブランディングに興味がありました)
⚫︎採用〜育成・評価〜退職まで、人事業務を一通り経験することになる=自分のキャリアの幅を広げられる
⚫︎事業部門人事で担当する研修には、採用担当者として学生向けにイベントを実施してきた経験を活かせる
と認識を(屁理屈をこねながら)修正し、なんとか前向きに異動を受け入れることができました。
【工夫3】組織が進もうとしている方向と自分がしたいことの接点を探し、その接触面積を広げる
EP3:広報から採用担当への異動したとき
この異動もまた、自分が希望した異動ではありませんでした(当時、そこまで希望を伝える文化もなかったですが)。
まだまだ広報でやりたいことがあったので、もう異動?!というのが内示を聞いたときに一番最初に感じたことです。不祥事があり、私は広報として社内外の信頼回復に取り組みたいと考えていたのです。
具体的には、「会社の存在意義」を明確にした上で社内外(特に自信をなくしていた社内)に周知し、それをテコに社員が一丸となって信頼回復をしていくべきと考えており、そういうプロジェクトを広報担当として進めていきたいと思っていました。
自分を切り替えさせるために考えたこと
⚫︎採用担当として学生さんに会社をPRすることは、社外の信頼回復へも繋がる。
⚫︎学生さんは将来の社員。学生さんへのPRは将来の社員へのPRであり、社員の自信回復にも繋がる。
こう考えて、実際に採用担当者として学生さんに信頼回復に向けた取り組みを紹介するだけでなく、社内リクルーターにも「学生さんに伝えてほしいこと」として、信頼回復に向けた取り組みや当社の存在意義、重要性を周知する研修会を実施しました。
結果的には、広報担当者としてやりたかった仕事の一部を採用担当者として実現することができました。
これを実践ポイントに落とし込むと以下のようになるかと思います。
実践ポイントの観点での整理
⚫︎自分がやりたいこと=社内外(特に社内)の信頼回復
⚫︎会社が私にさせたいこと=採用活動
⚫︎両者の共通点=採用活動において、学生さん(社外)の信頼回復が必要。学生さんへのPRは、将来の社員に向けたインナーブランディングも言える。
まとめ:選んだことを正解にするための考え方
選んだことを正解にするための考え方=気持ちを切り替えるために実践したことについて、自分のエピソードを交えてご紹介してきました。
①は、前回の記事に書いたように「後から振り返る機会がある前提で、選択・行動する(選ぶ時の判断基準、行動した時の理由を覚えておく)ことが重要です。
③は、自分がやりたいことの方向性を抽象化して捉えることとそれを周囲に伝えることも重要だと思います。加えて、そもそもやりたいことを就業時間内にやれるよう時間を作る、つまり与えられた仕事こそさっさと片付けることも重要になってくると思います。
もうすぐお盆休みを迎えますが、ちょうど新入社員の皆さんがなんとなく職場や仕事の概要がわかり始めてきて、自分が描いていた理想と現実とのギャップに辛くなってくる時期かと思います。そんな時に、この記事を読んで、気持ちを切り替えるきっかけや、もうちょっとやってみるかと前向きに現状を捉えるきっかけになれば幸いです。
なお、言うまでもなく体や心を壊してまで、今ある環境に固執する必要はありません。
1人ではなかなか気持ちの切り替えができない、現状に意味を見出せない、と言う方はキャリアコンサルタントでなくても、気の置けない友人や大学時代の先輩などに話を客観的に聞いてもらうだけでも、頭の整理になると思います。
その相手として、濱野を頼っていただければ嬉しいです。
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